コーティング剤として使用した場合のシリコーンの特質をみてきましたが、シリコーンは非常に多様であり、さまざまな性状があることがわかりました。
このことを裏返してみれば、コーティング剤に仕立てる際には非常に多くの選択肢から最適なバランスのものを見つけ出す難しさがあると言うことでもあるのです。
つまりシリコーンを使用したコーティング剤は、ものづくりの仕方によって機能性・性能・品質が全く異なるものになってしまうものと考えられます。
たとえ話として適当かどうかわかりませんが、シリコーンを使用したコーティング剤の開発は、ソフトウェアのプログラムのようなもので、コンピューターを生かすも殺すもプログラム次第のように、コンピューターは何でもできるけれども、設計と作り方によって全く別のものになってしまいます。
どのような商品でも同様だと思うのですが、商品開発の際にはしっかりとした設計思想、蓄積した技術、問題や課題をクリアするアイデア、品質を維持する取組などが高次元にバランスすることが大切ですね。
コーティング剤を眺めたり、触ったり、ニオイを嗅いでも、その差は解りません。
各社から販売されているコーティング剤の違いをご理解いただくには、商品を使っていただき、その品質を実感していただくことしかありません。
しかし、あえてその違いをスペックとしてご案内することで、商品選びのご参考にしていただきたい、どうしてもご紹介したいことがあります。
それは、シリコーン原料方式の違いに着目していただくことです。
シリコーン原料方式の違いをご説明するのに、度々のたとえ話で恐縮ですが、クルマの特定車種を思い浮かべてみてください。
仮に同じ車種でも、いくつかの方式のエンジンが用意されていることがありますね。
ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、ハイブリッドエンジンという具合です。同じ車種ならば外観はほとんど同じでも、ドライブしてみると加速や騒音や燃費などエンジン方式の特徴を持っていて、それぞれに明らかな違いがありますでしょう。
シリコーンも同じで、コーティング剤原料として使用した場合も、下記のようなものから選択することができますし、それぞれに違いがあるのです。
(1)直鎖状2次元的シロキサン骨格構造
「シリコーンオイル」や、「シリコーンゴム」と一般的に呼ばれているもの。
(2)網目状3次元的シロキサン骨格構造
「シリコーンレジン」と一般的に呼ばれているもの。
「6.シリコーンの仕組み」でもご紹介しましたように、酸素を介したケイ素間の結合が直鎖状となっているものと、網目状になっているものの違いです。
このふたつのシロキサン骨格構造の違いが、シリコーンを特徴づける意味で重要だと考えています。
その中で網目状のシロキサン骨格構造を有するものが、一般に「シリコーンレジン」と呼ばれているものなのです。
弊社キラサク コーティング剤には、主原料としてシリコーンレジンを自信を持って採用しております。
それでは、なぜシリコーンレジンなのかをご説明いたします。シリコーンレジンコーティングについて(参考)ガラスコーティングを補うコーティング剤 ~メンテナンス剤として~
1.シリコーンレジンって何ですか?
2.シリコーン?シリコンではないの
3.シリコンは石ころから、そして・・・
4.シリコンからシリコーンへ
5.シリコーンっていったい何
6.シリコーンの仕組み
7.シリコーンをコーティングに
8.コーティングはみな同じ?
9.シリコーンレジンコーティングとは
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