2015-12-20

コーティングの上からコーティング

コーティングの上にコーティングをしても良いですか?
最近、このようなお問い合わせが多いです。

お問い合わせ内容は、下記の3パターンに分類されます。

1.現在コーティング(ご自身で施工)をしているが、その上にGPコーティングやEXコーティングをしてもよいか?

2.現在ガラスコーティング(硬化型であり年単位の寿命)をしているが、その上にGPコーティングやEXコーティングをしてもよいか?

3.現在のコーティングを落としてから、その上にGPコーティングやEXコーティングをしたい。現在のコーティングを落とす方法はないか?


回答はスバリ、現在のコーティングの撥水効果が無くなってからのGPコーティングやEXコーティングををお勧めします。

その理由は、GPコーティング・EXコーティングともに、弊社のシリコーンレジンコーティングは「水性」だからです。
水性コーティングの場合、下地が撥水していると定着が悪くなります。

文字通り「撥水」とは水をはじく状態ですから、水性のコーティングの「ノリ」も悪くなるわけです。


水をはじかない状態=親水になっていれば施工できます

現在のコーティングが撥水性の場合
撥水性コーティングの効果がなくなり、雨水のはじきが無くなっていれば、中性洗剤などで洗車して、流水で洗剤をしっかりと洗い流してください。

きれいになったボディに水をかけてみて、水滴にならずに水がベターと広がるようであれば親水性になっています。

このような親水性になっていれば、水性のGPコーティングやEXコーティングをおこなうことができます


現在のコーティングが親水性の場合

親水性コーティングは水をはじきませんから、洗車後さえおこなえばすぐにGPコーティングやEXコーティングを施工しても大丈夫です。

親水性コーティングは、施工後短期間で撥水性に変化していると思います。

撥水する理由は、雨水や大気に含まれる油分や汚染物質によって撥水しているわけですから、その油分などの汚れを中性洗剤などで落とすことによって親水性に戻るハズです。


他社のコーティングを上塗りしてはいけないのか?

コーティング剤の広告や注意書きをみると「他社のコーティングをしないでください」のようなことが書いてあります
「○△□ガラスコーティングには、専用のメンテナンス用コーティング剤以外は使用しないでください」

本来コーティングの目的として、虫の死骸や鳥のフン、大気中や雨の汚染物質、潮風や水たまりのハネなど様々な汚れや刺激から、塗装を保護することが目的です。

「メンテナンス用に他社のコーティング剤を使わないでください」と言われますと、そんなにやわなガラスコーティングなんですか?と質問してみたくなりませんか。

このようなPRをしている多くの場合に、「最強の・・・」とか「スゴイ・・・」のような、修飾語が踊っていたりするのを見ると、思わず笑ってしまいます。

「最強のガラスコーティング」のハズなのに、他社のコーティングを上塗りすると、具体的に何が問題なのでしょうか?

最強でもスゴイでもなんでも構いませんが、撥水コーティングが撥水しなくなったら、最強ではなくなっていると思うのですが、、、最強の親水コーティングは、簡単に撥水してしまいますし。

GPコーティングやEXコーティング液剤の臭いを嗅いでみてください。水道水なみに臭いはしません。水性コーティングの真骨頂です。溶剤には水を使用していて、塗装面や人体・環境にとても優しいタイプです。

もしも、「他社のコーティングをしないでください」という場合に、気になるようでしたら目立たないところでお試しいただいてから、上塗りするかどうかご判断願います。



艶消しの上は要注意

一点、マット(艶消し)塗装車や超撥水コーティングによる艶消し表面になっている場合は、何らかのコーティングを上塗りしますと、艶消しの具合が違ってきますのでご注意ください。

艶消しではないのに超撥水コーティングとPRしているものは、「超撥水ではなく普通の撥水」ですから、上記の通り撥水が弱くなりましたら上塗り可能と考えます。


(参考)



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2015-11-29

VOCフリーガラスコーティング?

最近、THエンゼルさんの硬化型無溶剤コーティング剤(ガラスコーティング剤)はVOCフリーですか?と聞かれることが多くなっております。

ご質問に対する回答は、「弊社の硬化型無溶剤コーティング剤はVOCフリーではありません」となります。

なぜそのような質問をされるのか聞いてみました。
「無溶剤なのだから、VOCは含まないのではないか?」ということです。



結論から申し上げますと、以下のようなコーティングは何かの間違いです。

× 無溶剤だからVOCフリーである。
× 無機だからVOCフリーである。

 

 

無溶剤だからVOCフリー?

弊社の無溶剤コーティング剤は、コーティング施工前の液体の状態において有機溶剤は一切含みません。

だからといって、VOC(Volatile Organic Compounds):揮発性有機化合物を発生させないとは言えないのです。

理由は、無溶剤であっても空気に触れて硬化反応がはじまるとVOC(アルコール)が発生するためです。


弊社の業務用硬化型コーティング剤(ガラスコーティング剤)は、無溶剤であっても、空気中の水分(湿気)と反応して、アルコールガスが発生します。

余談ですが、弊社の業務用硬化型コーティング剤が無溶剤なのに引火性であるのは、硬化反応の際に引火性であるアルコールガスが発生するからなのです。

 

 

お酒やパンの発酵、人間もVOCを出す

アルコールは、国連の世界保健機関(WHO)の定義である、「沸点が50℃以上260℃未満の有機化合物)」によりますと、VOCに該当します。

私が昨晩飲んだ日本酒に含まれているエチルアルコール(エタノール)の沸点は、78℃です。絶対に飲んではいけないメチルアルコール(メタノール)の沸点は65℃です。

いかがでしょうか、私たちが飲んでいるビールや日本酒、ワイン、焼酎、ウイスキーなど酒類のすべてにエチルアルコールが含まれています。

エチルアルコールを含むお酒は、VOCフリーではありません。

パンなどの食品が発酵する際も、アルコールを発生させますのでVOCフリーではありません。

人間を含めた動物が排泄する糞は、メタンなどを発生させますのでVOCフリーではありません。

 

 

VOCとは

VOCとはいったい何でしょうか?
VOCとは、揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds)の略称です。

VOCは、それぞれの立場でさまざまな定義がなされています。一例として、日本自動車工業会(JAMA)ウェブサイトにまとめがされています。

(参考)
JAMA:車室内VOC(揮発性有機化合物)低減に対する自主取り組み
http://www.jama.or.jp/eco/voc/

国連の世界保健機関(WHO)をはじめ、日本の厚生労働省の考え方を中心に紹介されていて参考になります。

VOCに関しては、物質種類ごとの性質と拡散する量によって、製品を製造する者や使用する者が注意すべきことがあるということなのです。

例えが適切ではないかもしれませんが、飲酒したときのアルコールの質と量で3つのパターンを考えてみましょう。

1.適量のエチルアルコール(お酒)を時々飲む
病気になるリスクよりも、気分や血行が良くなり、人とのコミュニケーションが円滑になるなどのメリットの方が大きいのではないでしょうか。

2.多過ぎるエチルアルコール(お酒)を日常的に飲む
肝臓などの内臓への負担が大きく、アルコール依存症も懸念されるなど、心身ともに健康を害するリスクが増大します。

3.メチルアルコールを飲む
少量であっても、失明したり神経が侵され死に至るなど重篤な健康被害が確実です。


 

無機コーティングはVOCフリー?

ちょっと前まで、印刷インク業界や塗料業界では、VOCフリーという表現が混乱していた時期がありました。

しかし現在では業界や会社ごとに、VOC物質の種類や量を選ぶことによって、VOCの影響が小さいものを定義しており、そのようなものは「低VOC」という言い方が定着しつつあります。


日本塗料工業会(JPMA)のウェブサイトに、VOCに関する表示ガイドラインがあります。
(参考)
JPMA:低VOC塗料自主表示ガイドライン~「低VOC塗料(溶剤形)」~
http://www.toryo.or.jp/jp/anzen/VOC/files/VOC-gl2013.pdf

いまだにコーティング業界では、アルコールを発生させるものや、無機コーティングの中にも、VOCフリーと言っているものが散見されるようです。

ガラスコーティングなどの硬化系のコーティングについては、下記の2種類に大別されます。

(1)硬化する過程においてアルコールを発生するタイプ
(2)揮発性の有機溶剤を含むタイプ


車のガラスコーティングのように硬化するもので、VOCフリーとはどのようなものなのでしょうか?ちょっとわかりませんのでご存知の方は教えてください。

アルコールは、シンナー類(キシレンやトルエン、ミネラルスピリットなど)と比較すると健康や地球環境への影響が小さいため、VOCフリーと言っている場合があるようですが、それは間違いです。

アルコールの場合は、影響が小さいから「相対的に低VOC」ぐらいは言っても良いかもしれません。

このような考え方において、弊社の業務用ガラスコーティング剤は低VOCです。


無機コーティングの原料であるポリシラザン単体は、硬化する際にアルコールではなくアンモニアを発生させます。アンモニアは有機化合物ではないので、VOCではありません。

しかし、アンモニアは有害ですので、VOCではありませんが有害ガスであることを認識する必要があります。
 

ポリシラザンコーティングは、コーティング剤として製造する際に、シンナー類(揮発性の有機溶剤)を使用する必要があります。

このため、無機コーティングの代表であるポリシラザンコーティングは、VOCを含むと同時に有害なアンモニアも発生させます。これらは、人体や環境への悪影響が大きいため高VOCです。


(参考) 
VOCフリーガラスコーティング?
http://coating.th-angel.com/2015/11/vocvoc.html

コーティングにおける有機溶剤の特性と危険性
http://coating.th-angel.com/2015/11/blog-post.html

有機溶剤にご注意 ~コーティング剤への使用目的とリスク~

http://coating.th-angel.com/2015/10/blog-post.html

アルコキシシロキサンとアルコキシシラン
http://coating.th-angel.com/2016/11/blog-post.html

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2015-11-23

コーティング剤における有機溶剤の特性と危険性

有機溶剤とは


まずは「溶剤=溶媒」とは何でしょうか?
溶剤は文字の通り溶かす液剤です。身近なものでは「水(H2O)」は溶剤(溶媒)ですね。水は溶質である塩や砂糖を溶かしこみます。

純粋な水は、有機物を含まないので有機溶剤ではありません。

溶剤=溶媒とは、溶質を溶かしている液体のことです。
この場合の溶質と溶剤(溶媒)の関係を身近な例としてご紹介します。

  • 塩水の「溶質」は、塩です。
  • 塩水の「溶媒(溶剤)」は、水です。
  • 塩水は、塩が水に溶けた「溶液」です。

ペンキの代表として、油性ウレタン塗料を例にしてみましょう。

  • 油性ウレタン塗料の溶質は、ウレタン樹脂や顔料です。
  • 油性ウレタン塗料の溶媒(溶剤)は、シンナー(キシレン、トルエン、ミネラルスピリットなど)いわゆる有機溶剤です。
  • 油性ウレタン塗料は、ウレタン樹脂や顔料がシンナーに溶けた溶液です。

有機溶剤ついて、東北大学のホームページに下記のような特徴が掲載されています。

出典:東北大学、流体科学研究所技術室・安全講習会、安全な実験作業のために・・・・、有機溶剤を知ろう!
http://www.ifs.tohoku.ac.jp/tech/resources/data/youzai-use.pdf



【有機溶剤の特徴】
有機溶剤の性状には、次のような特徴があります。
1.非常に揮発し易い。
2.沸点がはっきりしている。
3.特有の臭いがある。
4.液性は、中性を示す。
5.水より軽く、水に混ざりにくい。(例外的に混ざりやすいものもある)
6.蒸気は、空気よりも重い。
7.多くのものは、引火性がある。
8.機械油などの油脂類、塗料、樹脂、ゴム、動物・植物の脂肪などをよく溶かす。
これらの特徴は、それぞれの有機溶剤によって強弱がある。また、使用目的によって、これらの溶剤を混ぜ合わせると変化に富んだ新しい性状の溶剤を作ることもできる。


有機溶剤の特徴として、特に注目すべき点は、上記の8項のように、塗料や樹脂、動物の脂肪などを良く溶かすということです。

つまり、良くも悪くも有機溶剤は塗料や樹脂を溶かすので、コーティング剤やクリーナーとして、下記のような役割として使用されるのです。

また、動物の脂肪を溶かすということは、人の細胞組織を壊しながら浸透するため、呼吸器や皮膚、眼などの直接さらされる部分から体内に浸透して、健康に悪影響を及ぼすことになるわけです。

 

有機溶剤(シンナー)の役割

有機溶剤(シンナー類)を使用したガラスコーティングやクリーナーを使用することで、劣化して悪い状態の塗装表面に対 して、一見すると一時的に症状が改善されたように感じられるかもしれませんが、その後の塗装劣化を早めてしまうことがあり事態をさらに悪化させる危険性を はらんでいます。

コーティング剤におけるシンナーの役割

(1)うすめ液として
液体の状態でも、従来型の高分子物質で構成されるコーティング剤は、コーティング液剤としての塗りやすさや、乾燥硬化の仕方を調整するための「うすめ液」として使用されます。

(2)密着剤として
特に無機ガラスコーティングは、有機物である塗装との密着力が弱い(有機物と無機物はくっつきにくい)ため、シンナーの力を借りて塗装表面を溶かすことで、なかば無理やり密着させるものがあります。

シンナー臭の接着剤と同じ原理によって、塗装と無機コーティングを密着させます。

 

クリーナーにおけるシンナーの役割


(1)汚れ溶解による洗浄剤として
油性汚れについては、油性の溶剤を使うことで汚れが溶けることで、拭き取ったり洗い流したりすることができるため洗浄剤として使用されます。

(2)塗装溶解による洗浄剤として
塗装に固着した頑固な汚れ(ウォータースポットやイオンデポジット※)を落とすために、塗装(土台)そのものを溶解して、汚れと一緒に塗装表面を拭い去るような少々荒っぽいやり方に使用されます。

一般的な車の塗装は、一番上に無色透明なクリアコートをしているため、布に色が着かないので気づきにくいのかもしれません。外国車などで塗装コストを抑えたソリッド塗装の場合は、布に色が着く可能性が高いわけです。

※.ウォータースポットやイオンデポジットといった無機汚れ自体は、有機溶剤では溶解できません。これらの無機汚れと塗装両方を溶解できるのは、非常に危険なフッ素系化合物による無機酸だけです。


有機溶剤の人体影響

すべての有機溶剤は有害なのでしょうか?

いちにちの仕事を終えて飲むお酒には、アルコールが含まれています。
アルコールも有機溶剤の一種です。

飲用する種類のアルコールは、ご存知のようにエチルアルコール=エタノールが使用されています。

エチルアルコールは、肝臓で分解されてアセトアルデヒドや酢酸が生成されます。このアセトアルデヒドが血液中に混じることで悪酔いを引き起こします。

肝臓の処理能力が追いつかずに、慢性的にアセトアルデヒドが過多になると、肝硬変を起こしたり最悪は肝癌の原因になるといわれています。

エチルアルコールの場合は、肝臓の処理能力範囲内であれば、上記のような怖い病気をあまり恐れなくてもよい、マイルドな作用を持っているわけです。

しかし、メチルアルコール=メタノールの場合は、少量でも短時間に強い悪影響を及ぼします。

メチルアルコールを飲んだ場合は、肝臓でホルムアルデヒドやギ酸を生成します。

シックハウス症候群の原因物質として有名なホルムアルデヒドやギ酸は、人体に非常に有害です。神経系統などに異常を来たし、失明したり死亡するような急激な症状を引き起こします。

このように、一言で有機溶剤と言っても物質によって影響の仕方は大きく異なります。

 

有機溶剤の塗装への影響

車の塗装に対する有機溶剤の影響は、どのように考えればよいのでしょうか?

ここでは、溶質としての塗装に対する有機溶剤の関係をみてみましょう。

「溶解パラメータ」という言葉をご存知でしょうか?

溶解パラメータとは、SP値(Solubility Parameter)として数字で表されるものです。
このSP値が近い溶質と溶媒は、溶け合いやすいことを表しています。


私たちは「似た者同士は良く溶け合うという」という経験をしています。溶け合わないものの例に水と油があります。

水のSP値:23
油のSP値:7(ガソリンの場合)

自動車塗装の一番外側であるクリア塗装(溶質)の材質は、アクリル樹脂やウレタン樹脂などです。これらのSP値は下記のようになります。


クリア塗装(アクリル樹脂・ウレタン樹脂)
SP値:8.5~10



特に、石油系のような揮発性の臭いがする場合は、お使いのコーティング剤やクリーナー類、ウォータースポット・イオンデポジット除去剤の成分表示を調べてみるとよいでしょう。

下記のような3項~11項のような成分表示があると、車の塗装へのダメージが懸念されるものと考えることができます。

代表的な有機溶剤のSP値は下記のようになります。

1.ガソリン:7
2.イソパラフィン:7~7.5
↓↓↓特にクリア塗装のSP値に近いもの↓↓↓
3.酢酸ブチル:8.5
4.エチルベンゼン:8.8
5.キシレン:8.8
6.トルエン:8.8
7.酢酸エチル:9.0
8.ベンゼン:9.2
9.アセトン:9.9

10.ターペン(テレビン油):松から得られる精油であり漆などの塗料を溶かす。
11.ミネラルスピリット:ベンゼンやキシレンなどの混合物であり塗料を溶かす。
↑↑↑特にクリア塗装のSP値に近いもの↑↑↑
12.IPA:11.5
(IPAの別名:2-プロパノール、イソプロピルアルコール)
13.エタノール:12.7
14.メタノール:14~15



このように、有機溶剤の中でもクリア塗装のSP値に近い有機溶剤(上記3項~11項)は、短時間の接触で塗装に悪影響を及ぼす可能性があります。






(参考) 
VOCフリーガラスコーティング?
http://coating.th-angel.com/2015/11/vocvoc.html

コーティングにおける有機溶剤の特性と危険性
http://coating.th-angel.com/2015/11/blog-post.html

有機溶剤にご注意 ~コーティング剤への使用目的とリスク~
http://coating.th-angel.com/2015/10/blog-post.html

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2015-10-01

有機溶剤にご注意 ~コーティング剤への使用目的とリスク~

プロ事業者さま、一般ユーザーさまからのお問い合わせに関して気になることがあります。
 

有機溶剤を使ったコーティング剤やクリーナー・除去剤に関するご質問です。


有機溶剤の中でも、独特の臭いを発するシンナー類を使用したものは注意が必要です。
シンナーとは、一般的には塗料を溶かす液体=溶剤を指します。概ね石油を原料とした油性のものです。

シンナーの例:キシレン、トルエン、ベンゼン、酢酸エチル、酢酸ブチル、フタル酸ジブチル、ミネラルスピリット※など
※.ミネラルスピリット:キシレンやベンゼンなどの様々な有機溶剤を含む混合物


有機溶剤を使用する目的

コーティング剤やクリーナーや除去剤にシンナーを混入する目的とは何でしょうか?


コーティング剤の場合

    • 塗り込みしやすいように適度な濃度にうすめる。
    • 密着を高めるため塗装表面を溶解し接着する。

      クリーナーや除去剤の場合

        • 油性汚れを溶解して汚れを洗浄する。
        • 塗装表面を溶解して固着した汚れと一緒に落としたり凸凹をならす。


          有機溶剤を使用するリスク

          上記のような目的として使用したシンナーの副作用と言いますか、使用する際にリスクとして認識すべきことがあります。


          リスク-1:塗装の変化と劣化を促進する

           シンナーは塗装表面を溶解します。
          塗装をはがす剥離剤にもシンナーが使用されています。

          塗装を溶解するということは、光沢のある塗装のクモリやムラの原因ともなる可能性があります。

          塗装に目に見えないようなピンホールやクラックがあると、そこにシンナーが浸透し、シミの発生や変質・劣化を起こしたり、最悪は部分的な塗装剥離の原因となります。

          スタンド給油時にこぼれたガソリンが塗装に付着し、シミになったりすることがありますが、これはシンナー付着と同じような悪影響の一例です。ガソリンよりもシンナーのほうが塗装の溶解力は強いので、シンナーの付着は危険性が高いのです。


          リスク-2:健康や環境に悪影響を与える

           シンナーの多くは、経産省管轄の「化管法」や「PRTR制度」の中で、「第一種指定化学物質」及び「第二種指定化学物質」として定義されたものに含まれます。

          このような指定化学物質は、下記のような考え方により指定されています。

          「人や生態系への有害性(オゾン層破壊性を含む)があり、環境中に広く存在する又は将来的に広く存在する可能性があると認められる物質として、計562物質が指定されています」
          (参考)


          このように、有機溶剤をコーティング剤やクリーナー・除去剤に使用する際の目的とリスクの概要についてまとめてみました。

          次回以降は有機溶剤の特性や、塗装に対する危険性の見分け方などについてまとめてみたいと思います。





          (参考) 
          VOCフリーガラスコーティング?
          http://coating.th-angel.com/2015/11/vocvoc.html

          コーティングにおける有機溶剤の特性と危険性
          http://coating.th-angel.com/2015/11/blog-post.html

          有機溶剤にご注意 ~コーティング剤への使用目的とリスク~
          http://coating.th-angel.com/2015/10/blog-post.html



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          2015-08-23

          フッ素コーティング ひとつの答え

          フッ素コーティングに関する最近の動向や課題についてまとめてきました。

          進歩の著しいシリコーンレジンコーティングと比較して、フッ素コーティングは撥水が特別に素晴らしいわけではなく、持続性や耐久性もあまり期待できない状況です。



          しかし、フッ素コーティングには下記のような評価すべき点があります




          滑りが良く水を弾くため汚れにくい


          フッ素樹脂は、炭素とフッ素によるC-F原子間結合力が大きいため、フッ素樹脂に接触する他のものとの分子間力が小さくなります。

          フッ素樹脂は他のものを引きつける力が小さいため、他のものとのくっつく力が弱く摩擦係数が小さくなり、表面張力が小さくなります。

          フッ素樹脂コーティングにより、よく滑り・水を弾く表面になり、滑水性や撥水性が高くなります。




          隠蔽性が高いため傷が目立ちにくい


          コーティングにおける隠蔽性とは、微細な傷の目立ちにくさを言います。

          フッ素樹脂だけでは密着しにくいため、単体ではコーティング剤にはなりません。このため、ボディ塗装などに密着させるためには、シリコーンオイルやシリコーンレジンなどを併用する必要があります。


          • フッ素樹脂の屈折率:およそ1.3~1.4
          • シリコーンの屈折率:およそ1.4~1.5


          このように微妙な屈折率差があるものを混ぜると、わずかに光の乱発射が発生(透明度はわずかに下がる)することにより、コーティングの下にある傷が目立ちにくくなることがあります。

          一方、フッ素樹脂を含まない、高純度のシリコーンレジンコーティングは、透明度が高い(光の乱反射が少ない)と言うことができます。

          (ご注意ください)
          フッ素樹脂混合コーティングは、ボディ塗装用ガラスコーティングのような硬化型コーティングには不向きです。



          キラサクのソリューション

          キラサク EXコーティングは、高品質シリコーンレジンをコーティングのベースとした上に、フッ素樹脂を配合しております(EXコーティングは硬化型コーティングではありません)。

          フッ素樹脂を配合することにより、滑らかなコーティング表面になり、施工がラクにおこなえます。


          EXコーティングGPコーティング比較
          隠蔽性フッ素樹脂とシリコーレジンハイブリッドであるEXコーティングの隠蔽性については、シリコーンレジン純度が高いGPコーティングよりも良い傾向があります。

          初期の撥水性初期の撥水性は、わずかにGPコーティングよりもEXコーティングの方が良いです。

          撥水の持続性や耐久性撥水の持続性や被膜の耐久性は、EXコーティングよりもGPコーティングの方が良いです。




          フッ素コーティング関連記事



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          2015-08-05

          フッ素コーティングの弱い耐久性と危険な無機フッ素コーティング

          前回記事では、フッ素コーティングの撥水性低下の問題についてご紹介しました。

          フッ素コーティングについてご質問いただくことが多いので、フッ素樹脂を車ボディ向けのコーティングとして応用した場合の課題についてまとめてみます。

          課題をひとことで表しますとこのようになります。

          「フッ素樹脂コーティングはボディ塗装に密着しにくく、コーティングとしての耐久性に難がある」

          それでも、従来よりフッ素樹脂がコーティング剤として使われている理由は何でしょうか?フッ素樹脂単体において、非常に優れた性質があるからだと考えられます。

          以下でも述べますが、フッ素は全ての元素の中で最大の電気陰性度を持つため、炭素と強く結合したフッ素樹脂は下記のような特徴があります。


          1.非粘着性・撥水性・撥油性が高く汚れにくい2.潤滑性が高く良く滑る

          このように「粘着しなくて、水や油を良く弾き、良く滑る」ので、一見すると非常に理想的なコーティングとなるように見えます。

          ところが、フッ素樹脂単体としては他のものとくっつきにくく滑りやすいため、コーティング剤とした場合もそのまま定着しにくいという特性が出てしまいます。

          フッ素樹脂コーティングが「良いかもしれない」と思われつつ、現在も主流になれない理由がそこにあります。

          くわしくその理由を見ていきましょう。



          フッ素(単体)の強さ

          フッ素(F)と他の原子が結合したものの中で、コーティング剤の元となるものとして「有機フッ素樹脂」(以下、フッ素樹脂)があります。

          コーティング剤に使用されるフッ素樹脂は、主に炭素とフッ素(C-F)が結合したものがあります。

          コーティング業界には、フッ素とケイ素が直接結合(Si-F)したように宣伝されているものがありますが、それは何かの間違いでしょう。

          Si-F結合が間違いだという理由は最後に述べます。

          炭素とフッ素(C-F)が結合したフッ素樹脂単体としては独特の強さがあります。

          その強さとは、フッ素原子はフッ素原子がもつ電気陰性度の高さに由来します。

          電気陰性度が高いということは、フッ素と結合した他の原子との間で電子を共有する力が強くなり、強い共有結合となります。

          典型的なフッ素樹脂は、炭素とフッ素が結合した化合物(C-F)です。炭素が結びつきますから有機フッ素化合物に分類されます。

          炭素とフッ素が結合した場合の結合エネルギーが、どれほどのものなのか数字で見てみましょう。

          結合エネルギーの数字が大きいほど、紫外線や熱と酸素などよる分解に対して強い(分解されにくい)という特徴を持ちます。

          結合エネルギーの例を見てみましょう。


          原子間結合エネルギー 単位[kcal/mol]
          • 炭素とフッ素 C-F : 115
          • 炭素と炭素 C-C : 83
          • ケイ素とフッ素 Si-F : 135
          • 炭素とケイ素 C-Si : 76
          • ケイ素と酸素 Si-O : 108

          ガラスコーティングの基本骨格であるケイ素と酸素(Si-O)108よりも、有機フッ素樹脂の基本骨格である炭素とフッ素(C-F)115や、無機フッ素化合物であるケイ素とフッ素(Si-F)135の方が結合が強いです。

          一見すると、フッ素樹脂が非常に強いわけです。
          ただし、これはフッ素樹脂のカタマリとしてみた場合の強さなのです。

          C-F結合したフッ素樹脂は他のものとくっつきにくい性質を持っています。このような性質であるため、水や油を弾く高い撥水性と撥油性と非粘着性を持ちます。

          簡単にはくっつかないため、密着を促進するために一般的には素地との密着を高める働きをするバインダー、つまり接着剤のようなものにフッ素樹脂を混ぜたものと、フッ素樹脂のトップコートを塗ってから、フッ素樹脂が液体になるまで高温(300℃~400℃)に熱して溶融・溶着させます。



          フッ素樹脂溶着コーティングの仕組み

          溶着の仕組みは、素地と接着しやすい材料にフッ素樹脂を混ぜ込めみ「溶かす」ことによって、接着剤成分は素地に密着し、溶けた接着剤のなかにはフッ素樹脂が混ざり込みます。

          これが冷めるとベースコートになります。

          さらにもう一度、フッ素樹脂濃度の高いトップコートを塗り、フッ素樹脂も溶ける高温で焼くことによってベースコート表面のフッ素樹脂と、トップコートのフッ素樹脂が溶け合うことで強い密着が得られるわけです。

          身近な例として、フライパンのフッ素樹脂コーティングがあります。具体的な工程は下記のようになります。

          1. バインダー※を、フライパン素地(アルミや鉄)に塗布する。
          2. 150℃程度でバインダーを乾燥させる。
          3. バインダーの上に、トップコートとなるフッ素樹脂を塗布する。
          4. 150℃程度でトップコートを乾燥させる。
          5. 300℃~400℃程度でトップコートを焼成する。
          ※.フッ素樹脂と接着剤のようなものを混合したもの。




          フッ素+ガラスコーティングの仕組み


          フライパンのように素地が熱に強い金属の場合には、このような高温での溶着が可能ですが、現場施工における自動車のボディコーティングでは、300℃以上という高温にすることはできません。

          このため、ボディコーティングの場合は、常温での化学反応によるフッ素樹脂コーティングをおこなう必要があります。

          それでは、フッ素樹脂コーティングの中でも、よく使われているガラスコーティングをベースにしたものの仕組みを見てみましょう。

          フッ素樹脂それだけでは、上記のようにボディ塗装に密着することができません。

          このため、ボディ塗装と密着するケイ素と酸素(Si-O)を無機有機ハイブリッドのガラスコーティングベースとして、フッ素樹脂の基本骨格である炭素と結合した有機官能基を媒介として、ガラスコーティングと結合するという仕組みとなります。

          詳しく見てみましょう。下の図をご覧ください。


          フッ素ガラスコーティングの例
          ↑クリック拡大

          フッ素ガラスコーティングの例

          F:フッ素
          C:炭素
          CH2: メチレン基などの置換基
          Si:ケイ素
          O:酸素
          Y:有機官能基
          有:有機物(塗装面)
          ボディ塗装表面は有機物で覆われています。

          コーティングのバインダーとなるケイ素原子(Si)と強固に結合する酸素(O)を含む有機官能基Y(有機物と結合しやすい原子団)が、塗装面の有機物(有)と強い力によって原子間結合(化学結合)します。

          この部分がガラスコーティングの基本(土台)となります。

          フッ素樹脂は、炭素(C)が主骨格となっています。メチレン基(CH2)のような置換基を介することによって、フッ素樹脂-ケイ素樹脂間を結合することができます。






          フッ素樹脂ガラスコーティングの弱さ


          一応形の上では上図のようにコーティングができます。

          しかし、上図のようにフッ素樹脂とガラスコーティング間の結合点に課題があることが数字でわかります。

          上図の赤枠で示した部分の原子間結合エネルギー
          • C(CH2)-C結合:83 
          • C(CH2)-Si結合:76

          要するにベースのガラスコーティング部の基本骨格は、ケイ素と酸素(Si-O)結合なので強く、その上のフッ素樹脂部の基本骨格は炭素とフッ素(C-F)結合なので強いが、ガラスコーティングとフッ素樹脂の接合部は、ケイ素と炭素(C-Si)結合および、炭素と炭素(C-C)結合部があり、ここが弱いということなのです。

          これは言い換えると、ガラスコーティングの上に乗っかっているフッ素樹脂がすぐに剥がれ落ちるということになります。

          おそらくこのC-SiやC-C結合部は、カルナバロウワックスと同程度の耐久性になるのではないでしょうか。



          無機(Si-F)フッ素コーティング???

          車用フッ素コーティングの中には、ケイ素とフッ素Si-Fが直接結合したような宣伝PRをしているものが見受けられます。

          確かにSi-F結合エネルギー:135は非常に大きく、ガラスの基本骨格Si-O結合:108の1.25倍になり、最強の組み合わせとなります。
          無機フッ素の例
          Si:ケイ素
          F:フッ素



          しかし、Si-F結合(フッ化ケイ素)は「絵に描いた餅」でしかありません。

          仮にフッ素とケイ素が結合したものを、湿気を含む空気中にさらしたとしましょう。湿気すなわち水分(水素)と反応して、非常に危険な酸化剤が生成されます。


          ケイ素フッ素化合物?
          Si:ケイ素
          F:フッ素
          O:酸素

          このような酸化剤が気体となれば、呼吸器や眼や皮膚や金属を侵しますし、水に溶け込めば強力な無機酸となって、人体や車の塗装や金属だけでなくガラスをも腐食(溶かす)させます。

          少しでも湿気のある空気中では、Si-Fのかたちでいることはできないのですから、ケイ素とフッ素が直接結合した自動車ボディ用Si-Fフッ素コーティング剤はありえないのです。

          危険すぎます。


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          2015-07-27

          フッ素コーティングの撥水性低下

          フッ素の撥水が弱くなっている。
          お客さまからそういった感想を耳にします。


          フッ素の撥水が弱くなっている理由


          フッ素を応用したコーティング剤の撥水が弱くなっている理由は、環境保護と安全性の取り組みが影響しているのです。
          高い撥水性を持つことができる「炭素数が8以上のフッ素化合物」は、環境と人体への悪影響が考えられることから、製造や使用について規制する動きが世界的に広がっています。

          実質的に「炭素数7以下のフッ素化合物原料しか製造販売できない」ということになり、炭素数が少なくなるため、フッ素を使ったコーティングの撥水性が低下しているということなのです。

          既に日本や欧米のフッ素化合物原料メーカーは、この規制や廃止に合致した動きを取っていますし、新興国や発展途上国の原料メーカーもこの動きに追従していくでしょう(フッ素化合物の製造は高度な技術と設備を要求されるため、新興国などの原料メーカーを私は知りません)。


          フッ素に関する規制


          少し詳しく事情を説明します。

          フッ素原子は物質の中で最大の電気陰性度(希ガス元素を除く)を持ちます。
          このため、フッ素原子や炭素原子などからなるフッ素樹脂は、固体の表面自由エネルギーが小さく、安定であり分解されにくい物質になります。

          固体表面の表面自由エネルギーが小さいほど撥水性が高くなります。フッ素樹脂の場合、炭素数が多いほど表面自由エネルギーが小さくなります。

          つまり、炭素数が多いフッ素樹脂ほどその撥水性や撥油性が高くなります。
          高撥水性フッ素樹脂の場合、フッ素と結合した炭素数が8以上であることが目安となっていました。


          ところが、「このような炭素数が8以上のフッ素化合物は安定し分解されにくいため、人体や動物などに取り込まれると体外に排出されにくく蓄積される」ということが問題となったのです。

          流通していたフッ素樹脂原料のうち、撥水性の高いものの代表は下記のようなものがあります。これらは全て分子内炭素数が8以上であるという特徴があります

          • PFOA:炭素数8(ペルフルオロオクタン酸 Perfluorooctanoic acid)
          • PFOS:炭素数8(ペルフルオロオクタンスルフォン酸 Perfluorooctanesulfonic acid)
          • PFCAs:炭素数8以上(ペルフルオロカルボン酸 Perfluorocarboxylic acids)

          撥水性や撥油性の高さに寄与する炭素数8以上のフッ素化合物は、世界的に製造や使用に関する規制や廃止が進められております。
          例として、米国環境保護局:EPAの削減計画では、2010年までに95%削減(2000年比)、今年2015年全廃といった具合です。

          (参考)環境省 国内等の動向について(PFOS)
          http://www.env.go.jp/council/09water/y095-13/mat07_2.pdf


          このため、
          原料メーカーにおいて、炭素数8以上のフッ素化合物が製造されない状況になっており、「フッ素樹脂の撥水性は将来にわたって下がると考えられる」というわけなのです。

          フッ素化合物原料メーカーは、できるだけ撥水性が下がらないように研究開発しているようです。

          しかし、代替品として炭素数が6であるPFHA:ペルフルオロヘキサン酸などがありますが、どうしても撥水性低下への影響がでてしまいます。


          弊社の取り組み


          このような環境保護や安全性対策の動きから、撥水性コーティング剤はフッ素樹脂に頼らずに、撥水性の持続性に優れた多官能性ガラスコーティングや多官能性シリコーンレジンによるコーティング剤の開発製造に注力しております。

          フッ素樹脂コーティングの撥水性が低下する中で、多官能性コーティングよりも、初期撥水性はごくわずかにフッ素樹脂の方が撥水性が高い場合があります。


          これに対し、
          弊社が採用する多官能性コーティング剤原料は進歩し続けていますし、強靭なガラス骨格と強力に結合した撥水性官能基により、長期間にわたり撥水性が持続します。フッ素樹脂のような環境負荷や安全性の問題もありません。

          上記のような理由から、フッ素樹脂コーティングの撥水性は短期間に低下し、撥水性が持続しないことから汚れ付着を防止する保護能力に問題があるため、フッ素を積極的には使用しておりません。



          なお、キラサク EXコーティングはフッ素樹脂を含有しております。


          EXコーティングのフッ素樹脂の役割は、コーティング剤を塗り込み拭き取る場合の滑らかな感触を与えるために添加しております。


          フッ素コーティングの持続性や耐久性の問題は、別途ご説明したいと思います。








          フッ素コーティング関連記事




          (参考)超撥水性コーティング
          http://coating.th-angel.com/2014/02/blog-post_4.html
          (参考)撥水性について
          http://coating.th-angel.com/2014/12/blog-post_12.html

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          2015-07-26

          ムラの無いコーティング仕上げのコツ

          一般ユーザーさまから、ムラなく綺麗に仕上げるコツに関するお問い合わせをいただくことがあります。


          改めてポイントをまとめてみます。

          キーワードは4つです。


          1. しっかりとした下地である。
          2. 汚れや古い被膜を除去する。
          3. 塗り込み・拭き取りにはフレッシュなスポンジやクロスを使用する。
          4. しっかりとやさしく拭き取る。



          1.しっかりとした下地である。

           

          塗装が白化している。

          劣化した塗装の極端な例ですと白化した表面があります。上面を指で擦ると白い紛体がてに付着するような状態です。

          このように白化している状態では、コーティングしても良い結果にはならないと考えてください。土台がグズグズに弱っていますから。

          極端な例ですが、砂地にアスファルトで舗装しても、すぐに舗装がデコボコになり、剥がれたりしてどうにもなりませんよね。



          塗装にクスミがある。

          洗車後の表面を観察すると透明感が無く濁りのようなクスミがあることがあります。

          クスミの原因にもよりますが、コーティングをすると濡れたように光沢が出る場合があります。しかし、コーティング本来の持続性は期待できません。

          施工直後は、綺麗に施工できたように見える場合でも、その後汚れが付着して雨が降りかかると、汚れ方がまだらになったり、撥水や光沢がまだらになったりすることがあります。 

          塗装表面にクスミがある上にコーティングをしても、土台が不安定な状態ですからコーティングに過度な期待をするのではなく、状態が良くなる場合もあるし、良くならない場合もあるかもしれない「試しにやってみる」程度ということかもしれません。



          2.汚れや不要な被膜を除去する。



          ワックスの場合。

          ワックスを使ったことのある人に多いようですが、少しくらい汚れが着いていてもそのままワックス施工することがあります。
          ワックスは主成分であるカルナバロウを、ペースト状に柔らかくしたり、液状にするため、石油系溶剤に溶かし込んでいます。

          石油系溶剤は油性汚れを溶かすので、ワックスを塗り込むときに、汚れを巻き込みスポンジが黒くなることが多いですよね。

          そのまま、タオルなどを使って余分なワックスを拭き取れば、石油系溶剤に溶解した汚れも一緒になってタオルに移ります。

          汚れを含んだ石油系溶剤とカルナバロウは渾然一体となって、ごく薄く塗装表面に付着していますが、汚れが均一に溶解しているのでマダラ=ムラには見えにくいわけです。



          水性コーティングの場合。


          水性コーティングは石油系溶剤を含まないか、含んでいても微量です。ですから油性の汚れを溶解しません。

          古いワックス(油性)が残っていたり、油汚れの除去などが不十分ですと水性コーティング剤の塗り込みや拭き取りの際に、汚れを一生懸命塗り伸ばし、塗り込んでいるような状況になります。

          このような場合は表面上の汚れが不均一になり、マダラなクスミが発生することになります。

          油汚れや古いワックスが気になるときは、市販の油汚れ除去用カーシャンプーを使って洗車したのち、流水で洗剤が残らないように充分に洗い流してから、再度コーティングしてみてください。


          3.塗り込み・拭き取りにはフレッシュなスポンジやクロスを使用する。 


          カーシャンプーを使用してキレイに洗車したのちにコーティング剤を塗ります。

          せっかくきれいになったボディに塗り込むコーティング剤は、汚れのないフレッシュなスポンジやクロスを使ってください

          拭き取りに使うクロスも汚れのない綺麗なクロスを使ってください。

          水性コーティングは石油系有機溶剤不使用のため油を溶解しません。スポンジやクロスに油などの汚れが付着していると、コーティング剤と一緒にボディに油汚れを塗り込むことになります。

          水と油は混じりませんのでムラとなります。

          ワックスは油性ですから、スポンジやクロスに油汚れが付着していても、汚れとワックスが混じり合って均一に塗り込みますので、ムラが目立ちにくいのです。

          あくまでも目立ちにくいというだけです。 



          4.しっかりとやさしく拭き取る。


          コーティング施工時の拭き取り・磨きが不充分とならないように、仕上げの拭き取り・磨きを均等にしっかりとおこなってください。

          乾いたキレイなクロスを使用して、仕上げをおこなってください。
          仕上げ作業中はこまめに目視点検をおこない、気づいたらその場でムラを解消してください。

          仕上げ作業は力を入れすぎないでください。
          車種や色などによっては、塗装が柔らかく傷つきやすい車があるようです。


          特に夏場の塗装面温度が上昇しているこの季節は、塗装が柔らかくなり傷つきやすいので気をつけてください。
          塗装面に触れて暖かいと感じる場合には、作業しないほうがよいと思われます。



           

          キラサク GPコーティングEXコーティングの場合

          GPコーティングとEXコーティング主成分は、シリコーンレジン原料を使用しております。シリコーンレジンはこれまでのものとは異なり、主骨格構造が3次元となっているため、液体でありながら塗装表面に密着し保護し続ける能力が高いものです。
           

          シリコーンレジンは、3次元骨格構造により独特の粘弾性(液体と固体両方の性質)をもっているため、拭き上げ時のクロスの動きが重くなる(少しひっかかる)ような感触があります。
           

          GPコーティングはシリコーンレジン濃度と純度が高いため、粘弾性の特徴が大きく出ていますので、拭き取りはしっかりとおこなう必要があります。
           

          粘弾性の高さは、強さの表れでもあります。
          (参考)シリコーンレジンコーティングの粘弾性と滑り止め
          http://coating.th-angel.com/2014/02/blog-post_23.html

          シリコーンレジンは拭き取りが不充分ですと、光沢ムラが発生するだけでなく、汚れが付着しやすくなります。
           

          EXコーティングは、GPコーティング(シリコーンレジン)をベースにして、フッ素樹脂を追加配合しております。フッ素樹脂はシリコーンレジンの特徴を残しつつ、拭き取り感触を滑る方向に仕向けています。
           

          したがって、EXコーティングはGPコーティングと比較して拭き取りしやすいのですが、元来シリコーンレジンですから、しっかりと拭き取ることで本来の美しさと強さ・汚れにくさを発揮します。
           

          拭き取りの際には、広範囲を一気に拭き取りするのではなく、狭い範囲を、軽く、表面の透明感がでてきたことを観察しながら行ってください。






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          2015-07-19

          ガラス系コーティングと部分合成油 (その4)

          前回記事に続いて、自動車レシプロエンジンの潤滑油(エンジンオイル)と、車ボディコーティングの役割と特質を対比してみたいと思います。

          なぜエンジンの潤滑油とワックスを含むコーティングを対比させるのか?

          エンジンの高性能化や高効率化にともなって、エンジンオイルも進化しており、オイルの技術的な変化の様子と、ボディコーティングの技術的な変化が似ていると感じたからです。

           

          部分合成油エンジンオイルとガラス系コーティング


          車用のエンジンオイルとコーティング剤として最も一般的なタイプであり、一言で表しますと、コストとパフォーマンスのバランスをとることを目的として商品化されたタイプです。



           

          部分合成油エンジンオイル

          部分合成油とは、鉱物油をベースにして化学合成油を添加することで、鉱物油と化学合成油の欠点を補い合うことを目的しています。
          • 鉱物油の欠点は、高温時や低温時の流動性が不安定であり、酸化劣化しやすいことです。このため、高出力高性能エンジンには不向きとされており、こまめなオイル交換が必要です。
          • 鉱物油の利点は、製造しやすいので価格が安いことです。
          • 化学合成油の欠点は、製造工程が複雑で高度な生産技術や設備が要求されるため、価格が高いことです。
          • 化学合成油の利点は、低温から高温までの広い温度範囲において流動性が損なわれることなく、酸化劣化しにくく安定した品質が長期間維持できることです。


          部分合成油は、鉱物油をベースとして価格が高くなることを抑え、添加した化学合成油が低温時の始動性を向上し、高温になっても油膜切れを防ぐことで、エンジン保護性能を維持します。


           

          ガラス系コーティングまたは、ガラス繊維系コーティング

          鉱物油オイル的位置づけのワックスと、100%化学合成油的位置づけのシリコーンレジンの中間的なコーティング剤は、シリコーンオイルを原料としたものがあり、ガラス系コーティングやガラス繊維系コーティングと呼ばれています。

          ガラス系コーティングやガラス繊維系コーティングは、部分合成油オイルのような位置づけとなるように思います。


          シリコーンは基本分子骨格がケイ素(Si)と酸素(O)結合となっており、シリコーンレジンが三次元的構造に対して、シリコーンオイルは二次元的構造となっています。

          ケイ素と酸素の結合密度の違いにより、オイル→ゴム→レジン→ガラスといった状態になります。

          ワックスのカルナバ原料は、精製しやすく安価ですが、酸化劣化しやすいのでワックス自身が汚れの原因となりやすく、耐久性や防汚性はあまり期待できません。

          カルナバワックスよりも、汚れにくく酸化劣化しにくいもので比較的安価な原料、それがシリコーンオイルです。


          シリコーンオイルはシリコーンレジンと比較して、製造が容易であり無機骨格を有するケイ素化合物であるため、リーズナブルな価格で酸化劣化しにくいという特徴を持っているわけです。





          ガラス系コーティングやガラス繊維系コーティングとは、ガラスに似たケイ素と酸素による分子骨格をもつシリコーンオイルを使用していることから、ガラス系といった名称となっているのではないでしょうか?ガラス系コーティングやガラス繊維系コーティングは、シリコーンオイルを主体として、シリコーンレジンを少量添加しているものもあるようです。


          シリコーンオイルといってもベタベタしたものではなく、サラサラのタイプがあり、ガラス系やガラス繊維系コーティングにはサラサラのタイプが使用されれるので、いわゆる「オイル」といった感触ではありません。

           

          弊社シリコーンレジンコーティングがリーズナブルな理由

          キラサク GPコーティングは、シリコーンレジンのみです。シリコーンオイルを一切含みません。なのにシリコーンオイル原料の他社ガラス系コーティング剤・ガラス繊維系コーティング剤の価格と同等か、それよりも安いのはナゼでしょうか?

          答えは、シリコーンレジン原料調達方法と加工方法に弊社独自の特徴があるからです。

          くわしいことは、ここで言いたくて仕方がないのですが、遊びではないビジネスですからこれ以上は言えません。(^_-)-☆

          もうひとつの答えはキラサク GPコーティングの中にあります。
          よろしければ、一度手に取ってお確かめください。




          (参考)


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