2017-11-11

コーティングは水拭きか乾拭きか

以下のような質問をいただくことがあります。

(質問)シリコーンレジンコーティング剤※の塗り込みと拭き上げのとき、濡れた状態か、乾いた状態か、どちらの状態でおこなうのが良いのでしょうか?
※.対象のシリコーンレジンコーティング
  • キラサク GPコーティング
  • キラサク EXコーティング
  • キラサク ブルーラベル

早速ですが、以下のように回答いたします。


(回答)
シリコーンレジンコーティングの塗布前の状態としては、水に濡れていても、乾燥していてもどちらでも良いです。

それぞれに特徴がありますので、以下のようにご自分に合った方法をお選びください。

どちらでも良い理由は、シリコーンコーティングの成分は、溶剤として「水」を使用している水性だからです。

ただし、塗り込み前に水に濡れている場合と乾燥している場合では、施工性や仕上がり後の耐久性に違いが出てきます。

当方のおすすめは、洗車の際に、撥水状況を観察していただき、少し撥水が弱くなったと感じたら、洗車後の濡れた状態からコーティングしていただければ、楽に良い状態が維持できると考えます。

くわしくは、下記の「水に濡れている状態での施工」と、「乾燥している状態での施工」をお読みいただき、ご自分に合った方法をご選択願います。


水に濡れている状態での施工
<施工性>
表面の水があるため、クロスやスポンジの滑りが良くなりますので、塗布作業がラクです。水分が潤沢なため、拭き上げ作業もラクです。
<耐久性>
表面の水が加わるため、シリコーンレジン濃度が低くなり(薄まり)ます。
このため、単位面積当たりの表面に付着するシリコーンレジンの量も少なる傾向になり、仕上がり後の被膜密度が下がることが考えられます。

乾燥している状態での施工
<施工性>
上記の水濡れしている状態と比較して、シリコーンレジン濃度が高くなります。
シリコーンレジン濃度が高いため、塗布や拭き上げ作業の際にクロスやスポンジの抵抗感が増し、作業性が悪くなります。
塗布や拭き上げ作業の際に、力を入れすぎて、微細な傷つきが発生しないように注意する必要があります。 
拭き上げのコツ
乾燥した状態でコーティング剤を塗布した場合でも、楽にしっかりと拭き仕上げるために、下記の2ステップをおすすめします。
  1. 水を含ませて、絞ったクロスで全体を拭き上げます。 
  2. 最後に、拭きムラや拭き残し点検の意味でも、乾燥したキレイなクロスで仕上げます。 
<耐久性>
コーティングのシリコーンレジンが薄まることがありません。
このため、単位面積当たりの表面に付着するシリコーンレジンの量も多くなり、仕上がり後の被膜の密度が上がることが考えられます。
結果として被膜の耐久性を最大にすることができます。
シリコーンレジンコーティングは、余分なシリコーンレジンが残存しないように、しっかりと拭き上げることが重要です。
耐久性を最大にするには、傷つけないように、丁寧かつ十分に拭き仕上げをする必要があります。

(参考) キラサク GPコーティングとEXコーティングの違い
http://coating.th-angel.com/2017/07/gpex.html

(参考)シリコーンレジンコーティングの粘弾性と滑り止め
http://coating.th-angel.com/2014/02/blog-post_23.html

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2017-10-26

フッ化水素酸にも負けないコーティング?【絶対に真似しないでください】

前回の記事では、ガラスを溶かすフッ化水素酸や、フッ化アンモニウム、フッ化ナトリウム等のフッ化物類の無機酸について触れました。

フッ化物類の無機酸を使うと、「ウォータースポットとかイオンデポジットと呼ばれる、水シミを落としているつもりが、ガラスコーティングはおろか、車本体の塗装や金属、人体・環境にも深刻な悪影響を与える」というお話をしました。

この記事をお読みくださったAさんからご質問をいただきました。

それならば、「フッ化物類の無機酸にも耐えられるコーティングはできないのか?」というご質問です。

なぜ、そのようなことを聞かれているのか疑問に思い、失礼ながらこちらから以下のように逆質問をいたしました。
「フッ化物類の無機酸のような危険物は取り扱っていないはずなので、どのような意味があるのですか?」

Aさんのお考えは、「現実に、フッ化物類の無機酸を使ったウォータースポット除去剤があるのだから、それに負けないコーティングはできないものか」という、単純明快なものでした。

なるほど、「危険は承知の自己責任で」というようなことのようです。

このような考え方は全く賛同できませんし、あえて(不必要に)危険性の高いものを使うことに加担するような提案や、製品を製造することはできません。

このため、Aさんには申し訳ないのですが、「ご提案することはできません」と回答いたしました。

仕事上では、このような回答になるわけですが、個人的には少々興味があり、フッ化物類の無機酸に耐えうるようなコーティング剤はできないものかと、考えてみることにしました。

ここからは、私の頭の中の想像で書いているだけなので、まったく何の根拠も実績もありません。ここに記載していることを参考にしたり、何かを実施することは絶対におこなわないでください。

以下の記事は、フッ化水素酸を例にして書いておりますが、フッ化アンモニウム、フッ化ナトリウムは水と触れることで、フッ化水素が発生しますので、危険性や毒性は同等と考えてください。


フッ化物類の無機酸にも耐えられるコーティングを考えてみる
フッ化水素酸や、水と触れたフッ化アンモニウム、フッ化ナトリウム等のフッ化物類の無機酸は、ガラス、鉄やアルミニウム等の金属、カルシウム、マグネシウム等の無機物や、皮膚、骨、プラスチック、ゴム、塗装、木材のような、ほとんどの有機物も激しく腐食させてしまいます。

ここで、ちょっと気になりませんか。
保管する容器は何を使うのだろう?

多くの物質に対して、腐食性をもつフッ化物類の無機酸を保管するのに、どのような材質の容器を使用するのでしょうか?

フッ化水素酸の保管は、主にフッ素樹脂(PTFE)素材の容器を使用します。
フッ化水素酸の濃度が低い(薄い)場合は、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)やポリエチレンテレフタレート(PET)素材も容器として使用できるようです。
  • PTFE:ポリテトラフルオロエチレン(フッ素樹脂の一種)
  • PP:ポリプロピレン
  • PE:ポリエチレン
  • PET:ポリエチレンテレフタレート
と言うことで、フッ化水素酸に耐薬品性をもつ、PTFE/PP/PE/PETを素材として、コーティング剤ができないか考えてみましょう。


PTFEコーティング
現場施工が可能なコーティングとして実現性がないものとして、最初にあげられるものがPTFEです。PTFEによるコーティングは、フライパンや鍋などの「テフロン」が有名です。

このような、PTFEをコーティングする(定着させる)には、高温(300℃以上)で焼き付ける必要があります。このような高温で処理しますと、車の樹脂部品等への悪影響がありますので、PTFEコーティングは現実的ではありません。


PP/PE/PETコーティング
PP/PE/PETを現場施工でコーティングすることができるのでしょうか。

仮にPP/PE/PETをコーティングできたとしても、車の塗装よりも紫外線や熱、酸性雨や大気中の化学物質によって酸化劣化しやすいため、意味がないですし、むしろしないほうが良いでしょう。

そもそも、PP/PE/PETを現場施工できる高透明なコーティングは、イメージもわかないので、検討する余地がありません。

このため、少し視点を変えて、PP/PE/PETに近い組成のワックス剤から考えてみましょう。


蝋(ロウ)ワックス
PTFEやPP/PE/PETにような合成樹脂が発明されておらず、この世にない時代のフッ化水素酸の保管はどのようにしていたのでしょうか?

金属の鉛や白金はフッ化水素酸に対する耐力があるようです。長期間や濃度が高い場合は、鉛や白金を容器として使用していたようです。

フッ化水素酸の濃度が低い売位の保管や、一時的な保管にはガラス瓶の表面に蝋ワックスを塗布したような容器を使用していたそうです。

パラフィンや、蜜蝋・カルナバ(カルナウバ)等の蝋(ロウ)を原料とするワックスは、分子内の炭素原子の結合が鎖状になった有機化合物です。これらの天然樹脂は、上記のPP/PE/PETのような合成樹脂とも似た分子骨格となっております。

ただし、このような容器を使用していた昔は、フッ化水素酸による事故が多かったようですから、前例として考えることはしないほうが良いでしょう。

繰り返しになりますが、あくまでも「頭の中で想像してみるだけ」の話です。

仮に、上記のようなワックス類がある程度のフッ化物類の無機酸に耐力を持っていたとしても、車のコーティング剤としては、下記のように耐久性が弱く、ワックス自体が汚れの原因となるためおすすめできません。
  • 太陽光(紫外線)や熱に弱く、酸化・劣化しやすい。
  • 酸性雨(窒素酸化物等)やアルカリなど化学物質に弱く分解されやすい。
  • 上記のような理由で分解・劣化したワックスが「汚れ」そのものとなる。

結論
ということで、PTFEやPP/PE/PETは現場施工コーティング剤としての実現性がなく、パラフィン、蜜蝋やカルナバ蝋等のワックスは、従来からわかっていることですが、酸性雨や紫外線・熱に弱く、それ以上でも以下でもありません。

そもそも、近くの化学工場の事故でもない限り、フッ化物類無機酸の雨は降らないですし、百害あって一利なしのフッ化物類の無機酸を使ったウォータースポットクリーナーや、イオンデポジット除去剤を使わなければ良いことです。

それから、この記事を読んで「白金(プラチナ)や鉛入りコーティング剤とか、カルナバロウ入りコーティング剤によって、フッ化物類の無機酸にも耐えるものができました!」とか言わないでください。

「何々入り」程度で、それらに耐えられるほどの物はできませんから(笑)。

くれぐれも、この記事を読んで「実験をしたり、ましてや誤った宣伝をしたり」そのようなことが無いようにしてください。

(参考)ウォータースポットに有効なのは酸性かアルカリ性か
http://coating.th-angel.com/2017/09/blog-post.html

(参考)フッ化水素酸にも負けないコーティング?【絶対に真似しないでください】
http://coating.th-angel.com/2017/10/blog-post_26.html

(参考)ウォータースポットの除去と対策
http://coating.th-angel.com/2016/10/waterspot.html

(参考)ウォータースポットの原因
http://coating.th-angel.com/2016/11/water-spot-cause.html

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2017-09-18

ウォータースポットに有効なのは酸性かアルカリ性か

以前にも増して、ウォータースポット除去に関するお問い合わせをたくさんいただいております。


●最近のご質問

  • ガラスコーティングに影響を与えずにウォータースポット除去ができないのか?
  • 酸性の除去剤を使用したいが問題はないのか?
  • アルカリ性の除去剤を使用したいが問題はないのか?

このような質問にお答えする前に、ウォータースポットを除去することは、人体にできたがん細胞を取り除くことに似て、「発見が早く軽度の場合は、比較的影響の小さい除去方法」があります。

「発見が遅く重度になるほど、健全な部分にも影響を与えてしまう除去方法」と考えていただきたいと思います。

このあたりの理由も含め、改めてウォータースポット除去について考えてみましょう。

●ウォータースポットの原因

ウォータースポットは、主に無機の汚れ物質固着が原因となって発生します。
今回は、皆様の関心が高く最も落としにくい、この無機物汚れの除去について触れてみます。

ウォータースポットが発生するメカニズムを簡単に言いますと下記のようになります。
「表面に着いた水道水、雨水や雪等に含まれる無機物質※が、水の蒸発とともに汚れとして堆積したり固着することによる」
※.カルシウム、マグネシウム、シリカ、塩素、ナトリウム、鉄など


●ウォータースポットはなぜ落としにくいのか

ガラスコーティングをした車の塗装部や、窓ガラスに固着するウォータースポットは、特に落としにくい汚れであり、経験のある方も多いことでしょう。

物質同士がくっつく一般的な話として、以下のようなことが言えます。


  1. 無機物同士はくっつきやすい。
  2. 有機物同士はくっつきやすい。
  3. 同じ物質同士は非常に強くくっつく。
  4. 無機物と有機物はくっつきにくい。

つまり無機物的なガラスコーティングには、油分や虫・花粉などの有機物汚れが固着しにくい利点を持っているのと同時に、水に含まれているカルシウム、マグネシウム、シリカ、塩素、鉄などといった無機物が固着しやすいといった欠点を合わせ持っています。

特にガラスコーティングや窓ガラスは、言うまでもなくケイ素(Si)と酸素(O)すなわち二酸化ケイ素:SiO2からできています。と言うことは、汚れである水に含まれるシリカ(二酸化ケイ素:SiO2)と非常に強く結合し、ガラスのひとかたまりとなるわけです。

これが最も厄介な汚れである「シリカ(ガラス)由来のウォータースポット」です。

これは、シリカ等の無機イオンを含む水が蒸発することによって発生するため、イオンデポジット(和製英語?)とも呼ばれています。

ウォータースポットが落としにくい理由は、ガラス(基材)とガラス(汚れ)が一体化してできた汚れなので、汚れ部分のガラスを落とそう(削る・溶かす・剥がす)としても、ガラスコーティングや窓ガラスにも影響を与えてしまうということなのです。

まさに、がん細胞(汚れ)と正常細胞(基材)の関係のようではないでしょうか。



●ウォータースポットを除去する方法とは

ウォータースポットのように、強く固着した汚れを落とす方法として大きく分類しますと、以下のふたつの方法があります。
  1. 削って落とす。
  2. 溶かして落とす。

「上記の両方(削る・溶かす)を使って落とす」方法もありますが、原理的にはこのようになります。


●削って落とす
今回本記事でお話している、無機物汚れによるウォータースポットを除去する場合、すべての汚れに対して有効なのは、ラビングコンパウンド(研磨剤、以下コンパウンド)を使用した方法です。

お気づきのように「削って落とす」場合は、汚れ落としとともに、非常に薄い被膜であるガラスコーティングにも何等かの影響を与えてしまうことがあります。窓ガラスの場合は汚れの厚さに対して、窓ガラスが厚いため神経質に考える必要はないでしょう。

コンパウンドを使用した方法は、医療に例えますと外科手術のように、余計な患部を切除することに似ています。

軽度のウォータースポットの場合は、市販の微粒子のコンパウンドを使用して除去することができるかもしれません。

しかし、シリカ汚れによるガラスとの強力な固着が原因の場合は、最適な研磨剤と設備や道具を選択しながら、細心の注意と熟練した技術による除去作業が必要です。この場合は、専門の磨き事業者さんにお願いすることになると思います。


●溶かして落とす
溶かして落とす市販の除去剤には様々なものがあります。
その中でも「何でも良く落ちるものほど危険性が高く、ガラスコーティングはひとたまりもないもの」と考えてください。

最も頑固なシリカ(すなわちガラス)汚れを落とすものは、ガラスを溶かすものです。
ガラスを溶かすものは、世界中どこを探してもフッ化物系の無機酸しかないのです。

ですから、シリカ=ガラスを溶かすものはすべて危険です。

私は健康に生きながらえたいので、そのようなウォータースポット除去剤は絶対に使いません。


軽度の汚れを溶かして落とす

基本的に、軽度(汚れの発見が早い)のウォータースポットに有効なものは、人体や車、環境にも優しいタイプと言えます。このような除去剤は、有機酸を中心に構成されたものです。

有機酸※は、カルシウム・マグネシウム、塩素や鉄など原因物質とする汚れです。汚れがついてから短期間の場合には、ある程度の効果が期待できます。

一方、有機酸は、シリカを原因物質とする汚れに対しては、効果が望めません。


※.有機酸の例:クエン酸、乳酸、グリコール酸など


中程度以上の汚れを溶かして落とす

安全性の高い有機酸による除去剤で落ちないウォータースポットを「中程度以上の汚れ」とします。
このような中程度以上の汚れを溶かす場合には、無機酸を使用することになります。

しかし、無機酸を使用するような汚れ落としは、まったくおすすめしません。
有機酸による除去剤で歯が立たない場合は、前述の研磨剤(ラビングコンパウンド)を使用した、ウォータースポット除去剤の使用をおすすめします。

無機酸を使用しない理由は、車が金属でできているためです。無機酸の多くは金属を強く腐食させます。それと、無機酸には、急性の(健康)傷害を起こすものと、時間を経てから重篤な傷害や病気の原因となるものがあり、健康に有害だからです。

無機酸として身近なものとして、塩酸、硫酸、硝酸、スルファミン酸、フッ化物系の酸などがあります。
  • 塩酸:カルシウムや鉄を溶解する。シリカは溶けない。揮発性が高くガス化することで、直接液体が触れていなくても金属を腐食させる。皮膚を腐食させる。
  • 硫酸:鉄を溶解する。カルシウムやシリカは溶けない。金属や皮膚を腐食させる。
  • 硝酸:カルシウムや鉄を溶解する。シリカは溶けない。金属や皮膚を激しく腐食させる。金属と反応して有毒ガス(窒素酸化物)を発生させる。
  • スルファミン酸:カルシウムを溶解する。鉄やシリカは溶けない。金属や皮膚の腐食性は小さい。(参考:クエン酸など有機酸と組み合わせて、除去剤として使用される場合がある)
  • フッ化物系の酸※ガラス=シリカを溶解する唯一の酸であり、カルシウムや鉄等を含めた無機物全般の溶解力が非常に高い。金属や皮膚・骨などを非常に激しく腐食させ、危険性や毒性が非常に高い。
    ※.
    フッ化物系の酸の例としては、フッ化水素酸(フッ酸)、フッ化アンモニウム(フッ化水素アンモニウム)、フッ化ナトリウムなどがあります。

もしも、現在お使いのウォータースポット除去剤(研磨剤ではないもの)が良く落ちる場合は、一度中身を調べてみてください。心配な時は、除去剤の購入先や製造元に「安全データシート(別名:MSDS、SDS)」の提示を求めてください。

特にフッ化物系の酸は、濃度が薄くても使い続けることで、慢性の中毒症(目、呼吸器、神経、皮膚、骨や歯の病気)が懸念されます。

上記のような無機酸を使用しているようでしたら、使い続けるリスクをしっかりと認識する必要があります。

車の塗装やウインドウガラスをキレイにしたつもりが、車本体やあなた自身の寿命に影響しているかもしれないのです。


●最近とても気になること

上述のように、ガラスコーティングやウインドウガラスに固着するシリカ=ガラスを溶解(腐食)させることができる物質は、フッ化物系の酸のみです。
ガラスを腐食させる能力は、人体にとっても非常に有害であることを忘れてはなりません。

フッ化水素酸(フッ酸)の危険性や毒性については、知られてきているようですが、下記のような誤った情報がネットなどを通じて広められているようです。


  • 誤情報の例-1
    フッ化アンモニウム(フッ化水素アンモニウム)、フッ化ナトリウムの腐食性や危険性が小さい?

    この話は、どうもフッ化アンモニウム、フッ化ナトリウムの安全データシート(別名:MSDS、SDS)の読み方を誤っているものと考えられます。

    フッ化アンモニウム、フッ化ナトリウム自体は、固体(粉末)で流通していることが多いのです。「これらが固体の状態では危険性や毒性があるものの、フッ化水素酸ほどの強さではない」ということは間違いありません。

    しかし、ウォータースポット除去剤として製品化した場合は「水」と混合されます。
    フッ化アンモニウムやフッ化ナトリウムは水と反応して、フッ化水素酸を発生させます。

    実はこれらの粉末が、人体の汗(汗の主成分は水です)に触れただけでも、フッ化水素酸が発生し強毒化するのです。


    (参考)米国海洋大気庁(NOAA) 化学物質データベースにおけるフッ化ナトリウム (AMMONIUM FLUORIDE)情報https://cameochemicals.noaa.gov/chemical/2427


  • 誤情報の例-2
    弱酸性だから、腐食性や危険性が小さい?
    アルカリ性だから、腐食性や危険性が小さい?


    フッ化水素酸は弱酸性です!
    フッ化水素酸は、強酸性の塩酸よりも危険性や毒性が高いのです。

    硫酸は、濃度が薄い場合は強酸性ですが、濃度が濃い場合は弱酸性です。

    フッ化アンモニウムやフッ化ナトリウムの水溶液は、中性または弱アルカリ性を示します!

    ペーハー(pH)値だけで、腐食性や危険性を判断することはできません。
    「アルカリ性なので安全です」アピールは要注意です。


予防が一番

上述の通り、ウォータースポットが発生したら非常に厄介です。人の病気対策に例えて恐縮ですが、とにかく予防が一番大切です。


  • ウォータースポットを発生させない。
  • ウォータースポットの固着を遅らせる。

予防には、事前の予防処置と監視が重要ということで、無機物汚れと有機物汚れが着きにくい、無機有機ハイブリッド構造のシリコーンレジンコーティングで、愛車とあなたの健康をお守りいただければ幸いです(笑)。


(参考)ウォータースポットに有効なのは酸性かアルカリ性か
http://coating.th-angel.com/2017/09/blog-post.html

(参考)フッ化水素酸にも負けないコーティング?【絶対に真似しないでください】
http://coating.th-angel.com/2017/10/blog-post_26.html

(参考)ウォータースポットの除去と対策
http://coating.th-angel.com/2016/10/waterspot.html

(参考)ウォータースポットの原因
http://coating.th-angel.com/2016/11/water-spot-cause.html


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