しか~し、実はこういう風に言わざるを得ないのが悔しい!のですが、コーティングの仕上がり品質や、その後の耐久性に大きく影響するのは、皆さんお気づきの通り「正しい施工」であることは間違いありません。
ガラスコーティングって何だっけ
弊社では「ガラスコーティングとは、硬化しながらガラス状被膜を形成し密着するもの」と考えて開発・製造しております。この定義からすると、ガラス状に硬化しないようなものは「ガラスコーティングではない」ということになるわけです。
もう少し詳しく言いますと、ガラスコーティングは、重合反応によって徐々に高分子化することで、ガラス状に固まっていくと同時に、塗装表面と結合して強く密着するものです。
ですからガラスコーティングは、一旦固まり始めると取り返しがつかなくなるわけです。
これは塗料に似ています。
ペンキ塗りを思い出してみてください。
ペンキ(塗料)塗りをしたときも、塗ってからすぐに塗料が固まり始めますので、塗膜が仕上がるまでは触ることができません。
塗り込みだけでなく、ペンキ塗りの下地づくりが不十分ですと、塗りムラになったり、しばらく月日が経つと、部分的に剥がれたりして見っともないことになってしまいます。
ひどい場合には、素地に対して定着しないようなペンキを選択したりすると、どうにもならないわけです。
改めてガラスコーティングを見てみますと、ペンキ塗り(高分子塗料)や、従来の高分子ガラスコーティング剤の難しいところを克服するため、弊社のガラスコーティング剤は、最新の低分子化技術によって塗り込みの簡便さや、硬化時間の最適化をチューニングしております。
その結果、手前味噌になりますが、現在考え得る高度な次元で、施工の失敗が少なく、作業がしやすいように調整できていると自負しております。
ガラスコーティング剤だけではどうにもならないこと
そのような最新技術による、施工性の高いガラスコーティング剤を使っても、より良い美観や耐久性を追求するためには、施工に関する乗り越えるべき、数多くのハードルがあります。詳しいことは、施工事業者さまのウェブサイトに書かれていますし、事前に施工者の方との面談で話題になると思いますが、そのポイントとなることについて、ほんのごく一部をみてみましょう。
1.塗装状態の確認・診断
施工対象の車一台一台に塗装の状態が異なります。同じ一台の車であっても、部位によって塗装の劣化状態や傷つき・汚れの度合や性質が異なります。
中には劣化が進み過ぎて、ガラスコーティングをするべきでなく、再塗装をすべき車だってあります。
ガラスコーティングを活かした効果が出せるかどうかを判断する。
この判断を間違えると、まるで医師が誤診をして、間違った投薬や治療をするのと同じように、車にとってもユーザーにとっても大きな影響を与えてしまうことになります。
劣化した塗装にガラスコーティングをしても、効果が出ないばかりではなく、かえって美観を損ねたり、触れば触るほど劣化した塗装に悪影響を与えてしまうかもしれません。
無理矢理に例えますと、家を建築する際の地盤調査の結果が悪すぎて、基礎工事に多くのコストと時間をかけても、「どうにもならない」というような感じに似ているのではないでしょうか。
そのような判断は、単なる施工技術だけではなく、豊富な施工経験や普段からの研究がものを言うのではないかと思います。
2.下地づくり
ガラスコーティングを実施することになり、最初の工程である下地づくりは特に重要です。コーティング剤の性能を引き出して、被膜の良い状態を適切に維持するために、「下地づくり」が最も重要な工程であることはどなたも異論はないでしょう。
ガラスコーティング剤を提供している立場から言えば、理想的な下地づくりとは下記の2項目に集約されます。
- 平滑性が高く鏡面であること
- 残留物がないこと
言葉にすると簡単ですが、「言うは易く行うは難し」のごとく、完成度を求めることは非常に大変な作業となるわけです。
洗車などによって濃色車が白っぽく見えたり、虹色に見えたりするような微細な傷があるボディに、ガラスコーティングを施すことによって、しっとりと濡れたようになりました。というようなことがあります。
確かにガラスコーティング剤の良し悪しの目安として、コーティングの成果として認識できた。というような感じでしょうか。
平滑性の高い鏡面にすることができた塗装表面と、微細傷があるままの塗装表面の両方を施工した結果は、同じガラスコーティング剤を使用した場合、鏡面磨きができている方が、より美しい仕上がりとなるのは言うまでもありませんね。
また、鏡面磨きが完璧に仕上がった場合でも、表面にコンパウンド(研磨剤)に含まれる残留物や、微量の油分などが残っていたらどうでしょう。このような場合は、コーティングしてからしばらくの間は、何ともない美しいような感じに見えます。
しかし、そうした残留物がありますと、密着が弱くなることにより、熱ストレス(熱膨張)や振動、太陽光(紫外線)などの外部刺激を受けやすくなり、時間経過とともに微細なクラックや剥がれが発生して、ガラスコーティング本来の耐久性や美観が維持できないことになります。
3.その後の工程
下地づくりができますと、その後にはガラスコーティング剤の塗布→養生→仕上げ→確認などと、それぞれに経験と試行錯誤に裏付けられた、専門性の高い工程へと進んでいきコーティング施工が完成するわけです。ガラスコーティングは間違いを許さない
いかに、極限まで作業性を向上させた高品質なガラスコーティング剤であっても、求められる結果は、強固に固着した美しい被膜を形成することにあるのです。つまり、適正な施工は最高のコーティング品質を提供するが、失敗をすると液剤などでは失敗した被膜の剥離ができませんので、研磨からやり直しをしなければならないという、シビアな施工を求めるものなのです。
仮に、魔法のようなガラスコーティング剤が、超イージーな作業性を提供し、誰がやっても簡便な作業で、100%の美しさと耐久性が出せるようにすることが、コーティング剤メーカーとしては大いなる夢ではあることは認めます。
しかし、現在のところそのようなものは、世界中どこの誰にも作り出せてはいないはずです。
どんなに優れたガラスコーティング剤であっても、車一台一台のコンディションに応じて、最適な施工をおこなう「職人的な経験・技」と「適切な設備と環境」の存在は、絶対に欠かせないわけです。
施工者の技量・設備とガラスコーティング剤の品質は、車の両輪のように両方がそろってはじめて、「真のガラスコーティング」と呼べるのではないでしょうか。
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