今回は、
自動車や住宅などの窓ガラスとアルカリについて触れてみたいと思います。
自動車や住宅の窓ガラスとガラスコーティングとは、成分について少し違いがあります。
前回記事をおさらいしてみますと、弊社の業務用ガラスコーティングが硬化した状態は、純度の高いシリカガラス(SiO2)の被膜が塗装を覆っている状態です。
一方の自動車窓ガラスはソーダ石灰ガラスが使用されています。
このソーダ石灰ガラスは、製造上の理由からガラスの融点を下げるために炭酸ナトリウム (Na2CO3)や炭酸カルシウム (CaCO3)を混ぜたガラスです。
日本分析化学会の文献によりますと、水酸化ナトリウム(NaOH)5%水溶液(95℃,24時間)におけるソーダ石灰ガラス重量減少は、シリカガラスと同等のようです。
つまり、窓ガラス(ソーダ石灰ガラス)へのアルカリの影響(溶出)は、ガラスコーティング(シリカガラス)と同じようなものと考えられます。
(参考)食器やビーカーなど実験器具などに使われている耐熱性の高いガラスで有名なパイレックス(米コーニング社の商標):ホウケイ酸ガラスがあります。これはソーダ石灰ガラスの原料にホウ素(B)を加えて作るもののようです。
水酸化ナトリウム(NaOH)5%水溶液(95℃,24時間)におけるホウケイ酸ガラス重量減少は、シリカガラスやソーダ石灰ガラスと比較して2倍以上ですから、ホウケイ酸ガラスはアルカリの影響(溶出)が大きいガラスと言えるようです。
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