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2015-07-27

フッ素コーティングの撥水性低下

フッ素の撥水が弱くなっている。
お客さまからそういった感想を耳にします。


フッ素の撥水が弱くなっている理由


フッ素を応用したコーティング剤の撥水が弱くなっている理由は、環境保護と安全性の取り組みが影響しているのです。
高い撥水性を持つことができる「炭素数が8以上のフッ素化合物」は、環境と人体への悪影響が考えられることから、製造や使用について規制する動きが世界的に広がっています。

実質的に「炭素数7以下のフッ素化合物原料しか製造販売できない」ということになり、炭素数が少なくなるため、フッ素を使ったコーティングの撥水性が低下しているということなのです。

既に日本や欧米のフッ素化合物原料メーカーは、この規制や廃止に合致した動きを取っていますし、新興国や発展途上国の原料メーカーもこの動きに追従していくでしょう(フッ素化合物の製造は高度な技術と設備を要求されるため、新興国などの原料メーカーを私は知りません)。


フッ素に関する規制


少し詳しく事情を説明します。

フッ素原子は物質の中で最大の電気陰性度(希ガス元素を除く)を持ちます。
このため、フッ素原子や炭素原子などからなるフッ素樹脂は、固体の表面自由エネルギーが小さく、安定であり分解されにくい物質になります。

固体表面の表面自由エネルギーが小さいほど撥水性が高くなります。フッ素樹脂の場合、炭素数が多いほど表面自由エネルギーが小さくなります。

つまり、炭素数が多いフッ素樹脂ほどその撥水性や撥油性が高くなります。
高撥水性フッ素樹脂の場合、フッ素と結合した炭素数が8以上であることが目安となっていました。


ところが、「このような炭素数が8以上のフッ素化合物は安定し分解されにくいため、人体や動物などに取り込まれると体外に排出されにくく蓄積される」ということが問題となったのです。

流通していたフッ素樹脂原料のうち、撥水性の高いものの代表は下記のようなものがあります。これらは全て分子内炭素数が8以上であるという特徴があります

  • PFOA:炭素数8(ペルフルオロオクタン酸 Perfluorooctanoic acid)
  • PFOS:炭素数8(ペルフルオロオクタンスルフォン酸 Perfluorooctanesulfonic acid)
  • PFCAs:炭素数8以上(ペルフルオロカルボン酸 Perfluorocarboxylic acids)

撥水性や撥油性の高さに寄与する炭素数8以上のフッ素化合物は、世界的に製造や使用に関する規制や廃止が進められております。
例として、米国環境保護局:EPAの削減計画では、2010年までに95%削減(2000年比)、今年2015年全廃といった具合です。

(参考)環境省 国内等の動向について(PFOS)
http://www.env.go.jp/council/09water/y095-13/mat07_2.pdf


このため、
原料メーカーにおいて、炭素数8以上のフッ素化合物が製造されない状況になっており、「フッ素樹脂の撥水性は将来にわたって下がると考えられる」というわけなのです。

フッ素化合物原料メーカーは、できるだけ撥水性が下がらないように研究開発しているようです。

しかし、代替品として炭素数が6であるPFHA:ペルフルオロヘキサン酸などがありますが、どうしても撥水性低下への影響がでてしまいます。


弊社の取り組み


このような環境保護や安全性対策の動きから、撥水性コーティング剤はフッ素樹脂に頼らずに、撥水性の持続性に優れた多官能性ガラスコーティングや多官能性シリコーンレジンによるコーティング剤の開発製造に注力しております。

フッ素樹脂コーティングの撥水性が低下する中で、多官能性コーティングよりも、初期撥水性はごくわずかにフッ素樹脂の方が撥水性が高い場合があります。


これに対し、
弊社が採用する多官能性コーティング剤原料は進歩し続けていますし、強靭なガラス骨格と強力に結合した撥水性官能基により、長期間にわたり撥水性が持続します。フッ素樹脂のような環境負荷や安全性の問題もありません。

上記のような理由から、フッ素樹脂コーティングの撥水性は短期間に低下し、撥水性が持続しないことから汚れ付着を防止する保護能力に問題があるため、フッ素を積極的には使用しておりません。



なお、キラサク EXコーティングはフッ素樹脂を含有しております。


EXコーティングのフッ素樹脂の役割は、コーティング剤を塗り込み拭き取る場合の滑らかな感触を与えるために添加しております。


フッ素コーティングの持続性や耐久性の問題は、別途ご説明したいと思います。








フッ素コーティング関連記事




(参考)超撥水性コーティング
http://coating.th-angel.com/2014/02/blog-post_4.html
(参考)撥水性について
http://coating.th-angel.com/2014/12/blog-post_12.html

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2015-03-31

コーティング剤の選び方 ~トップコートとして~

一般ユーザーさまから「コーティング剤の選び方」についてご質問をいただきました。
「専門店で施工したガラスコーティングに対して、トップコートとして使用するコーティング剤は何が良いのですか?」というご質問です。


トップコートに求められること

ガラスコーティングの上にトップコートする場合や、塗装の上に直接コーティングする場合を含めて、トップコートに求められる機能性は下記のように考えます。
【ガラスコーティングの上に施工するトップコートとして】
1.無機汚れ※固着を防ぐ
2.防汚性(撥水性)を補う
3.美観を補う

※.別名:ウォータースポット・イオンデポジット・ウロコなど(参考)

このような、機能性に加えてガラスコーティングの劣化しにくいという特徴を損なうことがなく、長期間の持続性を持つことが要求されるわけです。

詳細は下記の記事をご参照願います。

・ガラスコーティングを補うコーティング剤 ~メンテナンス剤として~
http://coating.th-angel.com/2014/11/blog-post.html



トップコートの現状

これまでガラスコーティングとの相性が比較的よいとされるトップコートとして、酸化や、紫外線・熱などにも強く劣化しにくいシリコーン(一般にシリコン系やガラス系、ガラス繊維系と呼ばれる)を主原料とするコーティング剤が用いられてきました。

このようなトップコート剤は、シリコーンを水に乳化(乳白色に見える)させたものや、シリコーンを水に可溶化(透明に見える)させたもので、現在のトップコート剤の主流となっているわけです。

シリコーンは、ガラス(Si-O)と基本的な分子構造(基本骨格)が同様であることや、用途に応じた有機官能基を、基本骨格に直接結合させることができることを活かして、耐久性・密着性・撥水性(疎水性)といった他に類をみない、特徴や機能性を付与させることができます。

このような基本的な特徴に加えて、ガラスコーティングの美観を上手に補いつつ、ガラスコーティング最大の弱点とも言える無機汚れ(ウォータースポット・イオンデポジット・ウロコなど)の固着を遅らせることができるのです。



弊社が考えるトップコート

シリコーンは、ガラスコーティングのトップコートとして、現在考え得る最良の原材料であると考えております。そうした中で、従来型シリコーンの特徴を活かしつつ、更にシリコーンの特性を強化したタイプのものが実用化されています。

具体的にはシリコーン基本骨格(Si-Oガラス骨格)の多官能化による結合密度の強化と官能基の最適化により、コーティング剤として下記のような性能や機能性が向上しました。
1.耐久力アップ:Si-Oガラス基本骨格の結合密度が強化され、熱や紫外線、化学物質、酸やアルカリに対する耐久性が向上しました。
2.密着力アップ:官能基の種類と量を最適化し、ガラスコーティング表面や塗装表面への密着力が向上しました。
3.撥水力・防汚力アップ:官能基の種類と量を最適化し、施工後の撥水性や防汚性が向上しました。
特にガラスコーティング最大の弱点である無機汚れ(ウォータースポット・イオンデポジット・ウロコなど)の固着を遅らせる効果があります。
このように、ガラスコーティングのトップコートとして最も適しているものが、強化型シリコーンコーティングとして位置づけできる「シリコーンレジン」を主原料としたコーティング剤であるわけです。

このように、以前よりシリコーンレジンコーティングは、ガラスコーティングのトップコートとして、大変優れたものであることが解っておりました。

弊社では、ガラスコーティングの特徴をより引き出し、シリコーンレジンを主原料としたコーティング剤を製品化することが、新しいトップコートが目指すべき目標であると捉えて、蓄積した技術を駆使して独自に開発をおこないました。

製品化課題を克服するため、大手原料メーカーさんから半完成品(完成品に近いため相応のコストがかかっている製品)を調達するのではなく、源流にできるだけ近い原材料を用いて、独自の開発と製造方法の最適化を図ることにより、総合的な品質の向上とコストダウンを押し進めてまいりました。

その結果、シリコーンレジンを高濃度に配合し、シリコーンレジンの特徴を最大限に引き出すことに加えて、安定した品質のコーティング剤製品化をおこなうことができました。


(参考)最高のトップコート ~ハイブリッドコーティング~

http://coating.th-angel.com/2015/06/blog-post.html

コーティング剤の選択

このような経緯により、製品化した商品が「キラサク シリコーンレジンコーティング」シリーズです。

このシリーズには下記の3種類のラインナップ:1.GPコーティング、2.EXコーティング、3.ブルーラベルがあります。
それぞれの特徴と選択のポイントは下記の通りです。


1.キラサクGPコーティング
シリコーンレジンの濃度が最も高いタイプです。 
このため、耐久性や高い透明感に特徴がありますので、濃色車から淡色車まで全ての塗装色との相性が高いです。 
粘弾性の高いシリコーンレジンを高濃度配合しているため、乾燥したクロスでの拭き上げや、磨いた際の感触に独特の抵抗感があります。 
このため、しっかりと拭き上げて、不要なコーティング剤が残存しないようにすることがGPコーティング施工のコツです。 
参考:シリコーンレジンコーティングの粘弾性と滑り止め
http://coating.th-angel.com/2014/02/blog-post_23.html
 
2.キラサクEXコーティング

シリコーンレジンをベースにフッ素樹脂を添加したタイプです。
フッ素樹脂の効果により、油分や汚染物質を含んだ黒ずみ汚れの付着防止に特徴があります。
耐久性や透明感は若干GPコーティングのほうが高く、どちらかといえば淡色車との相性が高いです。
フッ素樹脂添加により、滑らかな拭き上げ感がありますので、感触としては、GPコーティングよりも一般的かもしれません。


3.キラサク ブルーラベル

シリコーンレジンをベースに天然抗菌剤を添加したタイプです。
車の内装・車の外装から、ご自宅や事務所などのインテリアまで、幅広くご利用いただけますが、どちらかと言うと内装用途をお勧めいたします。
抗菌剤などを添加しているため、ボディ外装の場合、耐久性や撥水性を求めるのであれば、GPコーティングやEXコーティングのほうがよいと思います。
これ一本で、あちらこちら多用途にお使いになるのであれば、ブルーラベルがよいでしょう。
(参考)ブルーラベルスペシャルサイト
http://bluelabel.th-angel.com/


よくあるご質問1

粘弾性の高い特徴を活かしたGPコーティングは、拭き上げにくく使いにくのですか?

(回答)
GPコーティングを含めて、シリコーンレジンコーティングは硬化する(固まる)コーティング剤ではありません。

粘弾性が高い液体のまま表面に留まっていますので、施工の一週間経ってから「拭き残し」にお気づきになられましたら、表面の汚れを優しく洗浄したのちに、残存したコーティング剤を拭き上げてください。

つまり、シリコーンレジンコーティングは、いつでも簡単に、ムラや拭き残しを回復することができますのでご安心ください。



よくあるご質問2

GPコーティングの取り扱い方法に「やわらかく清潔なな布でツルツルになるまで拭き上げてください」と記載されていますが、これは抵抗感がなくなればOKということですか?

(回答)

GPコーティングの場合は、しっかりと拭き上げても感触が急に軽くなることはないと思います。


黒などの濃色車の場合は、表面の光沢の変化(透明感)を見ながら拭き上げていただければ確認できます。

白などの淡色車の場合は、表面の光沢の変化はわかりにくいので、下記のような方法でトレーニングをされてみたら、感覚がつかめるかもしれません。

スマートフォンやタブレット画面・ピアノなど、身の回りにある黒っぽい光沢のあるガラスやプラスチック表面の油分など汚れを拭き取ったのち、GPコーティングを塗布し拭き上げてみてください。

拭き上げながら、透明感が出てくる感触をつかむことができると思います。なおスマートフォンなどの電子機器の場合、端子やマイクなどの小さな穴や、筐体の隙間からコーティング液剤が浸み込むことがないようにしてください。

具体的にはコーティング液剤を直接吹き付けるのではなく、ティッシュペーパーなどに少量を浸み込ませてから、塗り込みをすると失敗しにくいと思います。

車の塗装、スマートフォンでも同じですが、施工の前に表面の汚れや油分を落として、拭き上げに使うクロスは油分などで汚染されていないものを使用してください。

簡単・キレイに施工できることを実感していただけると思います。




補足事項1

上記3種類からの選択の際には、下記のページも参照されてみてください。

http://kirasaku.th-angel.com/%E3%82%AD%E3%83%A9%E3%82%B5%E3%82%AF%E3%81%AE%E9%81%B8%E3%81%B3%E6%96%B9/



補足事項2

シリコーンレジンコーティング関連情報は、下記ブログ記事をあわせてご覧ください。

1.シリコーンレジンって何ですか?
http://coating.th-angel.com/2013/09/blog-post_5783.html

2.シリコーン?シリコンではないの
http://coating.th-angel.com/2013/09/blog-post_5152.html

3.シリコンは石ころから、そして・・・
http://coating.th-angel.com/2013/09/blog-post_23.html

4.シリコンからシリコーンへ
http://coating.th-angel.com/2013/09/blog-post_679.html

5.シリコーンっていったい何
http://coating.th-angel.com/2013/09/blog-post_8600.html

6.シリコーンの仕組み
http://coating.th-angel.com/2013/09/blog-post_4478.html

7.シリコーンをコーティングに
http://coating.th-angel.com/2013/09/blog-post_3602.html

8.コーティングはみな同じ?
http://coating.th-angel.com/2013/09/blog-post_1423.html

9.シリコーンレジンコーティングとは
http://coating.th-angel.com/2013/09/blog-post_4269.html

・シリコーンコーティングとワックスの違い
http://coating.th-angel.com/2013/10/blog-post_8.html

・シリコーンレジン・エマルジョンについて
http://coating.th-angel.com/2013/09/blog-post_30.html

・ウォータースポット(イオンデポジット)の原因
http://coating.th-angel.com/2014/03/blog-post_17.html

・ウォータースポット(イオンデポジット)の除去と対策
http://coating.th-angel.com/2014/09/blog-post_21.html

(参考)
コーティング剤の選び方 ~トップコートとして~
http://coating.th-angel.com/2015/03/blog-post_31.html

ハイブリッドコーティング ~トップコートとして~
http://coating.th-angel.com/2015/06/blog-post.html

ハイブリッドコーティング ~ベースコートとして~
http://coating.th-angel.com/2015/05/blog-post_12.html

新しい無機有機ハイブリッドコーティング
http://coating.th-angel.com/2014/12/blog-post.html

新しいガラスコーティング剤について
http://coating.th-angel.com/2014/05/blog-post.html

ガラスコーティングの比較
http://coating.th-angel.com/2014/03/blog-post_12.html


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2015-03-01

撥水/撥水性について(まとめ)

撥水あるいは、撥水性に関する本ブログ記事のまとめを作成しました。

このまとめは、弊社ウェブサイトの下記URLとなります。


撥水/撥水性について(まとめ)

http://www.th-angel.com/archives/834

ぜひ、ブラウザのブックマークなどに登録していただき、折に触れてお役立ていただければ幸いです。

今後も、重要なキーワードごとに同様のまとめをしていきたいと思います。

今後ともよろしくお願い申し上げます。



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2014-12-12

撥水コーティングについて

撥水コーティングにおける撥水性の意味・仕組みや、特徴・機能性などについてまとめてみました。

●撥水性とは

  • 撥水とは、文字通り水をはじくことを意味します。
  • 撥水と疎水は、水をはじくという意味では同じことです。
  • 撥水は水をはじく現象や様子を表し、疎水は水となじみにくい性質を表します。
  • つまり、水になじみ難い表面は疎水性を持った表面であり、疎水性表面は同時に水をはじく撥水性の表面でもあります。
  • 車のコーティングの場合は、撥水と疎水を若干異なったニュアンスであることがあります。例としては、水がコロコロと球状になり非常に良くはじく場合は「撥水性」と呼び、水が球状ではなく少し広がったようにはじく場合は「疎水性」や「滑水性」と呼ぶようです。


●撥水の定義

  • 撥水状態であることの定義としては、水の接触角により、車のコーティング業界では概ね下記のように言われているようです。


【水の接触角】
  • 180~120°程度:超撥水
  • 120~90°程度 :高撥水
  • 90~40°程度  :低撥水、疎水、滑水など
  • 40~1°程度   :親水


●撥水の仕組み

  • 撥水の仕組みを大別するとふたつに分類されます。ひとつ目は水よりも表面の表面張力(表面自由エネルギー)のが小さいほどよく撥水します。
  • フッ素は地球上の物質で最も電気陰性度が高いため、その化合物であるフッ素樹脂は表面張力が小さくなり、水はもちろんのこと、油をもはじくものもあります。
  • 水の接触角150°以上の超撥水性や、120°を超える撥水性表面 は、植物のハスやイモの葉の表面にように、規則的に配列された細かな凹凸表面でないと実現できません。
  • 水の接触角120°を超える撥水表面は、細かな凹凸が必要であるため、透明性の高い光沢のある表面では実現できていません。また、布などで凹凸表面を拭きますと、細かな凹凸が壊れて撥水性が落ちてしまいます。


表面張力(表面自由エネルギー)単位 [mN/m]
--------------------------------------
水:73
油:25~30程度(石油・鉱油)
--------------------------------------
S1.シリコーン樹脂:16~30程度

F1.フッ素樹脂1:18程度(PTFE、フライパンなど)
F2.フッ素樹脂2:10~25程度(フッ素樹脂+シリコーンコーティング)
F3.フッ素樹脂3:6(CF3、実験室レベルでの最小値)
--------------------------------------
(参考)水の接触角はおよそ下記のようになります。
S1.シリコーン樹脂:110~90°
F1.フッ素樹脂1(PTFE):114°程度
F2.フッ素樹脂2(フッ素樹脂+シリコーンコーティング):>115°~100°
F3.フッ素樹脂3(CF3):120°


●撥水性コーティングの特徴と機能性

  • 水に含まれた水溶性の汚れ物質は、撥水性をもつ表面でははじかれます。さらに、撥油性まで持つ表面は、油性の汚れ物質もはじく能力をもっています。
  • 撥水性コーティングは、汚れにくく汚れが固着しにくい表面となります。
  • 撥水性と撥油性を両立しているコーティングの表面は、更に汚れ難くいです。
  • 撥水表面はコーティングの持続を確認することが容易です。

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2014-11-14

ガラスコーティングを補うコーティング剤 ~メンテナンス剤として~

カーディテイリングショップやカーディーラーなどで、ガラスコーティングを施工されたお客さまより、普段のお手入れに使えるコーティング剤はありませんか?との問い合わせをいただくことがあります。

弊社では下記のような理由により、シリコーンレジンによるコーティングをオススメしております。そのポイントは、下記の3項目を挙げさせていただきます。

1.ガラスコーティングの無機汚れ固着を防ぐ
2.ガラスコーティングの防汚性(撥水性)を補う
3.ガラスコーティングの美観を補う


【シリコーンレジンコーティングとは】

一般ユーザーさま向けに市販されているものや、業務用・プロ用として流通しているほとんどのコーティング剤にはシリコーンが主原料として使用されています。これらは「シリコーンオイル」を使用しています。このシリコーンオイルは、原料価格がこなれていることや、製造が比較的容易なこと、機能性や性能面のバランスがとれている理由から広く使われています。

一方、弊社がオススメしている「シリコーンレジン」を原料としたコーティング剤は、シリコーンオイルよりも、ガラス質の基本構造の結合密度が高いものとなっております。この高い結合密度が、被膜の耐久性や持続性を維持するために重要となります。

シリコーンレジンはシリコーンオイルよりも、コーティング剤原料として機能性や性能面で優れている点が多いのですが課題もあります。その課題とは、コーティング剤としての製造技術や、原料や製造コストの面でハードルが高いものとなってしまうことです。

弊社では、シリコーンレジンを高濃度配合できるようにするため、品質を安定化させる製造プロセスの最適化を図ることで、車用としてこれまで難しかったシリコーンレジンを主原料するコーティング剤を、リーズナブルな価格で製品化することができました。

それでは、このシリコーンレジンコーティングがガラスコーティングのメンテナンス剤としてどのような作り込みをしていて、どのような特徴があるのかを見ていきたいと思います。


(参考)シリコーンレジンって何ですか?


1.ガラスコーティングの無機汚れ固着を防ぐ

ガラスコーティングの主な特徴・役割としては、持続性・耐傷性・防汚性が挙げられます。冠となる名前が「ガラス」ですから、ガラス質のハードコーティングをおこなうことであり、長期間にわたり塗装表面を守り続けることが求められます。

現在のガラスコーティングは、持続性や耐傷性については高いレベルにありますが、「無機汚れの固着を防ぐ」という機能性については、依然として課題が残っています。

ガラスコーティングの被膜がガラス質であるが故に、ガラスコーティングの表面は、ウォータースポットとか、イオンデポジットや水シミなどと呼ばれている「ガラス質の無機汚れ」が固着しやすいことです。

「無機物同士といった同じ性質の物質はくっつきやすい」と一般的に言われているように、水道水や雨水に含まれる無機物:カルシウム・マグネシウムやケイ素(Si)は、ガラス(Si-O)やガラスコーティングの硬化した被膜とは結合しやすいのです。

このため、古いタイプの無機物主体のガラスコーティングが、ウォータースポット(イオンデポジット、水シミ)の固着に悩まされていたことは、言わば当然のことなのです。

最近のガラスコーティングは、有機物である塗装との密着を高める目的のほかに、無機汚れの固着を遅らせることを目的とした「無機有機ハイブリッドタイプのガラスコーティング」に世代交代してきています。

無機有機ハイブリッドタイプは、無機のガラス骨格(基本構造)に加えて、表面に官能基(有機物を含む原子団)が表出するようにすることで、無機物同士が結合し難いようにしているものです。

しかし、無機有機ハイブリッド・ガラスコーティングが硬化した表面は、官能基によってバリアしているため、従来の無機主体ガラスコーティングと比較して、無機物の汚れの結合を遅らせる効果がありますが、どうしても基本構造がガラス質の無機物であるため、放置しますと同体化して取れにくくなるわけです。

【無機汚れ固着を防ぐシリコーンレジンコーティング】

上記のような無機汚れのウォータースポットを防ぐためには、主に有機物で構成されるコーティング剤や良いのかと問われますと、単純に「そうですね」と言うわけにはいきません。

主に有機物で構成されるコーティング剤というのは、古くから使われているカルナバロウなどの天然パラフィンなどを原料とするワックスがあります。これらは基本構造そのものが有機物で構成されているため、紫外線や高温によって比較的容易に分解されるため、耐久性が高いとは言えません。年単位~という長期間にわたる被膜耐久性を有するガラスコーティングとのバランスが悪い理由です。

せっかく、メンテナンスをラクにする意味でガラスコーティングしたのに、毎月のようにワックスがけしていたのでは、本末転倒というのか?ガラスコーティングの価値が半減してしまいます。

余談となりますが、時々、ガラスコーティングの上にワックスを塗るとガラスコーティングに悪影響があるのではないか?と聞かれることがあります。
「そんなに軟弱なガラスコーティングであってはならないでしょう」とお答えしています。

ガラスコーティングの本来の目的である「塗装を長期間保護すること」とバランスが良く、かつ無機汚れの固着を出来るだけ遅らせるには、ガラスコーティングと似た構造であるガラス状の無機骨格をもち、密着性と無機汚れを疎外する働きをもつ官能基を周囲に配向したシリコーンレジンコーティングによる補完をオススメいたします。

ここで疑問を待たれた方がいらっしゃるのではないでしょうか。

基本構造が無機骨格ならば、ガラスコーティングと同様に無機汚れがくっつきやすいのではないのか?と言う疑問です。
確かにシリコーンレジンコーティングは、ガラスコーティングと似た組成・構造なのですが、骨格の結合密度が異なることに大きな違いがあります。

基本構造の結合密度が高い場合は、硬化した被膜を形成します。これが、硬化するガラスコーティングであり、結合密度がガラスコーティングほどには高くない場合は、液体のままで、しなやかな被膜を形成することができます。

弊社のシリコーンレジンコーティングは、基本構造の結合密度をできるだけ高めていますので、施工後も液体のままでありながら、粘弾性をもった耐久性・持続力の高い液体被膜を形成することができます。

(参考)シリコーンレジンコーティングの粘弾性と滑り止め

無機汚れが固着するメカニズムは、硬化した被膜の無機物と「共有結合≒同体化」するために、まさに「固着」するわけです。

これに対して、被膜が粘弾性を持った液体である場合は、被膜自体が流動性を持っている、しなやかな液体コーティングが間に存在して、硬いガラスコーティングと無機汚れが塊として固着する前に、無機汚れを拭き取ってしまえば、ウォータースポットなどの固着を防ぐことができるというわけです。


2.ガラスコーティングの防汚性(撥水性)を補う

(1)親水性を維持することは非現実的

水や油をはじく表面にすることによって汚れの密着を防ぐわけですから、撥水性や撥油性が高いことが、コーティングの基本的な機能性として求められるわけです。

しかし、よくある話に、親水性表面はウォータースポット(イオンデポジット)ができにくい。ということが聞かれます。それは実験室などにおいて、理想的な環境が維持されているような、きわめて限定的な条件での話です。

せいぜいショーカーなどの屋外に持ち出さず常に磨きあげているような車を除き、道路を走り、汚れた雨に打たれ、排気ガスなどに常にさらされている使用環境においては、親水性コーティングの実用性には問題があります。

Si-Oの一般的なガラスの表面は水を弾かない親水性です。特殊な加工をしていない家の窓ガラスや、洗面台の鏡もクリームクレンザーなどで磨いてみてください。直後は水をかけると水は平たく拡がり、見事な親水表面になっていることがわかります。

しかし、屋外に面しているガラス表面の親水性は、ほんの数時間から長くても数日程度で撥水性に変化していきます。撥水性に変化する理由は、油分など様々な物質を含んだ空気や雨、ちりやほこりなどがガラス表面に付着するからなのです。

恒久的に親水性を維持できる表面を実現するには、「光触媒によるセルフクリーニング機能を持った表面処理」と、「雨水などによる洗浄」といった特別な仕組みが必要なのですが、塗装などの有機物への密着を維持できる光触媒コーティングは、未だに実用化されていません。

ですから、ガラスコーティングも含めて、セルクフクリーニング機能を有する親水性表面を維持することはできなのです。

さらに一般的な誤解として、光触媒による親水性表面は、セルフクリーニング機能によって、汚れが雨水と一緒に流れ落ちるというのは、有機物汚れを分解する機能によるものであるのに、あたかもウォータースポットのような、無機汚れまでも洗い流すようなことが言われています。

さすがに、いかに光触媒であっても無機物は分解できませんので、無機汚れの付着や固着を防止することはできません。

(参考)親水防汚:光触媒コーティングの現状と課題 その1

親水性コーティングの課題まとめ

①ガラスコーティングによる親水性表面は、数日程度しか持続性がなく、その後は撥水性表面に変化する。

②光触媒コーティングによる親水性表面は、有機物分解により塗装上に留まる事ができず持続性がない。光触媒が効いていると塗装表面を分解し傷める。



(2)撥水性の表面は防汚性である

前置きが大変長くなりました。汚れの固着を防止する防汚性の観点から上記のような親水性表面は現実的ではありません。自然界をみても防汚性を維持する表面は、撥水性となっております。その理由を探ってみたいと思います。

本来汚れの付着を防ぐには、撥水性(疎水性)・撥油性である必要があります。汚れの成分の多くは、水や油に溶け込んだり混ざったりしたものが、表面に付着して、その後の水分の乾燥や化学的変化によって、塗装表面に密着するわけですから。

植物や動物の表面は、汚れの付着を防ぐために、非常に優れた撥水機能を有効利用しています。例をいくつか挙げてみましょう。

植物の葉は、総じて撥水性です。植物が養分を得て生きていくのに必要な光合成は、葉っぱに日の光が充分に当たることが大切です。植物の呼吸は葉っぱの裏側にある、小さな穴「気孔」を通して二酸化炭素を取り入れて光合成をおこなう原料としています。

泥水や雨水に含まれている汚れが付着して、日が経つごとに汚れが堆積すると、十分な光が届かなくなったり、気孔が塞がれたりして生きていくことができなくなってしまいます。

蝶の羽根や胴体は、撥水性をもっています。因みにセミやカブトムシなども撥水性です。
モンシロチョウに、赤や青で着色した水を、ジョウロや霧吹きを使って蝶にふりかけても、着色した水はキレイに弾かれすぐに流れ落ちてしまい、モンシロチョウの白さに影響はありません。

軽く小さな蝶々にとっては、水の付着(水による濡れ)もそうですが、大気中の様々な汚れ物質が、羽根や胴体にある呼吸をするための小さな穴に固着すると、生命が危うくなってしまいます。

同じことは、カラスやスズメなどの鳥類なども、汚れを含んだ雨水が降りかかっても飛翔に影響することはありませんね。汚れない理由には、羽根を含め全身が素晴らしい撥水性をもっていることが大きく貢献しています。

いかがでしょうか、このように生物界における汚れが固着しにくい表面には、水を良く弾く撥水性が求められるわけです。

それでは、ガラスコーティングの撥水性はどのようになっているのでしょうか。

前述しましたように、ガラスコーティングの基本構造である無機のガラス質骨格は、基本的にSi-Oとなっていますので、表面自由エネルギー(表面張力)が水よりも大きいため、水となじみやすい親水傾向となります。

これに対して、新しいタイプの無機有機ハイブリッドのガラスコーティング剤は、前記の「1.ガラスコーティングの保護性能を補う」のように、無機ガラス基本構造の周囲に撥水性※をもつ官能基(有機物を含む原子団)が配置され、単純な無機ガラス表面と比較して、撥水性を帯びるようになります。

※.表面自由エネルギー(表面張力)の小さい官能基を配向(配置)することで疎水性=撥水性表面となる。

無機有機ハイブリッドタイプであっても、基本構造がガラス質であるため、親水性と撥水性の両方の性質をもっているため、撥水性を高めるにしても限界があります。

【防汚性(撥水性)を補うシリコーンレジンコーティング】

単純に撥水性を高めることで、さまざまな有機物汚れや無機物汚れの付着を防ぐという意味では、表面自由エネルギー(表面張力)を最小にしてあげれば良いのです。表面自由エネルギーが最小となるコーティング剤の原料として、理屈の上ではフッ素樹脂がチャンピオンとなるわけです。

しかし、車のボディ塗装用のコーティング剤となりますと、フッ素樹脂には課題があります。

フッ素樹脂の定着の問題です。フッ素樹脂は様々な汚れを寄せ付けないのですが、それは同時に、自らが塗装表面やガラスコーティング表面と密着しにくい性質をもつことが挙げられます。これは被膜の耐久性や持続性に課題があるということになります。

そこで、フッ素樹脂に次いで撥水性が高く、耐久性や持続性の高い物質となりますと、ガラスコーティングと同じようにケイ素(Si)を原材料とした「シリコーン」となるわけです。

パラフィン系(カルナバロウなど)の天然素材を採用したワックスを除き、液体コーティング剤のほぼ100%は、シリコーンを主な原料としています。

シリコーンによる液体コーティング剤は、ガラスコーティング剤と似た組成でできているため、ガラスコーティングへの密着や、屈折率差のない透明感のある光沢が得られるものとして、良好な相性となる特徴があります。

現在市場に流通している液体コーティング剤やメンテナンス剤は、シリコーンオイルを主原料(一部シリコーンレジンを添加しているものもあるようです)としています。シリコーンオイル原料のコーティング剤やメンテナンス剤も、フッ素樹脂原料品に次ぐ優れた撥水性が得られるのですが、耐久性や持続性に関しガラスコーティングとのバランスが不充分と考えます。

ガラスコーティングをおこなう目的のひとつとして、洗車をはじめとした「メンテナンス作業の間隔が長くなった場合でも汚れの固着を防ぐ」ということを考えると、メンテナンス剤に求められることも、ガラスコーティングの防汚性=撥水性を補い、かつ長期間の持続性・耐久性が要求されるということが言えるのではないでしょうか。

従来のシリコーンオイル原料によるメンテナンス剤の防汚性・撥水性を持ちながらもっと長く、その機能性を維持することができるメンテナンス剤が、シリコーンレジンコーティング剤なのです。弊社がオススメする理由がここにあります。


3.ガラスコーティングの美観を補う

コーティング仕上がりの美観を表すのに、「輝き」や「艶」があると呼びます。
その輝きや艶の中でもガラスコーティングの光沢は、「ソリッドあるいは硬質」になると表現されることがあります。

光沢とは、鏡面などの表面に反射した光の散乱の仕方によって、感じ取られる見え方ですが、光沢の感じ方については、最近も科学的な評価方法についての発表:生理学研究所 
http://www.nips.ac.jp/contents/release/entry/2014/09/post-277.html がありますように、未だに研究対象となっているようです。

どのような表面になると「硬質とかソリッドな艶」になるのかは別にして、私たちは普段の生活の中で「濡れたような艶」を体験したことはないでしょうか。「雨に濡れた石造りの歩道」や、「洗髪し乾燥させる前の髪の毛」の艶が、身近な例として挙げられます。

これはまさに水によって表面がまんべんなく濡れた状態です。この濡れたときの独特の光沢は、水の被膜が表面を覆い、水の膜を通して反射した光の具合がこの独特の美しさを醸し出すのではないでしょうか。

ただ残念なことに、石や髪の濡れたような光沢が良いなー、と思っていてもやがて乾いてしまいますので、濡れたような光沢を維持させることは難しいのです。

おそらく、石の表面や髪の毛の表面には細かな凸凹があるため、乾燥した状態ではその凸凹に光が反射することで、艶や光沢が弱く感じるのではないでしょうか。

石や髪が水に濡れますと、石や髪の表面に薄い水の膜ができ、細かな凹凸も水が覆いますので、光の反射の仕方に微妙な違いが生じて、濡れたような独特の光沢が生まれるものと考えられます。

ガラスコーティングの光沢は「ソリッドや硬質」という風に表現され、「濡れたような」輝きや艶とは少し趣の異なる光沢となるようです。

車のボディを濡れたような光沢にしたい場合は、従来ですとカルナバロウのようなパラフィン系の天然材料を用いたワックスを塗布することがありました。

しかし前述のように、メンテナンスなど手入れを楽にするために、せっかくガラスコーティングを施工しているのにもかかわらず、古く酸化したワックスを剥離したり、まめな塗り直しが必要になるので、あまり相性が良いとは言えません。

近年は天然ワックスのわずらわしさを改善する意味で、ガラスコーティングとの親和性が高いシリコーンを応用したコーティング剤が使用されています。

ワックスやシリコーンオイルを原料としたコーティング剤を塗りますと、まさしく油っぽく少しぎらつくような、光沢になりますね。これはワックスやシリコーンオイルコーティング剤が、液体のままの状態で、ガラスコーティング表面に、油っぽい被膜をつくるからだと考えられます。


【濡れたような光沢を補うシリコーンレジンコーティング】

弊社がオススメするシリコーンレジンコーティング剤は、シリコーンオイルよりもガラス質の結合密度が高く、耐久性や持続性が高いので、液体の状態でより長期間にわたり被膜を形成するため、濡れたような光沢をより長く維持することができます。

また、シリコーンレジンコーティングの表面は、ワックスやシリコーンオイルコーティングのようなベタつきがない(油っぽくない)こともあり、濡れたような光沢でありながら、ガラスコーティングの「ソリッドや硬質」な光沢との違和感が少ないことも特徴です。

 

(参考)最高のトップコート ~ハイブリッドコーティング~
http://coating.th-angel.com/2015/06/blog-post.html


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2014-08-17

フッ素コーティングの撥水性・撥油性と汚れ

フッ素コーティングの高い撥水性・撥油性による防汚性が優れている理由を見てみましょう。

以前、撥水性・撥油性に関する記事をアップしました。この中で撥水性や撥油性をもつ表面の汚れ難さについてまとめたものです。


(参考)撥水性だから油汚れが着く親油性は本当?
http://coating.th-angel.com/2014/03/blog-post_15.html

この記事でも触れていますが、油分を含んだ汚れがつき難い表面は、撥油性でありかつ撥水性です。具体的に撥油性と撥水性が高い表面とはどのような状態なのでしょうか。

条件を一定にするために、クルマの塗装のように平滑正の高い表面の場合は、表面張力(表面自由エネルギー)が油や水との差が大きいほど、油や水をよくはじく、すなわち撥油性・撥水性表面となります。

 

表面張力(表面自由エネルギー) 単位[mN/m]
--------------------------------------------------------------------------- 水: 73
油: 25~30 (石油・鉱油)
---------------------------------------------------------------------------
S1.シリコーン: 16~30

F1.フッ素樹脂1: 18 (PTFE、フライパンなど) F2.フッ素樹脂2: 10~25 (フッ素樹脂+シリコーンコーティング) F3.フッ素樹脂3: 6 (CF3の場合、実験室レベルでの最小値)
---------------------------------------------------------------------------


いかがでしょうか。
液体よりも低い表面張力の固体表面(コーティング表面)は、その液体をはじくことができます。
整理してみましょう。
●シリコーンコーティングした表面
シリコーンのみでコーティングした場合は、上記表「S1」シリコーンの表面張力と、水・油の表面張力の差から以下のようになります。


  1. 水との表面張力の差が大きいため、水を良くはじく。
  2. 油との表面張力の差が無いまたは小さいため、油のはじき方が小さい。

「S1」シリコーンの場合、水の接触角では、およそ90~100°前後といったところでしょう。



●フッ素樹脂コーティングした表面
フッ素樹脂をコーティングするためシリコーンをバインダ(接着剤)とした場合は、上記表「F2」フッ素樹脂の表面張力と、水・油との表面張力の差から以下のようになります。

  1. 水との表面張力の差が大きいため、水を良くはじく。
  2. 油との表面張力の差があるため、油をはじく。

上記のように、フッ素樹脂の優れていることとして、撥水性に加えて撥油性があるため、油性の汚れがつき難いことがあげられます。
 
「F2」フッ素樹脂の場合、水の接触角では、およそ100~110°前後といったところでしょう。

 
(参考 実験室では)

上記表「F3」フッ素樹脂のように、CF3で隙間なく覆われた平滑な表面の水の接触角は120°、油の接触角は90°程度になると言われていますが、実験室レベルでしか実現できませんし、実用的コーティングとしては、その他の機能性(耐久性など)が不充分です。




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    2014-04-28

    日産超撥水コーティングのつづき

    前回記事でご紹介しました「超撥水・超撥油防汚コーティング実験を開始」について、お客さまから以下のような情報を頂戴しました。

    YouTubeの動画を高画質全画面(HD 1080P)表示すると、クルマ(日産ノート)の右半分が「つや消しに見える」とのことです。

    確かに高画質全画面(HD 1080P)にすると、向かって左半分(コーティングなし)に比べて、超撥水超撥油コーティングした右半分がつや消しに見えますね。わたくしが見た感じでは00:40秒あたりが特にそのように見えます。

    つや消し、すなわち半透明・不透明のコーティングで、超撥水超撥油するものは珍しくはありません。半透明感は微細凹凸表面によるものです。

    このため擦ったりすると凹凸がならされて次第に撥水性や撥油性が落ち、美観上のムラにもなりやすのですが、日産さんの実力や如何にといったところでしょうか?

    (参考) 「超撥水コーティングの防汚性は最強!しかし、、」

    YouTubeを高画質に切り替える方法はこちらをご覧ください→https://support.google.com/youtube/answer/91449?hl=ja

    もう一度動画URLをリンクしておきます。上記の方法で高画質全画面表示にするとテカリ具合がわかりやすいかも?です。 




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    2014-04-25

    超撥水・超撥油防汚コーティング実験を開始

    米国日産オフィシャル ニュースサイトによりますと、ヨーロッパ日産のテクニカルセンターにおいて、セルフクリーニング・コーティングの実験を開始したと発表しています。

    このセルフコーティングの技術は以前このブログ「超撥水コーティングの防汚性は最強!しかし、、」でも紹介した、米国の「Ultra-Ever Dry」をベースに開発を進めているようです。




    自動車メーカーによって、このような超撥水・超撥油防汚コーティングが実用化・商品化されたら、弊社のようなコーティング剤メーカーにとっては痛いですね。 日産の超撥水・超撥油防汚コーティングによる光沢などの美観や、コーティングの持続性などが気になるところです。   <追伸> YouTubeの動画を高画質全画面(HD 1080P)表示すると、クルマ(日産ノート)の右半分が「つや消しに見える」とのことです。→日産超撥水コーティングのつづき  
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    2014-03-15

    撥水性だから油汚れが着く親油性は本当?

    撥水性表面は、親油性なんだよね!?

    ※撥水性=疎水性(以下、撥水性と表記)

    親油性になるから、撥水性表面は油汚れが着きやすく落ちにくい?。みたいな、これもコーティング関係者からときどき聞かれるフレーズです。

    実はこれはワックス時代に事実であったことが、ワックスとは物性の異なる現在のコーティング時代になって迷信のようになっているものです。


    結論から申し上げますと「正しくもあり
    誤りでもある」と言えるのではないでしょうか。もっと正確に言いますと、コーティング剤の材質や、表面が水に濡れているのか、あるいは乾燥しているのか、によって撥油性となるか親油性になるのかが分かれます。

    一般的に良く言われる例として、「油を塗った表面は、水をはじく撥水性であり、油同士はよく馴染むから親油性である」
    ズバリそのとおりです。しかし、これは「油を塗った表面」のはなしです。



    ワックスの場合

    ワックスの成分は、カルナバなどのロウ(蝋)やオイル・有機溶剤で構成され油分が豊富に含まれています。つまり油を塗装表面に塗り広げているため、表面は当然のことながら油となじむ親油性となります。

    このようにワックスは親油性であるため、大気や雨水や水はねなどに含まれる油分や油分に含まれる汚れが付着しやすくなるわけです。


    コーティングの場合

    それでは、コーティングはどのようになるのでしょうか?
    コーティングの場合は条件によってちょっと複雑になります。それは油分を含む場合と含まない場合があるからです。

    1. 油分を含む:シリコーンオイルコーティング
    2. 油分を含まない:シリコーンレジンコーティング、フッ素レジンコーティング
    3. 油分を含まない:ガラスコーティング

    1.シリコーンオイルが主原料のコーティング

    撥水性かつ親油性であり油汚れが付着しやすい。
    理由はワックスと同じく、オイルを塗り広げてコーティングしているため、油と馴染みが良く、汚れが油と一緒になって付着しやすいわけです。

    一方、シリコーンレジンやガラスコーティングの場合は様子が異なります。それは被膜に油分が含まれておらず、被膜表面の撥水性は基本的に表面自由エネルギーの大小によって撥水(疎水)なのか親水であるかが決まるためです。

     

    2.シリコーンレジンおよびフッ素レジンが主原料のコーティング

    撥水性の場合は、同時に撥油性であり油汚れが付着しにくい。
    シリコーンレジンおよびフッ素レジンは基本的に撥水性です。下記ガラスコーティング C.の場合と同様の理由で油が付着しにくいのです。

     

    3.ガラスコーティング

    ガラスコーティングは、親水性なのか撥水性なのかによって油との馴染み方が異なりますし、親水性の場合は水濡れの状態によっても油との馴染み方が異なります。
    • A.親水性表面が乾燥している場合は、親油性であり油汚れが付着しやすい。
    • B.親水性表面が水で一様に濡れている場合は、撥油性であり油汚れが付着しにくい。
    • C.撥水性表面の場合は、同時に撥油性であり油汚れが付着しにくい。

    上記A.の場合:
    水に濡れていない乾燥した親水性表面は親油性表面でもありますから、油分がべったりと付着します。
    しばしば親水性表面の防汚性について付着した油と、親水性表面の間に水分がもぐり込み、油を含む汚れを浮かして水とともに洗い流すといった表現が見受けられますが、それほど甘いものではありません(光触媒による親水性の場合は、光触媒により有機物を分解することと混同しているものと思われます)。

    上記B.の場合:
    仮に親水性表面が一様に水に濡れていれば、油汚れは付着しにくい状態です。それは親水性表面上に水の膜があるため、「水」が最強の撥油性を発揮し、文字通りに水と油の関係から混じり合うことはないためです。

    しかし、常に一様に水に濡れているわけではありませんね。

    上記C.の場合:
    油分を含まない表面でかつ、表面自由エネルギー(表面張力)が小さい場合は、水でも油でもはじく撥水性と同時に撥油性表面になりますので、水性汚れ・油性汚れとも付着しにくくなります。


    撥水性と油汚れ・誤解の根源

    1.「水と油は混じりません」だからと言って、親水性表面はいつも水で濡れているわけではありませんから、水なしの乾いた親水性表面の撥油性はありませんし、むしろ表面自由エネルギーは比較的小さいため親油性傾向ですから、油がベッタリと付着し、水で流した程度では落ちません。常時水で濡れている親水性表面の場合は水の膜がバリアとなって油の付着を防ぐのです。

    (参考)親水性と防汚 ~ポリシラザンガラスコーティングを例として~
    http://coating.th-angel.com/2013/11/blog-post_15.html



     

    2.光触媒による親水性表面の場合は、光が当たると油などの有機物を分解しますので、雨水などかかりますと油も分解された汚れが落ちます。しかし、現場施工可能な光触媒コーティングの実用性は問題があります。下記の参考をご参照ください。

    (参考)親水防汚:光触媒の現状と課題 その1
    http://coating.th-angel.com/2013/12/blog-post.html
    (参考)親水防汚:光触媒の現状と課題 その2
    http://coating.th-angel.com/2013/12/blog-post_2.html


     

    油で汚れ難い表面は撥油性であり、同時に撥水性でもある

    油をはじくことにより、油汚れの付着を防ぐ表面は撥油性です。

    油分を含まないコーティング表面においては、撥油性は表面自由エネルギー(表面張力)が、油よりも小さくなければなりません。つまり、水も含めた関係は下記のようになります。

    撥水性・撥油性コーティング表面自由エネルギー(表面張力)
    水(約70mN/m) > 油(約20~30mN/m) > 撥水性撥油性表面(5~10mN/m程度)

    撥油性:油の接触角:80~90度かつ、撥水性:水の接触角:100~110度とする場合のコーティングの表面自由エネルギーは、5~10mN/m程度でなければなりません。



    表面自由エネルギーが小さい撥油性表面は、撥水性=疎水性のシリコーンレジンコーティングやフッ素レジンコーティングあるいは、撥水性ガラスコーティングでなければ実現できないことになります。




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    2014-02-28

    親水促進剤って何ですか?

    お客さまからガラスコーティングの親水性(低撥水性)を回復させるために、他社製品である親水促進剤を使用しても良いのか?とのご質問をいただきました。


    他社の親水促進剤の成分をお聞きしましたら「過酸化水素」ということです。

    うーん、過酸化水素を水に溶かしますと「過酸化水素水」となるわけです。これは強力な酸化剤です。
    漂白剤や酸化剤として広く使われており、殺菌消毒剤として身近な「オキシドール」でもあるわけです。

    過酸化水素は、塗装の酸化劣化を加速したり、大気や雨水に含まれる金属イオンや塩化物イオンと反応して金属を腐食することが懸念されます。


    ガラスコーティング表面への効果

    過酸化水素水は、親水性ガラスコーティング表面が、雨水や大気に含まれる油分などが付着することで、撥水性に変化した表面を、きれいにクリーニングして親水性ガラス表面※として回復させることができ、酸化に強いガラスコーティングへの悪影響はほとんどないと思います。

    しかし、過酸化水素水は、親水性を持続させる能力はありませんのでご注意ください。

    ※親水性ガラス表面:水酸基(ーOH)が表出するガラスコーティングは、水(H2O)との親和性が良いために親水性表面となります。
    (参考)ガラスの親水性 http://coating.th-angel.com/2013/11/blog-post_14.html


    塗装への影響

    過酸化水素水は塗装を劣化させます。

    仮にガラスコーティングが取れている場合や、ガラスコーティングが不完全な場合を考えると恐ろしい限りです。

    車の塗装の耐久性を調べる際の試験に、過酸化水素水を使うことが知られています。

    一般的に耐久性を調べるのに、実際と同じ時間をかけると効率が悪いので、「加速試験」をおこないます。

    塗装の加速試験の例を掲げます。
    • 太陽光紫外線の影響を調べる場合は、太陽光よりも強い紫外線を人工的に連続照射します。
    • 酸化劣化の影響を調べる場合は、過酸化水素水に浸漬します。
    つまり、塗装表面を過酸化水素水で処理をするたびに、塗装の酸化劣化を加速させているわけです。

    過酸化水素を使った塗装の耐候性試験の例をご紹介します。
    下記URLは、トヨタ自動車グループである豊田中央研究所の文献です。

    (参考)塗膜の高速耐候性試験法
    http://www.tytlabs.com/japanese/review/rev361pdf/361_061mori.pdf


    金属ボディへの影響

    しかし、以前にも触れましたが、自動車は金属の塊であることを考えると、過酸化水素のような強力な酸化剤※を使って、ボディを洗浄するのはお勧めできません

    (参考)洗車・コーティングと酸

    http://coating.th-angel.com/2014/02/blog-post_5.html
    ※.
    雨水や消雪剤、沿岸地区の海水飛沫に含まれる金属イオンや塩化物イオンと、過酸化水素水が触媒となって金属の酸化を促進、腐食させることが懸念されます。


    オキシドール(濃度の薄い過酸化水素水)を使って傷口を消毒すると、酸素の泡が出るとともに金属臭がすることがあります。これは血液や細菌に含まれている鉄イオンなどと酸化反応しているためです。


    このように過酸化水素水は、塗装の酸化劣化を早め、同時に、鉄など金属の腐食を促進させることが懸念されます。

    自動車の機能性や、再販価値への影響を与えるリスクを認識されたほうが良いと思います。

    中性洗剤やアルカリ洗剤のご利用をお勧めします。






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    2014-02-27

    超撥水コーティングの防汚性は最強!しかし、、

    コーティング市場では「防汚効果は親水性や超親水性によるものである」という、都市伝説的な話しがあるのですが、


    本当の防汚性は、超撥水・超撥油表面が最強です。


    以前ご紹介しましたように、


    「ガラスコーティングの親水性は、油分等による表面汚染が進行するため親水性の維持ができない」

    (参考)親水性とは
    http://coating.th-angel.com/2013/11/blog-post_13.html
    (参考)ガラスの親水性
    http://coating.th-angel.com/2013/11/blog-post_14.html
    (参考)親水性と防汚 ~ポリシラザンガラスコーティングを例として~
    http://coating.th-angel.com/2013/11/blog-post_15.html



    「光触媒コーティングによるによる超親水性表面は、被膜がすぐに剥がれ落ちるため親水性が維持できない」


    (参考)親水防汚:光触媒の現状と課題 その1
    http://coating.th-angel.com/2013/12/blog-post.html
    (参考)親水防汚:光触媒の現状と課題 その2
    http://coating.th-angel.com/2013/12/blog-post_2.html

    というような課題がありましたね。
    親水性や超親水性表面は、付着した汚れに雨などの水が降りかかり、親水性表面と汚れの間に水分が入り込み、水と汚れが一緒に流れ落ちるというものですが、

    超撥水・超撥油表面はそもそも水分や油分を含んだ汚れを、強烈にはじくので「汚れそのものを寄せ付けない」最強の防汚表面なのです。


    汚れを寄せ付けない例を動画で見てみましょう。

    これは米国UltraTech Internationalの「Ultra-Ever Dry」という超撥水・超撥油コーティングの実証ビデオです。

    いかがですか?凄いでしょう。 これがクルマボディ塗装や、窓ガラスにコーティングできたら夢か魔法のようですね。 そして今月ですが、三菱電機さんから【空気の膜で粉じんや水滴、氷雪の付着を抑制し、「きれい」を維持 「スマートエアコーティング」を開発】という超撥水性コーティングを開発した、とのニュースが流れました。 (参考)三菱電機株式会社 ニュースリリース http://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2014/pdf/0213-b.pdf ということで、上記の米国の「Ultra-Ever Dry」と、三菱の「スマートエアコーティング」を調べてみましたら、やはり微細な凹凸表面によるものですので、半透明~不透明表面となるようです。 加えて、微細な凹凸表面の耐久性(耐摩耗性)は未知数なので、透明感が重要な自動車ボディコーティングへの適用はまだ少し先のようです。

    このような「超撥水・超撥油表面コーティング」は、夢や目標としては大変魅力的ですね。

    (参考)超撥水性コーティング http://coating.th-angel.com/2014/02/blog-post_4.html (参考)超撥水・超撥油防汚コーティング実験を開始 http://coating.th-angel.com/2014/04/blog-post_25.html (参考) 日産超撥水コーティングのつづき http://coating.th-angel.com/2014/04/blog-post_28.html

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    2014-02-04

    超撥水性コーティング

    自動車のボディや窓ガラスにおいて、「超撥水性コーティング」とはどのようなものなのでしょうか?実現可能なのでしょうか?

     

    「超撥水」と「撥水」の違いは何

    コーティングや塗装表面における水の接触角が大きいほど「撥水が良い」とか「高撥水である」などと表現されるわけですが、超撥水と撥水の違いは何なのでしょうか?

    絶対的な親水性の接触角は、限りなく0°(ゼロ)に近づいた状態
    :超親水性となり、これ以上ない極限の撥水性の接触角は、限りなく180°に近づいた状態:超撥水性となります。


    コーティングにおいて、水の接触角0°~180°間は、超親水、親水、撥水、低撥水、高撥水、超撥水、疎水、滑水などさまざまな表現をされています。

    今回は、コーティングにおける超撥水とはどのような状態であり、実現性があるのかについて考えてみたいと思います。
    Wikipedia 超撥水によりますと、根拠や定義の出所は不明ですが、超撥水とは150°を超える接触角としているようです。
     

    平滑面コーティングにおける超撥水とは

    自動車のボディ塗装や窓ガラスは、艶のある塗装や透明な窓ガラスであり平滑な表面ですね。マット塗装(艶消し塗装)や擦りガラス(スリガラス)は別にして、透明感のある塗装やガラスの表面は、ミクロン以下の小さなサイズで見ても、凸凹が少ない平滑性が高い表面となっています。

    平滑性の高い表面において、撥水性(疎水性)を高めるためには、表面張力をできるだけ小さくすることが必要です。現在このような条件に適合する表面を作るには、表面張力の小さいフッ素化合物やメチル基シリコーンなどを、表面に高密度に配向することが必要です。
     

    中でもフッ素(F)の表面張力が小さい理由は、電気陰性度が最も大きい物質だからです。高校化学で教わったように、元素の周期表でフッ素(F)が最も右側に位置することを思い出してみましょう(参考:Wikipedia 電気陰性度)。

    電気陰性度が最も大きいということは、フッ素の化合物は分子間力が小さい(表面自由エネルギーが小さい)ので、原理的にフッ素化合物の表面張力は最も小さくなるということになります。

    このため
    平滑な表面を改質するコーティングとして、透明度や艶を保ちながら、撥水性を最大にできる物質はフッ素化合物なのです。現在のところフッ素化合物の中でも、最も表面張力の小さいものは、メチル基(-CH3)の3つの水素(H)すべてが、フッ素(F)に置き換えられたトリフルオロメチル基(-CF3)です。

    このトリフルオロメチル基(-CF3)を持つフッ素化合物で処理された表面の水の接触角は、理論上120°程度となります。しかし、これは実験室など整った条件下で確認できるもので、実際のコーティングにおいては、110°程度が最高の撥水となります。


    このように平滑面コーティングにおいては、接触角が120°を超えるような場合「超撥水性コーティング」と言っても良いのかもしれません。


    超撥水性表面は艶消し・不透明になる

    それでは接触角150°以上の超撥水性や、120°を超える撥水性表面はどのようになっているのでしょうか。

    超撥水の事例として、自然界ではハスやイモの葉表面や、日常生活ではフッ素加工された傘などがあります。

    これらの超撥水表面は、小さな凹凸が多く規則的な乱れなく配列された表面になっています。このように超撥水性表面は、連続した小さな凹凸により光が乱反射するため、艶があり透明感のある平滑な表面ではなく、艶消し・不透明表面になります。



    平滑面の超撥水性コーティングはできない

    仮に、塗装や窓ガラス表面の艶や透明感に影響を与えない程度の、微細な凹凸が人工的に作れたとしましょう。このようなデリケートな凹凸表面は、自動車が屋外を走行し、大気や雨にさらされることで、油分やチリやホコリなどの汚れが付着しますので、微細な凹凸はすぐに埋められてしまうことが考えられます。

    このほかにも、洗車によるスポンジ・タオルや、ワイパーの動作による摩擦などでミクロな凹凸が無くなってしまい、平滑化してしまうことにより超撥水性が失われてしまうでしょう。

    このように平滑面において、
    接触角120°を超えるような超撥水性コーティングは、残念ながら実現できないのです。

    ガラスコーティングの撥水性についてはこちらをご覧ください。→撥水性ガラスコーティングとは



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