以下のような質問をいただくことがあります。
(質問)シリコーンレジンコーティング剤※の塗り込みと拭き上げのとき、濡れた状態か、乾いた状態か、どちらの状態でおこなうのが良いのでしょうか?
※.対象のシリコーンレジンコーティング
- キラサク GPコーティング
- キラサク EXコーティング
- キラサク ブルーラベル
- キラサク EVOコーティング
早速ですが、以下のように回答いたします。
(回答)
シリコーンレジンコーティングの塗布前の状態としては、水に濡れていても、乾燥していてもどちらでも良いです。
それぞれに特徴がありますので、以下のようにご自分に合った方法をお選びください。
どちらでも良い理由は、シリコーンコーティングの成分は、溶剤として「水」を使用している水性だからです。
ただし、塗り込み前に水に濡れている場合と乾燥している場合では、施工性や仕上がり後の耐久性に違いが出てきます。
当方のおすすめは、洗車の際に、撥水状況を観察していただき、少し撥水が弱くなったと感じたら、洗車後の濡れた状態からコーティングしていただければ、楽に良い状態が維持できると考えます。
くわしくは、下記の「水に濡れている状態での施工」と、「乾燥している状態での施工」をお読みいただき、ご自分に合った方法をご選択願います。
水に濡れている状態での施工
<施工性>
表面の水があるため、クロスやスポンジの滑りが良くなりますので、塗布作業がラクです。水分が潤沢なため、拭き上げ作業もラクです。
拭きムラや拭き残し点検の意味でも、乾燥したキレイなクロスで仕上げてください。
<耐久性>
表面の水が加わるため、シリコーンレジン濃度が低くなり(薄まり)ます。
このため、単位面積当たりの表面に付着するシリコーンレジンの量も少なる傾向になり、仕上がり後の被膜密度が下がることが考えられます。
乾燥している状態での施工
<施工性>
上記の水濡れしている状態と比較して、シリコーンレジン濃度が高くなります。
シリコーンレジン濃度が高いため、塗布や拭き上げ作業の際にクロスやスポンジの抵抗感が増し、作業性が悪くなります。
塗布や拭き上げ作業の際に、力を入れすぎて、微細な傷つきが発生しないように注意する必要があります。
拭き上げのコツ
乾燥した状態でコーティング剤を塗布した場合でも、楽にしっかりと拭き仕上げるために、下記の2ステップをおすすめします。
- 水を含ませて、絞ったクロスで全体を拭き上げます。
- 最後に、拭きムラや拭き残し点検の意味でも、乾燥したキレイなクロスで仕上げます。
<耐久性>
コーティングのシリコーンレジンが薄まることがありません。
このため、単位面積当たりの表面に付着するシリコーンレジンの量も多くなり、仕上がり後の被膜の密度が上がることが考えられます。
結果として被膜の耐久性を最大にすることができます。
シリコーンレジンコーティングは、余分なシリコーンレジンが残存しないように、しっかりと拭き上げることが重要です。
耐久性を最大にするには、傷つけないように、丁寧かつ十分に拭き仕上げをする必要があります。
(参考) キラサク GPコーティングとEXコーティングの違い
http://coating.th-angel.com/2017/07/gpex.html
(参考)シリコーンレジンコーティングの粘弾性と滑り止め
http://coating.th-angel.com/2014/02/blog-post_23.html
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