進歩の著しいシリコーンレジンコーティングと比較して、フッ素コーティングは撥水が特別に素晴らしいわけではなく、持続性や耐久性もあまり期待できない状況です。
- フッ素の弱い耐久性と危険な無機フッ素http://coating.th-angel.com/2015/08/blog-post_5.html
- ケイ素によるフッ素の密着についてhttp://coating.th-angel.com/2014/07/blog-post.html
しかし、フッ素コーティングには下記のような評価すべき点があります。
滑りが良く水を弾くため汚れにくい
フッ素樹脂は、炭素とフッ素によるC-F原子間結合力が大きいため、フッ素樹脂に接触する他のものとの分子間力が小さくなります。
フッ素樹脂は他のものを引きつける力が小さいため、他のものとのくっつく力が弱く摩擦係数が小さくなり、表面張力が小さくなります。
フッ素樹脂コーティングにより、よく滑り・水を弾く表面になり、滑水性や撥水性が高くなります。
隠蔽性が高いため傷が目立ちにくい
コーティングにおける隠蔽性とは、微細な傷の目立ちにくさを言います。
フッ素樹脂だけでは密着しにくいため、単体ではコーティング剤にはなりません。このため、ボディ塗装などに密着させるためには、シリコーンオイルやシリコーンレジンなどを併用する必要があります。
- フッ素樹脂の屈折率:およそ1.3~1.4
- シリコーンの屈折率:およそ1.4~1.5
このように微妙な屈折率差があるものを混ぜると、わずかに光の乱発射が発生(透明度はわずかに下がる)することにより、コーティングの下にある傷が目立ちにくくなることがあります。
一方、フッ素樹脂を含まない、高純度のシリコーンレジンコーティングは、透明度が高い(光の乱反射が少ない)と言うことができます。
(ご注意ください)
フッ素樹脂混合コーティングは、ボディ塗装用ガラスコーティングのような硬化型コーティングには不向きです。
キラサクのソリューション
キラサク EXコーティングは、高品質シリコーンレジンをコーティングのベースとした上に、フッ素樹脂を配合しております(EXコーティングは硬化型コーティングではありません)。フッ素樹脂を配合することにより、滑らかなコーティング表面になり、施工がラクにおこなえます。
EXコーティングとGPコーティング比較
隠蔽性フッ素樹脂とシリコーレジンハイブリッドであるEXコーティングの隠蔽性については、シリコーンレジン純度が高いGPコーティングよりも良い傾向があります。
初期の撥水性初期の撥水性は、わずかにGPコーティングよりもEXコーティングの方が良いです。
撥水の持続性や耐久性撥水の持続性や被膜の耐久性は、EXコーティングよりもGPコーティングの方が良いです。
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