2013-09-23

3.シリコンは石ころから、そして・・・

シリコン=「ケイ素」は、すなわち元素Siのことです。
私たちの身の回りにどこにでもある石ころや砂に岩、このようなものにたくさん含まれている元素がケイ素なのです。

電子機器に搭載されている半導体チップは、シリコンの小さな板(ウェハ)の上にトランジスタや抵抗やコンデンサの電子機能をチョー細かく印刷しているわけですが、この小さな板は純度の高いものでなければならないため、原料資源が豊富でケイ素を高純度化しやすい石ころが原料として使用されているのです。

先ほどから「石ころ」とやや失礼な言い方をしているのですが、その理由は、地球表層部に存在する元素の質量:クラーク数が、多い方から上位1位(酸素:49.5%)と2位(ケイ素:25.6%)の物質からできている。つまりシリコンの原料成分は、身近に身の回りにあふれているものから
できているという、親しみを込めて石ころと呼ばせてもらっています。

そんなわけで、このシリコンは、石ころから作られます。
そこらへんに転がっている石ころにもケイ素が豊富に含まれているのですが、製造する際には、ケイ素の含有率が高い「珪石:Silica Stone」を原料として用いるのが一般的です。この珪石(そのほかの石ころも含めて)は、ケイ素(Si)と酸素(O)が結びついた形:二酸化ケイ素(SiO2)として自然界に存在しています。

珪石は、木炭(炭素:C)などと一緒に、電気炉を使って温度を上げながら還元(炭素が酸素を奪って、ケイ素が金属状に遊離)することによって、金属ケイ素(不純物を含んでいる)を取り出しています。
SiO2 + C → Si + CO2

太陽電池や半導体用の「シリコンウェハ」は、この金属ケイ素からさらにケイ素純度を高め結晶化する工程を経ることになります。

一方の我らが「シリコーン」は、珪石から得た金属ケイ素=金属シリコンから様々な化学反応を経て、無機物と有機物の性質を兼ね備えるユニークな物質となります。つまりシリコンはシリコーンの原料でもあるということです。

シリコーンレジンコーティングについて
1.シリコーンレジンって何ですか?
2.シリコーン?シリコンではないの
3.シリコンは石ころから、そして・・・
4.シリコンからシリコーンへ
5.シリコーンっていったい何
6.シリコーンの仕組み
7.シリコーンをコーティングに
8.コーティングはみな同じ?
9.シリコーンレジンコーティングとは
(参考)ガラスコーティングを補うコーティング剤 ~メンテナンス剤として~



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