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2015-02-19

傷つきについて ~スクラッチシールド・セルフリストアリングコートとコーティング~

近頃、傷がつきにくい物や、コーティングに関する話題が増えているように感じませんか?

ひとくちに「傷がつきにくい」と言っても、傷つきにくさを実現する方法として、様々な取り組みがあるように思いますので、少し触れてみたいと思います。

耐傷性(傷のつきにくさ)を高める方法として、一般的には下記のように3つの方法が考えられているように思います。

1.組織が破壊されにくいように硬くする
例)
車のガラスコーティング
iPhoneのゴリラガラス(将来サファイアガラス?)
2.組織が破壊されにくいようにしなやかにする
例)
トヨタ:セルフリストアリングコート
日産:スクラッチシールド
 :ポリロタキサン
BMW:BMW自己修復性耐すり傷塗装
3.組織が破壊されても形状を回復する
これから実用化が期待される新しい取り組み


1.硬くする

組織が破壊されにくいように硬くする硬化型コーティングの多くはこのタイプの取り組みをしています。
 

コーティングのほかにも身近な例としては、アップル社iPhoneなどの液晶画面「ゴリラガラス」などにもありますように、表面を硬くして、できるだけ傷つきにくくするという考え方です。

ただこの場合も、ただ硬いだけでは脆くなるので、むやみに硬いのは意味がなく、しなやかな柔軟性とのバランスを保つことが重要です。

その例として、最新型iPhone6の開発・製品化当時の、興味深いエピソードがありますのでご紹介します。

iPhone6よりも前の機種の液晶画面には、ガラス製品世界最大手企業である米国コーニング社が開発した「ゴリラガラス」を採用していました(結局、iPhone6シリーズの液晶画面は、ゴリラガラスを採用)。

ゴリラガラスは、非晶質ガラス(結晶ではないガラス)の特徴を活かして、硬く傷つきを防止することはもちろんのこと、スマートフォンとしての使用を考慮し、ズボンの尻ポケットに入れて、筐体のたわみが発生しても割れにくいようなしなやかさを併せ持っています。

iPhone6の開発段階においては、「サファイアガラス」が採用されるのではないかと話題になりました。アップル社はゴリラガラスよりも硬いと言われている、サファイアガラスが傷つきにくいことや、おそらく名前イメージが高級そうなので、スマホを売り込みやすいと考えて、米国GTアドバンスト・テクノロジー社(以下、GTアドバンスト)と提携してサファイアガラス開発に着手しました。

ところがサファイアガラスは、昨年秋に発売されたiPhone6の液晶画面には採用されず、直径1~2cm程度のホームボタン兼用の指紋センサ「Touch ID」カバーガラスへの採用に留まっているようです。

メインの液晶ディスプレイ・カバーガラスとして採用されなかった理由として下記のような憶測があるようです。

  • 強度あるいは硬度などの性能の問題。
  • 製造コストの問題。
  • 製造供給の問題。

iPhone6発売直後の昨年10月、アップルへのサファイアガラス・サプライヤーであるGTアドバンストが、破産法適用を申請したとのニュース記事がありました。

日経コンピュータ記事
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/news/14/100701244/

この通称サファイアガラスは、合成サファイアの一種であり、「酸化アルミニウム:Al2O3」を人工的に結晶化したもの=コランダムです。

コランダムの硬度は、下記のようにダイヤモンドに次ぐ硬さを持っています。

  • 結晶:ダイヤモンド:モース硬度10
  • 結晶:コランダム:モース硬度9
    (別名:サファイアガラスなど)
  • 結晶:ガラス:モース硬度7
    (別名:水晶、クリスタル、クォーツなど)
  • 非晶質:ガラス:モース硬度5前後
    (ガラスコーティングや窓ガラス、ガラスコップなどは、鉛筆硬度9H程度以下)

アップルとGTアドバンストの取り組みのように、資金の潤沢な最新技術・設備の整ったハイテク工場においても、結晶ガラス(サファイアガラス)の製造は、品質やコストなど各種条件のハードルが高く、商品化することは難しいようです。


 

2.しなやかにする

組織が破壊されにくいようにしなやかにする。
しなやかにすることで傷つきにくくする取り組みとしては、トヨタさんの「セルフリストアリングコート」や、日産さんの「スクラッチシールド」、あるいはBMWさんの「BMW自己修復性耐すり傷塗装」のような、クリア層塗装があります。

各自動車メーカーさんとも「自己修復」と言っているようですが、厳密には自己修復というよりも、塗装にかかる外力をしなやかに分散し変形させるような、「ポリロタキサンによる弾性」(スクラッチシールドの場合)を利用しているようです。

要するに、自動車塗装に要求される硬さ※がありながら、同時に従来の塗装よりもしなやかさを併せ持つことによって、「傷つき」という塗装の組織(結合)が破壊されにくくしようという取り組みです。

※.しなやかであるから柔らかい、というような誤解があるように思われます。トヨタ、日産、BMWのこれらのクリア塗装は、必要な一定の硬さを保ちながら、しなやかさをアップさせたもののように思われます。

余談ですが、このタイプは一旦組織(結合)が破壊されてしまうと、元に戻る能力はないようですから、わたしは自己修復と呼ぶのはちょっと疑問があります。

スクラッチシールド(ポリロタキサン)の原理などは、日産さんとともに特許を取得しているアドバンスド・ソフトマテリアルズ社のウェブサイトに登録されている、下記文献をご覧ください。

高分子材料の新しいエントロピー弾性
(出典:アドバンスド・ソフトマテリアルズ社、東京大学)
http://www.asmi.jp/wp-content/themes/asm/pdf/slidling.pdf

 

3.形状を回復する

組織が破壊されても形状を回復する

コーティングや塗装あるいは、スマホの画面や筐体などで、傷ついたのちに形状を回復できるものがあるのかは知りませんが、一旦傷つき破壊された(結合が切れた)組織が、熱や光などの外部エネルギーを利用して、組織が再び結合することで形状を回復する方法が研究開発されているようです。

将来「人の皮膚組織の傷が癒える」かのように、修復可能なものが実用化されるかもしれません。わたしは、このようなことができるようになりましたら、「自己修復」などと呼んでも差支えないような気がします。いかがでしょうか?

国内外で様々な研究がなされているようですが、将来における真の自己修復コーティングの参考になりそうな、技術解説がされているウェブサイトがありました。

動的共有結合ポリマーに関する研究
(出典:東京工業大学)

http://www.op.titech.ac.jp/polymer/lab/otsuka/research.html

 

【結論】硬さとしなやかさは車の両輪

よく考えてみると、上記のような「1.硬くする」と、「2.しなやかにする」は、車の両輪のようなもので、硬さが突出しますとiPhone6で不採用になったサファイアガラスのように、脆くて使いにくいものになってしまいますから、傷つきにくさを追求する場合は、硬くすることと、しなやかにすることを両立させる必要があると考えられます。

現状では、熱や光などの外部エネルギーによって、自動的に形状を回復できるようなものは研究途上のようですから、コーティング剤開発製造者としてやるべきことは、鉛筆硬度9Hにこだわって非晶質ガラスの最高硬度にするのではなく、硬さとしなやかさを両立させ、良いバランスをとることで、傷つきにくさを追求することのようです。






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2014-09-14

コーティングの耐久性と光沢 ~膜厚と多層化リスク~

光沢・艶を出す。
コーティングに期待する重要な機能性です。

最近お客様より「光沢を出したいので膜厚をアップしたい、複数回ガラスコーティングを重ねることで、もっと光沢を出したい」と言うようなお声をいただくことが増えているように感じます。

光沢については、工業的な基準としてはJIS Z8105,Z8741,K5600-4-7(日本工業規格)などや、ISO 2813(国際標準化機構)などで用語・測定方法などが定義されています。
工業における定義や測定方法などは上記のようなものがあります。

実際のところ、あくまでも人がどのように感じるのか、というところが最終的な目標であるような気がします。しかし感性については、人それぞれによるところがありますので、「光沢」について脳科学などの生理学などでは、未だに興味の尽きない分野でもあるようです。

自動車ボディなどの光沢や艶と言った場合、光や表面に映る像が、鏡のようにハッキリ・クッキリと見えてかつ、その映り方に深みが感じられるのかといったことが求められるのではないでしょうか。

ハッキリ・クッキリを映り込むというのは、表面の平滑性が高く・乱反射が少ない表面であることが必要ですし、映り方の深みと言う点では膜厚や平滑性なども関連してくるのではないのでしょうか。もちろん被膜の透明度や屈折率が均一であることも重要です。

ガラスコーティングでは透明度が高く屈折率が均一であることは、概ねどのようなコーティングであっても第一条件だと思います。更なる光沢や艶の深みを追及する場合は、膜厚をアップさせることが考えられます。


今回は、ガラスコーティングの光沢と厚膜化・多層化について、耐久性とのトレードオフ関係を考えてみたいと思います。


塗装とガラスコーティングの現状

自動車の塗装技術は、言うまでもなく年々進化しております。

ご存知のようにメタリック塗装や、パール塗装のようなキラキラと輝く、金属粉やマイカ粉を混入した塗料を使用しますと、金属やマイカの腐食・酸化や飛散・ハガレなどを防ぎつつ、美しい光沢を出すために、クリア塗装を上塗りをする必要があります。

かつてはメタリックやパール紛体を含まずに、顔料などによる「色」を出すソリッド塗装は、クリア塗装を上塗りしない場合がありましたが、近年はソリッドカラー塗装でもクリアを上塗りしている新車が多くなっております。

ソリッドカラーを含めて新車塗装におけるクリア塗装は、概ね30μm以上の膜厚があるようです。


(参考)クルマの塗料・塗装方法の進化 日本自動車工業会
http://www.jama.or.jp/lib/jamagazine/jamagazine_pdf/201503.pdf

正直に申し上げますと、30μm以上のクリア塗装劣化がない新車においては、数μm程度のガラスコーティングをかけても、美観上のその違いを感じにくくなっていることは事実です。

塗装がフレッシュで美しい光沢をもつ新車に対するガラスコーティングは、光沢や艶の追及というよりも、今後車を使用していく中での微細な傷つきからの保護や、汚れの付着や酸化防止し、できるだけその美しさを維持させる意味合いが大きくなります。

塗装表面がフレッシュな新車の分厚いクリア塗装の上においては、ガラスコーティング施工部と未施工部を比較するような見方であれば、その違いが解ると思います。しかし、ガラスコーティングの膜厚を多少アップしたからと言って、その違いを際立たせることは難しいのではないでしょうか。

むしろ、むやみにガラスコーティングのように硬度が硬い皮膜を厚くしたり、多層化したりしますと、クラックやハガレを起こしやすくする原因となるため、本来の保護性に支障をきたし、光沢などの美観にも逆効果となるリスク要因となる可能性が高まります。



膜厚アップや多層化させる弊害

最近巷で、ガラスコーティングを塗り重ねて多層化することで、見かけの膜厚をアップするようなものが聞かれます。ガラスコーティングの膜厚を上げ過ぎたり、多層塗りする弊害の要因を考えてみましょう。


1.多層間の密着不良による剥離リスク

ガラスコーティングを何度も塗り重ねすることで、見かけの膜厚をアップさせることにより、光沢や艶を出すという発想があり、ガラスコーティングなどの硬化被膜を多層化するものがあるようです。

この多層化による弊害として間違いなく言えることは、塗り重ねるほど層間の界面が増えることによって、コーティング層間の密着部に「剥離リスク」を抱えた箇所がどんどん増えていきますので、コーティングが剥がれる確率が高まるというなのことです。

厄介なことに、施工直後は綺麗に密着しているように見える場合でも、コーティング施工後、日時が経過するにしたがって、様々な化学的物理的刺激や変化を受け、各層ごとの状態がわずかに変化や刺激が加わることで、剥離・ハガレが発生する可能性が高まることが考えられるのです。

【多層コーティングのイメージ】
----------------------------------
  コーティング n層
---------------------------------- ←剥離リスク
      ・
---------------------------------- ←剥離リスク
      ・
---------------------------------- ←剥離リスク
      ・
---------------------------------- ←剥離リスク
  コーティング 3層
---------------------------------- ←剥離リスク
  コーティング 2層
---------------------------------- ←剥離リスク
  コーティング 1層
----------------------------------

     塗装面

----------------------------------



2.膜厚アップによるクラック発生リスク

コーティングを塗り重ね多層化したガラスコーティングの界面の密着が、非常に強力で、完全な理想的なものであったとしましょう。その場合は、塗り重ねた回数が多いほど、分厚いガラスコーティングができる訳です。

このように、ガラスコーティングの厚みが増していきますと、ガラスは硬くて脆いために「応力=ストレス」の影響を受けやすくなっていきます。

例として、同じガラス材で作られた厚みの異なる「ガラス板」をみてみましょう。
 
同じ材質のガラス板でも厚みが薄い場合は、曲げ半径が小さくても割れにくいですが、分厚い場合は、同じ曲げ半径であっても割れてしまうことがあります。

身近な木材の例で言い替えてみます。薄い杉板(厚さ1mm)と、厚い杉板(10mm)に対して、曲げ半径50mmに曲げてみましょう。厚さ1mmの杉板は割れないかもしれませんが、10mmの杉板は割れてしまうかもしれません。

ガラスは硬くて脆く(脆性が高く)、粘りが少ない(靱性が低い)ものなので、少しの厚さの違いで割れやすさが大きく影響します。

ある板ガラスメーカーさんによる、同一材質の薄板ガラスの破壊が起きる曲げ半径データがあります。一部のデータを下記のようにご紹介します。

【破壊の起こる曲げ半径】

  • ガラス板厚0.50mmの場合:曲げ半径350mm
  • ガラス板厚0.10mmの場合:曲げ半径 70mm
  • ガラス板厚0.05mmの場合:曲げ半径 40mm


ガラスコーティングは、上記ガラス板に近い物性を持っていますのでコーティングの膜厚が増すほど破壊=クラックが起きやすくなります。

以前のブログ記事コーティングの硬度でも触れましたが、同じ膜厚の場合、ガラスコーティングの硬さが増すほどクラックが発生しやすくなります。このため弊社のガラスコーティング剤では、多少の柔軟性を持たせて、あえて鉛筆硬度9Hとはせずに7H前後に調整して、クラックの発生を防いでいます。

参考にガラスが割れるメカニズムと、厚さと応力の関係について解りやすく解説したページをご紹介いたします。
旭硝子株式会社【ガラスの豆知識VOL.21 ガラスの強さ】
https://www.asahiglassplaza.net/gp-pro/knowledge/vol21.html

余談になりますが、車の塗装のクリア塗装膜厚は30μm前後とガラスコーティングの数μm以下よりも一桁程度の膜厚があっても、クラックや剥離が生じない理由の一つには、鉛筆硬度3H前後とそれほど硬くせず、柔軟性を持たせていることが挙げられます。

膜厚を上げ過ぎたり、多層コーティングをした後、時間経過が少ない場合は被膜の経年変化がほとんどないため問題になりにくいのですが、時間が経ちますと車の振動・形状のひずみ、紫外線・酸素・熱・水分・化学物質などによってストレスが加わり、少しずつ化学的物理的変化が進行します。

このような応力=ストレスの蓄積は、眼には見えにくい細かなクラック(ひび割れ)や、多層塗り各層間の密着不具合が発生しやすくなり、美観上の濁りや部分的なハガレの原因となります。



ガラスコーティングとトリートメントの役割

前述のようにガラスコーティング目的は、塗装の微細な傷つきの防止、汚れの付着防止、塗装表面の劣化や酸化を防止することで、塗装本来の光沢や艶、鮮やかな色合いといった美しさを長く保つことであると考えます。

とはいえ、残念ながらガラスコーティングは万能ではありません。

ガラスコーティングは無機物汚れ(ウォータースポット・イオンデポジット)が固着しやすく、膜厚を上げることによる上記のような弊害を避ける意味で、光沢の深みが感じられにくいといった特性を持つため、弊社では下記のようなガラスコーティングを補うトリートメントの併用をオススメしております。

弊社トリートメントは硬化するタイプではなく、液体のまま表面に付着し続けるものです。トリートメントを塗りますと「濡れ」によって、表面の微細な凹凸を埋め、光の乱反射を抑える効果があります。これによりガラスコーティングの硬質な輝きを補い、文字通り濡れたような深みを与えることができます。

例えると、ピアノのような黒いツルツルの表面に水を垂らしますと、表面が濡れている間は、一層の深い滑らかな光沢になりますが、そのような濡れた状態を長期間維持できるようにしたものと考えてください。

このトリートメントは、基本的な分子骨格がガラスと近似した3次元ガラス骨格シリコーンレジンを使用しておりますので、このような濡れ効果が長期間持続し、時間経過とともに表面が多少荒れた場合も洗車をして拭き上げることによって、再び濡れたような美しい表面を回復することができます。

弊社のガラスコーティングとトリートメント(シリコーンレジン)は、原材料としては同じ材料を用いておりますので、上塗り界面の屈折率変化にともなう光沢の濁りも極小に抑え、ふたつの相乗効果によって最高のパフォーマンスが得られるようにしております。

(参考)フッ素コーティングとは(その4) ~透明度・光沢と屈折率について~
http://coating.th-angel.com/2014/08/blog-post.html





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2014-04-29

SiO4だから

またまた、興味深い話が舞い込んできました。

以前ちまたの現場施工できるガラスコーティングは、非晶質(結晶ではない=アモルファス)なので、モース硬度は5程度であり、モース硬度7はあり得ない。と記事をアップしました。

(参考)ガラスコーティング【モース硬度7】の不思議
(参考)ガラスコーティングは結晶なの?
(参考)ガラスコーティングにおけるクリスタル/クォーツやダイヤモンドの意味

これに対して ブログ読者の方から、SiO2ではなく、SiO4無機ガラスコーティングは非常に硬いのである」というようなご意見をいただきました。

すみません、この話を聞いて笑ってしまいました。 

「SiO4」とは、ケイ素(silica:[Si])原子の原子価(つなぎ手)が「4」であるために、すべてのつなぎ手に、酸素(oxygen:[O])が繋がっている二酸化ケイ素の基本的な原子構造を「SiO4四面体」のように文字表現したものですね。


(SiO4四面体である)ケイ素と酸素が結合したシリカガラス構造をモデル化して化学式(組成式)で表すと、以下のようになります。
  1. ケイ素原子につながる酸素原子は最大4
  2. 酸素原子につながるケイ素原子は最大2
四方八方に拡がる立体的に上記1.と2.のつながりが連続すると、その集合体はケイ素(Si):1に対して酸素(O):2になるから化学式(組成式):SiO2となります

仮に、ケイ素と酸素以外の原子が存在しない分子の塊があり、そのすべてのつなぎ手が規則通りにまんべんなく配列したSiO2は、結晶ガラス(これに近いもの:水晶、クォーツ、クリスタル、石英)となります。

実際にはこのような不純物が全くなく、完全に規則的に結合したもの=結晶ガラスを人工的に作ることは非常に困難ですし、常温にて現場施工するガラスコーティングにおいては、ガラスを結晶化することはできず、規則性が少なくランダム性の高い結合の非晶質ガラスとなります。

結晶、非晶質と一言で言いますが、実際には非常に多くの結合形態があります。結合の仕方で「硬いとか柔軟性がある」などのガラスの様々な性質が決まります。仮に「硬いガラス」と言うのなら、「SiO4四面体同士の結晶性結合構造」を示す必要があるのです。

何れにしましても、非晶質ガラス(モース硬度5程度)、結晶ガラス(モース硬度7程度)のどちらも、基本構造は「SiO4」ですし、化学式(組成式)は「SiO2」ですね。

笑ったりしてすみませんでした。





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2014-03-29

クリスタル/クォーツやダイヤモンドの意味

興味深いご質問をいただきました。
以前アップした「ガラスコーティングは結晶なの?」という記事に対して、


【コーティング剤の商品名に「クリスタル」「クォーツ」や「ダイヤモンド」といった言葉が散見されます。名前からすると結晶化したものをイメージしますが、本当に結晶のガラスコーティングはないのですか?】



というご質問です。

結論から言いますと、

現場施工する車や建築のガラスコーティングは、すべて非晶質ガラス(アモルファス-ガラス:amorphous-silica glass)です。

結晶化したガラスコーティングが常温で現場施工できるようになったら、それこそノーベル賞か、少なくともイグノーベル賞ものではないでしょうか。

もしも、現場施工で結晶化(crystallization)するガラスコーティングがありましたら、ご指摘をお願いいたします。



クリスタル/クォーツやダイヤモンドは結晶である

さて、クリスタルやダイヤモンドですがこのふたつは結晶です。


  • クリスタル/クォーツ(水晶/石英※)
    シリコン:ケイ素(Si)を由来とする結晶体
    ※クォーツ=石英とは二酸化ケイ素SiO2が結晶化したもの
     
  • ダイヤモンド
    カーボン:炭素(C)を由来とする結晶体


英語では「結晶ガラス」のことをずばり「クリスタル:crystal」または、「クォーツ:quartz」と呼びます。文字通りクリスタルは天然水晶のことでもあります。

水晶(別名:石英/クリスタル/クォーツ)と、非晶質ガラス:アモルファス-ガラスの組成は同じ「SiO2」なので、コーティング業界での混乱を招いている一因と考えられます。

別の視点でハッキリと区別できる判りやすい例として、炭素(C)の場合を見てみましょう。身の回りにある非晶質炭素としては「木炭」(モース硬度2程度)や「コークス」(純度の高い石炭)があげられます。結晶化炭素としては、結晶構造の違いにより「ダイヤモンド」や「黒鉛」があります。

ご存知のようにダイヤモンドは、自然界に存在するものの中で地球上最も硬い物質(モース硬度10)であり、非晶質の木炭(モース硬度1程度)やコークスの見た目の違いもさることながら、硬さの違いは歴然としております。このように同じ炭素(C)で構成されるものでも、その成り立ちの違いにより結晶化したり非晶質になったりするわけです。

ちなみに関連するモース硬度は下記のとおりです。

  • 結晶化ガラス(水晶):モース硬度7
  • 非晶質ガラス(窓ガラス):モース硬度5
    現場施工ガラスコーティングは非晶質ガラスです。
     

  • 結晶化炭素(ダイヤモンド):モース硬度10
  • 非晶質炭素(木炭):モース硬度1程度

(参考)ガラスコーティング【モース硬度7】の不思議

結晶化した人工ダイヤモンドを合成するには、地球上にありふれた物質である炭素(C)と水素(H)を原料にして、途方もない高い圧力と数千℃におよぶ高い温度を同時にかける方法が一般的です。一方の非晶質である木炭は木材を数百℃で炭化させたものです。


SiO2といってもいろいろある

ケイ素(Si)をもとに結晶化した水晶および人工結晶ガラスおよび、現場施工ができるガラスコーティングは非晶質であることは、以前もこちらで触れておりますのでご覧ください。→「ガラスコーティングは結晶なの?」

このように、ガラスコーティングなどのコーティング剤で「クリスタル/クォーツ(SiO2)」や「ダイヤモンド」はいかにも【結晶】をイメージさせます。

しかし、繰り返しになり恐縮ですが、窓ガラス(SiO2)をはじめ、現場施工できるガラスコーティング(SiO2)で、結晶化(モース硬度7)したものはあり得ません。

もしも、そのようなものがあるのなら、是非とも教えてください。 

(参考) SiO4だから硬い無機ガラスコーティングとは


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2014-02-18

コーティング硬度について

ガラスコーティングなどコーティングの硬度に意味があるのか?というご質問をいただくことがあります。


その際にお客さまから、下記の「例1.豆腐に貼った金箔VS箸」のようなたとえ話をお聞きしました。


例1.豆腐に貼った金箔 VS お箸

比較的柔らかい塗装の上に、比較的硬いコーティングをしても柔らかい塗装の硬度が支配的になるのではないのか?
「例えば、柔らかい豆腐に貼り付けた硬い金箔は簡単にお箸で窪みや傷が付けられるではないのか」

一見すると確かにこの例では、そういうこともあるなー?!と考えさせられます。しかし、
人間が操作するお箸のパワーに対する豆腐や金箔の例が適正なのでしょうか?



スケールが滅茶苦茶にかけ離れているような気がします。その他の例でその考え方の極端さを考えてみましょう。


例2.土壌に舗装したアスファルト VS スコップまたはパワーショベル

例えば、舗装道路を見てください。柔らかい土の上に舗装した硬いアスファルト舗装に対してスコップを使って人力で掘り返す場合、アスファルト表面に多少の傷は付けられるでしょうが、掘り返すのはものすごい労力が必要ですね。
スコップの代わりに、強力なパワーショベルを使うとどうでしょうか?
土に対するアスファルトによるコーティング(舗装)は、スコップにはすごい強さを発揮しますし、大型のパワーショベルにはひとたまりもありません。

このように、スケール感が違い過ぎて果たして、豆腐と金箔のたとえ話が適当なのかさっぱりわかりません。
というのが正直な感想です。

そこで、ボディコーティングに対してもう少しスケール感が近くて、身近な例題を考えてみたいと思います。


アルミ鍋のアルマイト処理

アルミニウムは手に入りやすく安価な材料で加工がしやすいので、台所にある鍋ややかんの材料として一般的ですね。

このアルミはそのままの状態で鍋として使用しますと、アルミは柔らかいので傷つきやすく、細かい傷がつくとその隙間に入った食材が洗い流しにくくなり、雑菌が発生しやすくなるとか、アルカリや塩による腐食の進行が早いなど、鍋の機能性として不都合な場合があります。

そのようなアルミ鍋の機能性を改善する表面処理方法として、アルマイト処理があります。アルミの表面に数μm程度以上の酸化被膜をコーティング状に処理するわけですが、この薄い被膜により地金のアルミ鍋よりも格段に使いやすくなるのです。

その理由は、
柔らかいアルミの表面に硬く滑らかなアルマイト表面処理をすることで傷がつきにくくなります。同時に食品に含まれるアルカリや塩、酸による腐食から守ります。


このような効果により、アルミ鍋は美しく、洗浄が楽で清潔な状態を保ち続けることができるのです。


自動車ボディの場合

自動車ボディは金属を使用するのが一般的ですので、地金のままですと腐食(錆)が発生し、見た目も金属色のままでいぶした感じになり、それがが良いと言う方は限られるでしょう。

自動車ボディは、一部の競技自動車などにはアルミボディもあるようですが、ほとんどの場合は「鉄」でできていますね。ですから上記のようなアルマイト処理は自動車ボディにはできません。

鉄の場合は金属メッキ処理も可能性としては考えられますが、美しく滑らかに仕上げるにはコストがとても高くなりますし、ピッカピカ金属色になるのでこれも好みが別れるところです。金属メッキだけでは結局腐食の問題があるので、透明のクリア塗装などの上塗りが必要になると思われます。


塗装による保護

そこでコストパフォーマンスが良くて、色合いなどさまざまな趣味嗜好に対応できる塗装が施されているわけです。塗装はそのままでも美しさを保持しながら、擦過や摩耗による傷つきや、金属(鉄)の腐食を防いでくれます。

自動車は新車であれば、言うまでもなく百万円以上もする高価な買いものですし、そのユーザーのライフスタイルを強く反映したデザイン性や趣味性をもち、しっかりとした中古車市場もあるため、再販価値も重要なものであります。

そのため、屋外で使用することによる日光・風雨や大気汚染、泥はね海水被りなどに加えて洗車などの、様々な外的な傷つきや腐食・劣化から守ることが重要なわけです。自動車の使用形態やライフサイクルと製造コストや商品価値などを考慮して、各自動車メーカーはそれぞれの考え方を反映した塗装を施しています。

そういった意味では塗装が防護の役割を担っているわけですが、一旦腐食劣化したり細かい傷がつきますと、塗装を部分的に補修することは色合わせなど大変厄介です。


全体的な劣化に至っては、全塗装という大がかりで高コストな改修が必要になりますし、全塗装の場合は、自動車工場から出荷されたような塗装品質に仕上げることは大変に困難です。



高硬度ガラスコーティングの意味

このように、塗装の状態は使用中の自動車の価値を左右するものであるため、美観を維持しながら保護をすることを、維持コストを抑えつつ守って行く必要性が高いわけです。

塗装の部分補修や全塗装をできるだけ回避しつつ、比較的柔らかい塗装(鉛筆硬度2H~4H程度)をガラスコーティングなどの比較的硬い被膜(5H~9H程度)で、摩耗や微細な傷から守ることは、メンテナンス性やコストパフォーマンスの点からバランスの良い選択であると言えるのではないでしょうか。

コーティング剤を開発製造する立場からは、高硬度コーティングを選択する際には、下記の点をご注意いただきたく存じます。


(参考)ガラスコーティング【モース硬度7】の不思議 http://coating.th-angel.com/2014/02/blog-post_17.html

(参考) ガラスコーティング剤におけるクリスタル/クオーツやダイヤモンドとは http://coating.th-angel.com/2014/03/blog-post_29.html


硬度とクラック

硬度が硬いほど良いと言われるガラスコーティング商品やサービスがありますが、ガラスコーティングは化学合成品であるため、被膜の硬さが増すほどに脆く壊れやすくなり、「クラック」と呼ばれる微細なひび割れ損傷が発生しやすくなります。

クラックは硬化の過程や使用中の物理的化学的刺激などより発生し、見た目の「クスミ・濁り」になったり、「被膜が剥がれ落ちやすくなる」ことの弊害の原因になります。

施工店さんの現場で作ることができるガラスコーティング(非晶質ガラス)は、鉛筆硬度9H程度が最高硬度となりますが、コップや窓ガラスなどの厚みのあるものと比べて、ミクロン(μm)単位の被膜では硬さゆえの脆さの影響が大きくなります。


クラック発生を回避するためには、少し粘り気を持たせる必要があり、6H~8H程度の硬度が最適であると考えます。


膜厚と硬度

膜厚はある程度厚い方が良いと思います。しかし硬度が同じ場合被膜が厚くなるほどクラックが発生しやすくなりますので、上記のような若干の粘り気のある6H~8H程度のガラスコーティングでは2~4μm前後の膜厚が、微細な傷からの保護という意味でもバランスが良いのではないかと考えます。

硬度が同じ場合は、膜厚が厚くなるほどクラックが発生しやすくなるため、硬度9H程度のガラスコーティングでは0.5μm~1μm程度の薄い膜にしないと、クラックの発生が問題になります。


このように余りにも薄い被膜では、摩耗や微細傷も塗装まで達してしまう可能性が高まります。




(参考)ガラスコーティングの耐久性と光沢 ~膜厚と多層化リスク~http://coating.th-angel.com/2014/09/blog-post_14.html


(参考)自動車工業会ウェブ http://www.jama.or.jp/lib/jamagazine/jamagazine_pdf/201503.pdf によりますと、自動車ボディ塗装のもっとも外側の塗装被膜(上塗り)の膜厚はおおむね30μm~40μmとなっています。




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2014-02-17

ガラスコーティング【モース硬度7】の不思議

ご存知のように、特にガラスコーティングでは「被膜の硬度」にこだわった商品化がなされています。今回の降雪を機会に、コーティングにおける硬度について考えてみたいと思います。


ガリガリの雪って硬そう

弊社事業所は、工場・営業とも栃木県小山市にあります。ここは栃木県では最も南部地域であり、埼玉県や茨城県・群馬県境地域でもあります。観光地で有名な日光や那須は栃木県北部になります。

恐らく関東以外の方は、東京よりも栃木南部の方が降雪が多いと思われるかもしれませんが、住んでいる実感としては案外そうでもなくて、この辺りは晴れの日が多く、雪が降っても東京の方が雪になったり積雪量も多いような気がします(東京よりも圧倒的に寒いですが・・・)。



しかし、先週金曜から土曜にかけての雪の量はタマゲマシタ。それどころではない地域もたくさんあって、大変な目に合われている方々には早く日常に戻られるように願っております。

そんな中、降雪中の金曜日夕刻にクルマで出かける用事があり、クルマに降り積もった雪を掻いておりました。そのときにふと思ったのですが、氷って結構硬いですよね。ソチオリンピックでスキーやスノボ、アイススケート競技でゲレンデやリンクのコンディションの解説でも、雪や氷の硬さが話題になっています。



氷の硬度

雪って氷の結晶だと思うのですが、氷の硬さっていったいどのくらいなのでしょうか?硬くざらざらした車の雪を掻きながら、塗装表面をガサガサと擦っているように思ったのです。

そこで、ネットで調べてみたらこんなサイト
http://academic.emporia.edu/aberjame/ice/lec02/lec2.htm がありました。米国カンザス州のエンポリア州立大学の教授:ジェームス S.アベールさんによる地質学のページでは、氷のモース硬度は温度によって変化するようです。0℃ではモース硬度1.5、-70℃ではモース硬度6に達するそうです。




モース硬度とは

モース硬度2は、鉱物である「石膏」の硬さと同程度で「指の爪で何とか傷をつけることができる」とあり、モース硬度6は、鉱物「正長石」の硬さと同程度で「ナイフで傷をつけることができず、刃が傷む」とありますから、相当硬いわけです。ちなみに天然の結晶ガラスである水晶=「石英(SiO2)」は、モース硬度7で、「ダイヤモンド」はモース硬度10です。

Wikipediaによりますと、人の爪のモース硬度は約2.5、
ガラス(非晶質)は約5、ナイフの刃先は約5.5だそうです。


モース硬度は、代表的な鉱石を引っ掻いた時の傷つきにくさを表すための尺度ですから、モース硬度の数字と傷つきにくさは比例していないということです。

モース硬度は本来鉱石の種類を分類する尺度のため、段階と硬度に比例関係はなく、測定する方法も大変に曖昧な状況です。

このため、地質学や鉱物関係外の塗装やコーティングなどの表面硬度の尺度としては、JIS化されている下記の鉛筆硬度の方が適しています。


鉛筆硬度とは

コーティングや塗装業界で使用される尺度に、鉛筆硬度があります。

鉛筆硬度とは文字通り、鉛筆の芯の硬さを表す「B」や「H」といったあの表示に由来します。表面を3Hの鉛筆で引っ掻いて傷がつくかどうかを試験した結果で、鉛筆硬度3Hとか9Hなどと表現されます。

鉛筆硬度試験方法は日本工業規格(JIS K 5600)で規定されています。JISのおすすめは、三菱さんの高級鉛筆「ユニ」なのだそうです。


自動車塗装表面は、鉛筆硬度2H~4H程度と言われており、日本国内においては、上記のように鉛筆の芯を基準にした傷つき方を尺度にしています。




ガラスコーティング「モース硬度7」の不思議

コーティング業界においては、モース硬度7のガラスコーティングをうたっているものも見受けられますね。

ガラスよりも2段階も硬い、モース硬度7とはナイフの刃先でも傷つかないってことでしょうか。
それはどういうものなんでしょうか?

たぶん、「モース硬度7のガラスコーティング」は何かの間違いだと思われます。


何故そのようになったのかを推理してみますと、


  1. 天然石英(SiO2)=水晶(結晶ガラス)のモース硬度が7だからなのか。
  2. 半導体ウェハの高純度(イレブンナイン:99.999999999%結晶シリコンのモース硬度が7だからなのか。
  3. 鉛筆硬度7Hとするべきところを、モース硬度7と誤解したのか。

何れかではないかと思われます。

(参考)シリコーン?シリコンではないの 
http://coating.th-angel.com/2013/09/blog-post_5152.html


以前も触れましたが、
ガラスコーティングは、シリカ:SiO2による結晶ではない非晶質ガラス状被膜(モース硬度は5)です。


結晶のガラスコーティング(モース硬度7)はありません。

なぜならば人工的にガラスを結晶化(人工水晶化)させるには、塗装の表面で硬化したガラス被膜を、さらに数百℃~一千℃以上の高温過熱を連続的におこなう必要があるからです。車が燃えるか溶けてしまいます(笑)。

(参考)人工水晶:モース硬度7の人工水晶製造法を説明した東京電波株式会社さんのページ 
http://www.tew.co.jp/products/quartz/synthetic/index.html


(参考)ガラスコーティングは結晶なの? 
http://coating.th-angel.com/2014/01/blog-post_30.html


(参考)ガラスコーティング剤におけるクリスタル/クォーツやダイヤモンドとは http://coating.th-angel.com/2014/03/blog-post_29.html

地中において高温度・高圧力の中で、ケイ素(Si)と酸素(O)から自然に生成された
「天然水晶すなわち石英(結晶化SiO2)」がモース硬度7ですから、「ガラス化したコーティング被膜も同程度の硬度ではないか?」という、誤った思い込みによるもののような気がします。


「常温硬化させることができるゾル・ゲル法によるガラス被膜の硬度」は、最高で鉛筆硬度7H~9Hが可能です。これは非晶質ガラス相当の硬度ですから、まったく理にかなっています。


鉛筆硬度とモース硬度は単純に比較することができず、また、換算した資料はありませんので比較するネタは見たことがありません。

10Hの三菱uni鉛筆の芯は、100円ショップのナイフ(モース硬度5.5)でも削れます(笑)。

モース硬度7と、鉛筆硬度7Hとはまったくちがいます。

「モース硬度7のガラスコーティング」って、いったいどんなものなのでしょうか???わかる方がいらっしゃいましたら、ご教示をお願いいたします。



雪(氷)と塗装の傷つき

上記「氷の硬度」のように、氷の硬度は温度によって変化します。つまり寒く冷たいほど氷は硬くなっていきます。ですから寒いほど塗装も傷つきやすくなると考えられますね。

しかし、ソチオリンピックでのスキー・スノボやスケート競技をみていますと、スキーの板やスケートの歯は、よーく滑っていますね。これは板や歯と雪や氷の接触面で瞬間的に溶けて、水の薄い膜ができるために抵抗が少なくなって滑っているわけです。


このような状態、すなわち軽く撫ぜただけでスーと雪が落ちるようでしたら、傷つきのリスクは少ないと考えられますが、付着した雪が一旦解けて再び凍ったように、バリバリに固着している場合は無理やり擦ったりすると、氷は硬いので傷が付きやすくなるのではないでしょうか?


言うまでもなく雪や氷が固着した場合は、決して無理して掻き落とすのではなく、エンジンをかけて暖房を最大にして、クルマ全体を暖めることによって、表面に水の膜を発生させて滑るように落とすのがいいですね。


それと、コーティングをしておくことによって、できるだけ表面を滑らかに(平滑化)しておくと、雪を滑らせること(滑雪)の助けになると考えられます。またガラスコーティングのように硬い被膜が表面を覆っていると、傷つきの耐力が向上すると考えられます。


もうひとつガラスコーティングは、塗装を微細な傷つきをガラスコーティングが引き受けてくれる効果も期待されます。
微細な傷つきに対しては、シリコーンレジンコーティングなどにより表面を平滑化するか、程度によってはガラスコーティング施工店で補修をしてもらってください。塗装を守ることがコーティングの大きな役割です。





(参考)ガラスコーティングの硬度について http://coating.th-angel.com/2014/02/blog-post_18.html
(参考) SiO4だから硬い無機ガラスコーティングとは http://coating.th-angel.com/2014/04/sio4.html
(参考)ガラスコーティングの耐久性と光沢 ~膜厚と多層化リスク~ http://coating.th-angel.com/2014/09/blog-post_14.html
(参考)アルコキシシロキサンとアルコキシシランhttp://coating.th-angel.com/2016/11/blog-post.html


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