検索キーワード「シリコーンコーティング ガラスコーティング」に一致する投稿を関連性の高い順に表示しています。 日付順 すべての投稿を表示
検索キーワード「シリコーンコーティング ガラスコーティング」に一致する投稿を関連性の高い順に表示しています。 日付順 すべての投稿を表示

2014-11-14

ガラスコーティングを補うコーティング剤 ~メンテナンス剤として~

カーディテイリングショップやカーディーラーなどで、ガラスコーティングを施工されたお客さまより、普段のお手入れに使えるコーティング剤はありませんか?との問い合わせをいただくことがあります。

弊社では下記のような理由により、シリコーンレジンによるコーティングをオススメしております。そのポイントは、下記の3項目を挙げさせていただきます。

1.ガラスコーティングの無機汚れ固着を防ぐ
2.ガラスコーティングの防汚性(撥水性)を補う
3.ガラスコーティングの美観を補う


【シリコーンレジンコーティングとは】

一般ユーザーさま向けに市販されているものや、業務用・プロ用として流通しているほとんどのコーティング剤にはシリコーンが主原料として使用されています。これらは「シリコーンオイル」を使用しています。このシリコーンオイルは、原料価格がこなれていることや、製造が比較的容易なこと、機能性や性能面のバランスがとれている理由から広く使われています。

一方、弊社がオススメしている「シリコーンレジン」を原料としたコーティング剤は、シリコーンオイルよりも、ガラス質の基本構造の結合密度が高いものとなっております。この高い結合密度が、被膜の耐久性や持続性を維持するために重要となります。

シリコーンレジンはシリコーンオイルよりも、コーティング剤原料として機能性や性能面で優れている点が多いのですが課題もあります。その課題とは、コーティング剤としての製造技術や、原料や製造コストの面でハードルが高いものとなってしまうことです。

弊社では、シリコーンレジンを高濃度配合できるようにするため、品質を安定化させる製造プロセスの最適化を図ることで、車用としてこれまで難しかったシリコーンレジンを主原料するコーティング剤を、リーズナブルな価格で製品化することができました。

それでは、このシリコーンレジンコーティングがガラスコーティングのメンテナンス剤としてどのような作り込みをしていて、どのような特徴があるのかを見ていきたいと思います。


(参考)シリコーンレジンって何ですか?


1.ガラスコーティングの無機汚れ固着を防ぐ

ガラスコーティングの主な特徴・役割としては、持続性・耐傷性・防汚性が挙げられます。冠となる名前が「ガラス」ですから、ガラス質のハードコーティングをおこなうことであり、長期間にわたり塗装表面を守り続けることが求められます。

現在のガラスコーティングは、持続性や耐傷性については高いレベルにありますが、「無機汚れの固着を防ぐ」という機能性については、依然として課題が残っています。

ガラスコーティングの被膜がガラス質であるが故に、ガラスコーティングの表面は、ウォータースポットとか、イオンデポジットや水シミなどと呼ばれている「ガラス質の無機汚れ」が固着しやすいことです。

「無機物同士といった同じ性質の物質はくっつきやすい」と一般的に言われているように、水道水や雨水に含まれる無機物:カルシウム・マグネシウムやケイ素(Si)は、ガラス(Si-O)やガラスコーティングの硬化した被膜とは結合しやすいのです。

このため、古いタイプの無機物主体のガラスコーティングが、ウォータースポット(イオンデポジット、水シミ)の固着に悩まされていたことは、言わば当然のことなのです。

最近のガラスコーティングは、有機物である塗装との密着を高める目的のほかに、無機汚れの固着を遅らせることを目的とした「無機有機ハイブリッドタイプのガラスコーティング」に世代交代してきています。

無機有機ハイブリッドタイプは、無機のガラス骨格(基本構造)に加えて、表面に官能基(有機物を含む原子団)が表出するようにすることで、無機物同士が結合し難いようにしているものです。

しかし、無機有機ハイブリッド・ガラスコーティングが硬化した表面は、官能基によってバリアしているため、従来の無機主体ガラスコーティングと比較して、無機物の汚れの結合を遅らせる効果がありますが、どうしても基本構造がガラス質の無機物であるため、放置しますと同体化して取れにくくなるわけです。

【無機汚れ固着を防ぐシリコーンレジンコーティング】

上記のような無機汚れのウォータースポットを防ぐためには、主に有機物で構成されるコーティング剤や良いのかと問われますと、単純に「そうですね」と言うわけにはいきません。

主に有機物で構成されるコーティング剤というのは、古くから使われているカルナバロウなどの天然パラフィンなどを原料とするワックスがあります。これらは基本構造そのものが有機物で構成されているため、紫外線や高温によって比較的容易に分解されるため、耐久性が高いとは言えません。年単位~という長期間にわたる被膜耐久性を有するガラスコーティングとのバランスが悪い理由です。

せっかく、メンテナンスをラクにする意味でガラスコーティングしたのに、毎月のようにワックスがけしていたのでは、本末転倒というのか?ガラスコーティングの価値が半減してしまいます。

余談となりますが、時々、ガラスコーティングの上にワックスを塗るとガラスコーティングに悪影響があるのではないか?と聞かれることがあります。
「そんなに軟弱なガラスコーティングであってはならないでしょう」とお答えしています。

ガラスコーティングの本来の目的である「塗装を長期間保護すること」とバランスが良く、かつ無機汚れの固着を出来るだけ遅らせるには、ガラスコーティングと似た構造であるガラス状の無機骨格をもち、密着性と無機汚れを疎外する働きをもつ官能基を周囲に配向したシリコーンレジンコーティングによる補完をオススメいたします。

ここで疑問を待たれた方がいらっしゃるのではないでしょうか。

基本構造が無機骨格ならば、ガラスコーティングと同様に無機汚れがくっつきやすいのではないのか?と言う疑問です。
確かにシリコーンレジンコーティングは、ガラスコーティングと似た組成・構造なのですが、骨格の結合密度が異なることに大きな違いがあります。

基本構造の結合密度が高い場合は、硬化した被膜を形成します。これが、硬化するガラスコーティングであり、結合密度がガラスコーティングほどには高くない場合は、液体のままで、しなやかな被膜を形成することができます。

弊社のシリコーンレジンコーティングは、基本構造の結合密度をできるだけ高めていますので、施工後も液体のままでありながら、粘弾性をもった耐久性・持続力の高い液体被膜を形成することができます。

(参考)シリコーンレジンコーティングの粘弾性と滑り止め

無機汚れが固着するメカニズムは、硬化した被膜の無機物と「共有結合≒同体化」するために、まさに「固着」するわけです。

これに対して、被膜が粘弾性を持った液体である場合は、被膜自体が流動性を持っている、しなやかな液体コーティングが間に存在して、硬いガラスコーティングと無機汚れが塊として固着する前に、無機汚れを拭き取ってしまえば、ウォータースポットなどの固着を防ぐことができるというわけです。


2.ガラスコーティングの防汚性(撥水性)を補う

(1)親水性を維持することは非現実的

水や油をはじく表面にすることによって汚れの密着を防ぐわけですから、撥水性や撥油性が高いことが、コーティングの基本的な機能性として求められるわけです。

しかし、よくある話に、親水性表面はウォータースポット(イオンデポジット)ができにくい。ということが聞かれます。それは実験室などにおいて、理想的な環境が維持されているような、きわめて限定的な条件での話です。

せいぜいショーカーなどの屋外に持ち出さず常に磨きあげているような車を除き、道路を走り、汚れた雨に打たれ、排気ガスなどに常にさらされている使用環境においては、親水性コーティングの実用性には問題があります。

Si-Oの一般的なガラスの表面は水を弾かない親水性です。特殊な加工をしていない家の窓ガラスや、洗面台の鏡もクリームクレンザーなどで磨いてみてください。直後は水をかけると水は平たく拡がり、見事な親水表面になっていることがわかります。

しかし、屋外に面しているガラス表面の親水性は、ほんの数時間から長くても数日程度で撥水性に変化していきます。撥水性に変化する理由は、油分など様々な物質を含んだ空気や雨、ちりやほこりなどがガラス表面に付着するからなのです。

恒久的に親水性を維持できる表面を実現するには、「光触媒によるセルフクリーニング機能を持った表面処理」と、「雨水などによる洗浄」といった特別な仕組みが必要なのですが、塗装などの有機物への密着を維持できる光触媒コーティングは、未だに実用化されていません。

ですから、ガラスコーティングも含めて、セルクフクリーニング機能を有する親水性表面を維持することはできなのです。

さらに一般的な誤解として、光触媒による親水性表面は、セルフクリーニング機能によって、汚れが雨水と一緒に流れ落ちるというのは、有機物汚れを分解する機能によるものであるのに、あたかもウォータースポットのような、無機汚れまでも洗い流すようなことが言われています。

さすがに、いかに光触媒であっても無機物は分解できませんので、無機汚れの付着や固着を防止することはできません。

(参考)親水防汚:光触媒コーティングの現状と課題 その1

親水性コーティングの課題まとめ

①ガラスコーティングによる親水性表面は、数日程度しか持続性がなく、その後は撥水性表面に変化する。

②光触媒コーティングによる親水性表面は、有機物分解により塗装上に留まる事ができず持続性がない。光触媒が効いていると塗装表面を分解し傷める。



(2)撥水性の表面は防汚性である

前置きが大変長くなりました。汚れの固着を防止する防汚性の観点から上記のような親水性表面は現実的ではありません。自然界をみても防汚性を維持する表面は、撥水性となっております。その理由を探ってみたいと思います。

本来汚れの付着を防ぐには、撥水性(疎水性)・撥油性である必要があります。汚れの成分の多くは、水や油に溶け込んだり混ざったりしたものが、表面に付着して、その後の水分の乾燥や化学的変化によって、塗装表面に密着するわけですから。

植物や動物の表面は、汚れの付着を防ぐために、非常に優れた撥水機能を有効利用しています。例をいくつか挙げてみましょう。

植物の葉は、総じて撥水性です。植物が養分を得て生きていくのに必要な光合成は、葉っぱに日の光が充分に当たることが大切です。植物の呼吸は葉っぱの裏側にある、小さな穴「気孔」を通して二酸化炭素を取り入れて光合成をおこなう原料としています。

泥水や雨水に含まれている汚れが付着して、日が経つごとに汚れが堆積すると、十分な光が届かなくなったり、気孔が塞がれたりして生きていくことができなくなってしまいます。

蝶の羽根や胴体は、撥水性をもっています。因みにセミやカブトムシなども撥水性です。
モンシロチョウに、赤や青で着色した水を、ジョウロや霧吹きを使って蝶にふりかけても、着色した水はキレイに弾かれすぐに流れ落ちてしまい、モンシロチョウの白さに影響はありません。

軽く小さな蝶々にとっては、水の付着(水による濡れ)もそうですが、大気中の様々な汚れ物質が、羽根や胴体にある呼吸をするための小さな穴に固着すると、生命が危うくなってしまいます。

同じことは、カラスやスズメなどの鳥類なども、汚れを含んだ雨水が降りかかっても飛翔に影響することはありませんね。汚れない理由には、羽根を含め全身が素晴らしい撥水性をもっていることが大きく貢献しています。

いかがでしょうか、このように生物界における汚れが固着しにくい表面には、水を良く弾く撥水性が求められるわけです。

それでは、ガラスコーティングの撥水性はどのようになっているのでしょうか。

前述しましたように、ガラスコーティングの基本構造である無機のガラス質骨格は、基本的にSi-Oとなっていますので、表面自由エネルギー(表面張力)が水よりも大きいため、水となじみやすい親水傾向となります。

これに対して、新しいタイプの無機有機ハイブリッドのガラスコーティング剤は、前記の「1.ガラスコーティングの保護性能を補う」のように、無機ガラス基本構造の周囲に撥水性※をもつ官能基(有機物を含む原子団)が配置され、単純な無機ガラス表面と比較して、撥水性を帯びるようになります。

※.表面自由エネルギー(表面張力)の小さい官能基を配向(配置)することで疎水性=撥水性表面となる。

無機有機ハイブリッドタイプであっても、基本構造がガラス質であるため、親水性と撥水性の両方の性質をもっているため、撥水性を高めるにしても限界があります。

【防汚性(撥水性)を補うシリコーンレジンコーティング】

単純に撥水性を高めることで、さまざまな有機物汚れや無機物汚れの付着を防ぐという意味では、表面自由エネルギー(表面張力)を最小にしてあげれば良いのです。表面自由エネルギーが最小となるコーティング剤の原料として、理屈の上ではフッ素樹脂がチャンピオンとなるわけです。

しかし、車のボディ塗装用のコーティング剤となりますと、フッ素樹脂には課題があります。

フッ素樹脂の定着の問題です。フッ素樹脂は様々な汚れを寄せ付けないのですが、それは同時に、自らが塗装表面やガラスコーティング表面と密着しにくい性質をもつことが挙げられます。これは被膜の耐久性や持続性に課題があるということになります。

そこで、フッ素樹脂に次いで撥水性が高く、耐久性や持続性の高い物質となりますと、ガラスコーティングと同じようにケイ素(Si)を原材料とした「シリコーン」となるわけです。

パラフィン系(カルナバロウなど)の天然素材を採用したワックスを除き、液体コーティング剤のほぼ100%は、シリコーンを主な原料としています。

シリコーンによる液体コーティング剤は、ガラスコーティング剤と似た組成でできているため、ガラスコーティングへの密着や、屈折率差のない透明感のある光沢が得られるものとして、良好な相性となる特徴があります。

現在市場に流通している液体コーティング剤やメンテナンス剤は、シリコーンオイルを主原料(一部シリコーンレジンを添加しているものもあるようです)としています。シリコーンオイル原料のコーティング剤やメンテナンス剤も、フッ素樹脂原料品に次ぐ優れた撥水性が得られるのですが、耐久性や持続性に関しガラスコーティングとのバランスが不充分と考えます。

ガラスコーティングをおこなう目的のひとつとして、洗車をはじめとした「メンテナンス作業の間隔が長くなった場合でも汚れの固着を防ぐ」ということを考えると、メンテナンス剤に求められることも、ガラスコーティングの防汚性=撥水性を補い、かつ長期間の持続性・耐久性が要求されるということが言えるのではないでしょうか。

従来のシリコーンオイル原料によるメンテナンス剤の防汚性・撥水性を持ちながらもっと長く、その機能性を維持することができるメンテナンス剤が、シリコーンレジンコーティング剤なのです。弊社がオススメする理由がここにあります。


3.ガラスコーティングの美観を補う

コーティング仕上がりの美観を表すのに、「輝き」や「艶」があると呼びます。
その輝きや艶の中でもガラスコーティングの光沢は、「ソリッドあるいは硬質」になると表現されることがあります。

光沢とは、鏡面などの表面に反射した光の散乱の仕方によって、感じ取られる見え方ですが、光沢の感じ方については、最近も科学的な評価方法についての発表:生理学研究所 
http://www.nips.ac.jp/contents/release/entry/2014/09/post-277.html がありますように、未だに研究対象となっているようです。

どのような表面になると「硬質とかソリッドな艶」になるのかは別にして、私たちは普段の生活の中で「濡れたような艶」を体験したことはないでしょうか。「雨に濡れた石造りの歩道」や、「洗髪し乾燥させる前の髪の毛」の艶が、身近な例として挙げられます。

これはまさに水によって表面がまんべんなく濡れた状態です。この濡れたときの独特の光沢は、水の被膜が表面を覆い、水の膜を通して反射した光の具合がこの独特の美しさを醸し出すのではないでしょうか。

ただ残念なことに、石や髪の濡れたような光沢が良いなー、と思っていてもやがて乾いてしまいますので、濡れたような光沢を維持させることは難しいのです。

おそらく、石の表面や髪の毛の表面には細かな凸凹があるため、乾燥した状態ではその凸凹に光が反射することで、艶や光沢が弱く感じるのではないでしょうか。

石や髪が水に濡れますと、石や髪の表面に薄い水の膜ができ、細かな凹凸も水が覆いますので、光の反射の仕方に微妙な違いが生じて、濡れたような独特の光沢が生まれるものと考えられます。

ガラスコーティングの光沢は「ソリッドや硬質」という風に表現され、「濡れたような」輝きや艶とは少し趣の異なる光沢となるようです。

車のボディを濡れたような光沢にしたい場合は、従来ですとカルナバロウのようなパラフィン系の天然材料を用いたワックスを塗布することがありました。

しかし前述のように、メンテナンスなど手入れを楽にするために、せっかくガラスコーティングを施工しているのにもかかわらず、古く酸化したワックスを剥離したり、まめな塗り直しが必要になるので、あまり相性が良いとは言えません。

近年は天然ワックスのわずらわしさを改善する意味で、ガラスコーティングとの親和性が高いシリコーンを応用したコーティング剤が使用されています。

ワックスやシリコーンオイルを原料としたコーティング剤を塗りますと、まさしく油っぽく少しぎらつくような、光沢になりますね。これはワックスやシリコーンオイルコーティング剤が、液体のままの状態で、ガラスコーティング表面に、油っぽい被膜をつくるからだと考えられます。


【濡れたような光沢を補うシリコーンレジンコーティング】

弊社がオススメするシリコーンレジンコーティング剤は、シリコーンオイルよりもガラス質の結合密度が高く、耐久性や持続性が高いので、液体の状態でより長期間にわたり被膜を形成するため、濡れたような光沢をより長く維持することができます。

また、シリコーンレジンコーティングの表面は、ワックスやシリコーンオイルコーティングのようなベタつきがない(油っぽくない)こともあり、濡れたような光沢でありながら、ガラスコーティングの「ソリッドや硬質」な光沢との違和感が少ないことも特徴です。

 

(参考)最高のトップコート ~ハイブリッドコーティング~
http://coating.th-angel.com/2015/06/blog-post.html


よろしければポチッとお願いします
にほんブログ村 車ブログ 車 洗車・コーティングへ
にほんブログ村

カー用品・装備ランキング

本ブログ運営:株式会社THエンゼル

コーティングのはなし ブログの記事一覧を表示します。
一覧リストを表示するまで、少々時間がかかる場合があります。


2015-03-31

コーティング剤の選び方 ~トップコートとして~

一般ユーザーさまから「コーティング剤の選び方」についてご質問をいただきました。
「専門店で施工したガラスコーティングに対して、トップコートとして使用するコーティング剤は何が良いのですか?」というご質問です。


トップコートに求められること

ガラスコーティングの上にトップコートする場合や、塗装の上に直接コーティングする場合を含めて、トップコートに求められる機能性は下記のように考えます。
【ガラスコーティングの上に施工するトップコートとして】
1.無機汚れ※固着を防ぐ
2.防汚性(撥水性)を補う
3.美観を補う

※.別名:ウォータースポット・イオンデポジット・ウロコなど(参考)

このような、機能性に加えてガラスコーティングの劣化しにくいという特徴を損なうことがなく、長期間の持続性を持つことが要求されるわけです。

詳細は下記の記事をご参照願います。

・ガラスコーティングを補うコーティング剤 ~メンテナンス剤として~
http://coating.th-angel.com/2014/11/blog-post.html



トップコートの現状

これまでガラスコーティングとの相性が比較的よいとされるトップコートとして、酸化や、紫外線・熱などにも強く劣化しにくいシリコーン(一般にシリコン系やガラス系、ガラス繊維系と呼ばれる)を主原料とするコーティング剤が用いられてきました。

このようなトップコート剤は、シリコーンを水に乳化(乳白色に見える)させたものや、シリコーンを水に可溶化(透明に見える)させたもので、現在のトップコート剤の主流となっているわけです。

シリコーンは、ガラス(Si-O)と基本的な分子構造(基本骨格)が同様であることや、用途に応じた有機官能基を、基本骨格に直接結合させることができることを活かして、耐久性・密着性・撥水性(疎水性)といった他に類をみない、特徴や機能性を付与させることができます。

このような基本的な特徴に加えて、ガラスコーティングの美観を上手に補いつつ、ガラスコーティング最大の弱点とも言える無機汚れ(ウォータースポット・イオンデポジット・ウロコなど)の固着を遅らせることができるのです。



弊社が考えるトップコート

シリコーンは、ガラスコーティングのトップコートとして、現在考え得る最良の原材料であると考えております。そうした中で、従来型シリコーンの特徴を活かしつつ、更にシリコーンの特性を強化したタイプのものが実用化されています。

具体的にはシリコーン基本骨格(Si-Oガラス骨格)の多官能化による結合密度の強化と官能基の最適化により、コーティング剤として下記のような性能や機能性が向上しました。
1.耐久力アップ:Si-Oガラス基本骨格の結合密度が強化され、熱や紫外線、化学物質、酸やアルカリに対する耐久性が向上しました。
2.密着力アップ:官能基の種類と量を最適化し、ガラスコーティング表面や塗装表面への密着力が向上しました。
3.撥水力・防汚力アップ:官能基の種類と量を最適化し、施工後の撥水性や防汚性が向上しました。
特にガラスコーティング最大の弱点である無機汚れ(ウォータースポット・イオンデポジット・ウロコなど)の固着を遅らせる効果があります。
このように、ガラスコーティングのトップコートとして最も適しているものが、強化型シリコーンコーティングとして位置づけできる「シリコーンレジン」を主原料としたコーティング剤であるわけです。

このように、以前よりシリコーンレジンコーティングは、ガラスコーティングのトップコートとして、大変優れたものであることが解っておりました。

弊社では、ガラスコーティングの特徴をより引き出し、シリコーンレジンを主原料としたコーティング剤を製品化することが、新しいトップコートが目指すべき目標であると捉えて、蓄積した技術を駆使して独自に開発をおこないました。

製品化課題を克服するため、大手原料メーカーさんから半完成品(完成品に近いため相応のコストがかかっている製品)を調達するのではなく、源流にできるだけ近い原材料を用いて、独自の開発と製造方法の最適化を図ることにより、総合的な品質の向上とコストダウンを押し進めてまいりました。

その結果、シリコーンレジンを高濃度に配合し、シリコーンレジンの特徴を最大限に引き出すことに加えて、安定した品質のコーティング剤製品化をおこなうことができました。


(参考)最高のトップコート ~ハイブリッドコーティング~

http://coating.th-angel.com/2015/06/blog-post.html

コーティング剤の選択

このような経緯により、製品化した商品が「キラサク シリコーンレジンコーティング」シリーズです。

このシリーズには下記の3種類のラインナップ:1.GPコーティング、2.EXコーティング、3.ブルーラベルがあります。
それぞれの特徴と選択のポイントは下記の通りです。


1.キラサクGPコーティング
シリコーンレジンの濃度が最も高いタイプです。 
このため、耐久性や高い透明感に特徴がありますので、濃色車から淡色車まで全ての塗装色との相性が高いです。 
粘弾性の高いシリコーンレジンを高濃度配合しているため、乾燥したクロスでの拭き上げや、磨いた際の感触に独特の抵抗感があります。 
このため、しっかりと拭き上げて、不要なコーティング剤が残存しないようにすることがGPコーティング施工のコツです。 
参考:シリコーンレジンコーティングの粘弾性と滑り止め
http://coating.th-angel.com/2014/02/blog-post_23.html
 
2.キラサクEXコーティング

シリコーンレジンをベースにフッ素樹脂を添加したタイプです。
フッ素樹脂の効果により、油分や汚染物質を含んだ黒ずみ汚れの付着防止に特徴があります。
耐久性や透明感は若干GPコーティングのほうが高く、どちらかといえば淡色車との相性が高いです。
フッ素樹脂添加により、滑らかな拭き上げ感がありますので、感触としては、GPコーティングよりも一般的かもしれません。


3.キラサク ブルーラベル

シリコーンレジンをベースに天然抗菌剤を添加したタイプです。
車の内装・車の外装から、ご自宅や事務所などのインテリアまで、幅広くご利用いただけますが、どちらかと言うと内装用途をお勧めいたします。
抗菌剤などを添加しているため、ボディ外装の場合、耐久性や撥水性を求めるのであれば、GPコーティングやEXコーティングのほうがよいと思います。
これ一本で、あちらこちら多用途にお使いになるのであれば、ブルーラベルがよいでしょう。
(参考)ブルーラベルスペシャルサイト
http://bluelabel.th-angel.com/


よくあるご質問1

粘弾性の高い特徴を活かしたGPコーティングは、拭き上げにくく使いにくのですか?

(回答)
GPコーティングを含めて、シリコーンレジンコーティングは硬化する(固まる)コーティング剤ではありません。

粘弾性が高い液体のまま表面に留まっていますので、施工の一週間経ってから「拭き残し」にお気づきになられましたら、表面の汚れを優しく洗浄したのちに、残存したコーティング剤を拭き上げてください。

つまり、シリコーンレジンコーティングは、いつでも簡単に、ムラや拭き残しを回復することができますのでご安心ください。



よくあるご質問2

GPコーティングの取り扱い方法に「やわらかく清潔なな布でツルツルになるまで拭き上げてください」と記載されていますが、これは抵抗感がなくなればOKということですか?

(回答)

GPコーティングの場合は、しっかりと拭き上げても感触が急に軽くなることはないと思います。


黒などの濃色車の場合は、表面の光沢の変化(透明感)を見ながら拭き上げていただければ確認できます。

白などの淡色車の場合は、表面の光沢の変化はわかりにくいので、下記のような方法でトレーニングをされてみたら、感覚がつかめるかもしれません。

スマートフォンやタブレット画面・ピアノなど、身の回りにある黒っぽい光沢のあるガラスやプラスチック表面の油分など汚れを拭き取ったのち、GPコーティングを塗布し拭き上げてみてください。

拭き上げながら、透明感が出てくる感触をつかむことができると思います。なおスマートフォンなどの電子機器の場合、端子やマイクなどの小さな穴や、筐体の隙間からコーティング液剤が浸み込むことがないようにしてください。

具体的にはコーティング液剤を直接吹き付けるのではなく、ティッシュペーパーなどに少量を浸み込ませてから、塗り込みをすると失敗しにくいと思います。

車の塗装、スマートフォンでも同じですが、施工の前に表面の汚れや油分を落として、拭き上げに使うクロスは油分などで汚染されていないものを使用してください。

簡単・キレイに施工できることを実感していただけると思います。




補足事項1

上記3種類からの選択の際には、下記のページも参照されてみてください。

http://kirasaku.th-angel.com/%E3%82%AD%E3%83%A9%E3%82%B5%E3%82%AF%E3%81%AE%E9%81%B8%E3%81%B3%E6%96%B9/



補足事項2

シリコーンレジンコーティング関連情報は、下記ブログ記事をあわせてご覧ください。

1.シリコーンレジンって何ですか?
http://coating.th-angel.com/2013/09/blog-post_5783.html

2.シリコーン?シリコンではないの
http://coating.th-angel.com/2013/09/blog-post_5152.html

3.シリコンは石ころから、そして・・・
http://coating.th-angel.com/2013/09/blog-post_23.html

4.シリコンからシリコーンへ
http://coating.th-angel.com/2013/09/blog-post_679.html

5.シリコーンっていったい何
http://coating.th-angel.com/2013/09/blog-post_8600.html

6.シリコーンの仕組み
http://coating.th-angel.com/2013/09/blog-post_4478.html

7.シリコーンをコーティングに
http://coating.th-angel.com/2013/09/blog-post_3602.html

8.コーティングはみな同じ?
http://coating.th-angel.com/2013/09/blog-post_1423.html

9.シリコーンレジンコーティングとは
http://coating.th-angel.com/2013/09/blog-post_4269.html

・シリコーンコーティングとワックスの違い
http://coating.th-angel.com/2013/10/blog-post_8.html

・シリコーンレジン・エマルジョンについて
http://coating.th-angel.com/2013/09/blog-post_30.html

・ウォータースポット(イオンデポジット)の原因
http://coating.th-angel.com/2014/03/blog-post_17.html

・ウォータースポット(イオンデポジット)の除去と対策
http://coating.th-angel.com/2014/09/blog-post_21.html

(参考)
コーティング剤の選び方 ~トップコートとして~
http://coating.th-angel.com/2015/03/blog-post_31.html

ハイブリッドコーティング ~トップコートとして~
http://coating.th-angel.com/2015/06/blog-post.html

ハイブリッドコーティング ~ベースコートとして~
http://coating.th-angel.com/2015/05/blog-post_12.html

新しい無機有機ハイブリッドコーティング
http://coating.th-angel.com/2014/12/blog-post.html

新しいガラスコーティング剤について
http://coating.th-angel.com/2014/05/blog-post.html

ガラスコーティングの比較
http://coating.th-angel.com/2014/03/blog-post_12.html


よろしければポチッとお願いします
にほんブログ村 車ブログ 車 洗車・コーティングへ
にほんブログ村

カー用品・装備ランキング

本ブログ運営:株式会社THエンゼル

コーティングのはなし ブログの記事一覧を表示します。
一覧リストを表示するまで、少々時間がかかる場合があります。


2013-09-23

9.シリコーンレジンコーティング(シリコーンコーティング)とは

キラサク コーティング剤がシリコーンレジンを主原料とした理由は、ズバリ高機能・高性能・高耐久性だからです。


ほかのシリコーンオイルやシリコーンゴム系列とはシロキサン骨格構造が異なるため、シリコーンレジンは、コーティングとしてシリコーンの特徴を最大限に発揮するものとなっています。

シリコーン構造

比較項目
シロキサン骨格構造
直鎖状・2次元的 網目状・3次元的
シリコーンの性状 シリコーンオイル・ゴム シリコーンレジン
-Si-O-Si- 結合密度 小 < 大
化学的安定性 小 < 大
化学的強度 小 < 大
機械的強度 小 < 大
コーティング剤製造難易度 小 < 大
コーティング剤としての位置づけ 天然素材ワックスから機能性や性能を向上した新素材コーティング 防汚性・耐久性・柔軟性が高次元でバランスした新タイプのガラス骨格被膜コーティング
原料コスト 低 < 高※
製造コスト 低 < 高※

※シリコーンレジンコーティングのコストについては、下記の太字部をご覧ください。
上表のように、3次元的な骨格構造をもつシリコーンレジンは、クルマのコーティング剤として最高の機能性・性能を持っています。

このシリコーンレジンなどの配合により、年単位の長期間持続可能な硬化被膜となるガラスコーティング剤から、天然素材ワックスと同じように気軽に施工ができ、施工の失敗がない柔軟性があり、長寿命で劣化の少ない、まったく新しいタイプの3次元ガラス骨格被膜コーティング剤の商品化が可能となります。


※シリコーンレジンコーティングのコスト


しかし、シリコーンレジンコーティング剤にも課題があります。
シリコーンオイルコーティング剤などに比べて特徴のある優れたものなのですが、その代わりに原料コストが高く、コーティング剤として製品化するには高度な開発力と製造技術を要するため、どうしても商品価格が高くなることがあります。

シリコーンレジンコーティング剤は高コストですが、それに見合った価値がある。クルマを愛するお客さまに知っていただき使っていただきたい。

このため、メーカーである弊社からの製造直販により、流通コストや宣伝コストを最小限にして中間マージンを削減することで、高性能・高品質シリコーンレジンコーティング剤をお求めやすい価格でお届けできるように、コーティング剤を独自に開発製造し商品化いたしております。

また、無機物と有機物のハイブリッド的な機能性により、ウォータースポットにも効果的です。ガラス被膜コーティングとの相性や相乗効果もありますので、こちらも合わせてお読みください。→ウォータースポットについて

シリコーンレジンコーティングの大きな特徴である「粘弾性と滑り」についてはこちらをご覧ください。→コーティングの粘弾性と滑り

シリコーンコーティング剤原料の中でも、最も高性能高機能なシリコーンレジンを使用したキラサク コーティング剤を、是非一度手に取ってお試しいただき、皆様の充実したカーライフにお役立てください。

●柔軟性のある新しいタイプのガラス骨格被膜コーティング剤
  1. GPコーティング:耐久性・持続性を追求するガラス骨格構造コーティング剤
  2. EXコーティング:耐久性・撥水性の高バランス、ガラス骨格フッ素コーティング剤
  3. ブルーラベル:抗菌・内装&ボディ万能ガラス骨格構造コーティング剤
最後までお読みいただきありがとうございました。
シリコーンレジンコーティングについて
1.シリコーンレジンって何ですか?
2.シリコーン?シリコンではないの
3.シリコンは石ころから、そして・・・
4.シリコンからシリコーンへ
5.シリコーンっていったい何
6.シリコーンの仕組み
7.シリコーンをコーティングに
8.コーティングはみな同じ?
9.シリコーンレジンコーティングとは

(参考)ガラスコーティングを補うコーティング剤 ~メンテナンス剤として~

よろしければポチッとお願いします
にほんブログ村 車ブログ 車 洗車・コーティングへ
にほんブログ村

カー用品・装備ランキング

コーティングのはなし ブログの記事一覧を表示します。
一覧リストを表示するまで、少々時間がかかる場合があります。


2014-02-13

ガラスコーティングとポリマーコーティングの違い

業務用・一般ユーザー用の自動車ボディ塗装・建築塗装や、窓ガラス用コーティングは、すべてポリマーでできています。


「ポリマーコーティングとガラスコーティングの違いは?」


と問われることがありますが、ものづくりの観点からは、ポリシラザンだろうが、アルコキシシランだろうが、シリコーンレジンだろうが、シリコーンオイルだろうが・・・などなど、すべてポリマー※の仲間である。というのが正解です。

※「ポリマー:polymer」とは、複数のモノマー(単量体)が重合(結合して鎖状や網状になる)することによってできた化合物のことです。


もう少し詳しく言いますと、同じ種類の小さい分子が結合し、それに相当する繰り返し構造によって構成された分子群、またはそれから成る物質をポリマー(重合体)といいます。物質を構成する出発物に当たる小さい分子をモノマー(単量体)といいます。

それではガラスコーティングとポリマーコーティングとの関係は、どのようになるのでしょうか?なぜ区別しているのでしょうか?


ポリマーコーティングって何?
一方、カーコーティング業界や建築コーティング業界には、ポリマーコーティングという言葉がありますが、はっきりとした定義がないように思われます。
調べてみると、おおむね下記のようなことが言われているようです。これに対しての考え方(考察)を書き添えます。

 

定義1.ワックスではない
業界では「天然カルナバロウや、天然または化合物オイルをベースにしたワックス」はポリマーコーティングとは呼ばないようである。

【考察】
実際にはワックスは、ポリマーを含む場合がほとんどです。しかし、このブログでは人工化合物だけで構成されているものをポリマーであるとし、「ポリマーコーティングは、カルナバロウなどの天然物を含むワックスではない」と仮定して話を進めます。



定義2.ガラスコーティングではない
業界では「被膜が硬いものはガラスコーティング」であって、「被膜が柔らかいものはポリマーコーティング」として区別しているようである。

【考察】
それでは、ポリマーコーティングではないとしている一方のガラスコーティングとは何でしょうか?現在ガラスコーティングとして多く流通しているものとして、下記の2種類を考えてみます。


1.ポリシラザン・ガラスコーティング
ポリシラザンは、[ケイ素(Si)-窒素水素化物(NH)]からなる分子が、鎖状または網状に結合したポリマー(高分子化合物)です

ポリシラザン・ガラスコーティングは、ポリシラザンが空気中の水分と反応して、アンモニアを発生させながら、縮合してSiO2のガラス状被膜を形成するものです。


(参考) ポリシラザンについて ~ガラスコーティング剤として~

2.アルコキシシラン(オルガノポリシロキサン)・ガラスコーティング
アルコキシシラン(オルガノポリシロキサン)は、[ケイ素(Si)-各種反応基水素化物(OR)]からなる分子が、鎖状または網状に結合したポリマー(高分子化合物)です

アルコキシシラン(オルガノポリシロキサン)・ガラスコーティングは、アルコキシシランが空気中の水分と反応して、アルコールを発生させながら、縮合してSiO2のガラス状被膜を形成するものです。


(参考) ガラスコーティングの種類と比較


ガラスコーティングはポリマーコーティングの仲間
このように、市場に出ている自動車塗装や建築塗装の保護に用いられるガラスコーティングは、上記2種類(ポリシラザン・ガラスコーティング、アルコキシシラン・ガラスコーティング)に分類されますから、ポリマーコーティングの仲間であると言ってよいでしょう。

つまり、自動車コーティングや建築コーティング業界で言う「ガラスコーティングとポリマーコーティング」は、被膜の硬度や密着性などの各種物性が異なるものとして、緩やか(曖昧)に分類されているに過ぎないのです。


ガラスとポリマーに区別する理由
昔、ワックス以外の保護・艶出し剤として、化学合成:高分子化合物タイプ(つまりポリマー)のコーティング剤が出てきました。そのころの一部の「ポリマーコーティング」と称した宣伝文句(営業トーク)や価格に対して、実際の耐久性などの品質が大きく期待外れとなる商品やサービスが出回ったことがありました。

このような評価の低いものが出回ったために、「ポリマーコーティング」という言葉のネームバリューが下がってしまったこともあり、その後に出てきた「ガラスコーティング」などはポリマーコーティングの一種であるのですが、明確に区別するようにしてきた経緯があります。

 
ここで言いたいのは「ガラスが絶対に良い」、「無機ガラスが絶対に汚れにくい」とかいろいろな言葉や宣伝文句が市場には出てくるのですが、ガラスでもポリマーでもそれぞれには必ず一長一短があるということなのです。

すべてにおいて、万能で高性能しかもコストパフォーマンスが良い、というものはなかなかありません(と言うか無いでしょう)。

コーティング剤やコーティングメニューなどを選択する際には、ユーザーご自身の「目的や必要とする効果や機能を整理」してから、それに対する商品やサービスの「特徴や得意と不得意をよく認識・確認」をなさって、お選びいただくのが良いのではないでしょうか。

(参考)「ガラスとポリマー」によく似た話に、「ガラスとガラス繊維系」なるキーワードがあります。
【ガラス繊維系コーティングやガラス繊維系ポリマーとは何ですか?】


(参考)ガラスコーティングは結晶をイメージさせる言葉が使われますが、ガラスコーティングは結晶ではない非晶質ガラスです。非晶質ガラスのモース硬度は5です。
【ガラスコーティング剤におけるクリスタル/クォーツやダイヤモンドとは】

(参考)コーティングとワックスの違い
(参考)アルコキシシロキサンとアルコキシシラン

よろしければポチッとお願いします
にほんブログ村 車ブログ 車 洗車・コーティングへ
にほんブログ村

カー用品・装備ランキング

コーティングのはなし ブログの記事一覧を表示します。
一覧リストを表示するまで、少々時間がかかる場合があります。


2014-02-02

撥水性ガラスコーティングとは ~各種コーティングの撥水~

以前「ガラスの親水性」についてブログ記事をアップしたためでしょうか、逆に撥水性ガラスコーティング」に関するお問い合わせをいただくことがあります。


これまでにも、ガラスコーティングの撥水性について断片的に触れた来ましたので、今回は少しまとめてみたいと思います。

それではまず、そもそも「ガラスは撥水性」それとも、「ガラスは親水性」なのか?




一般的なガラスは基本的に親水性

その理由はガラスの一般的な製造過程において、不純物として水酸基(OH基)を含むからです。水酸基は水との親和性が高いため、水酸基を含む一般的なガラスの表面は親水性(油分やシリケートやチリなどで汚染されていない場合)となるわけです。



高純度なガラスは撥水性

光ファイバに使用する石英ガラスのように、赤外線光(波長:1.3μm~1.55μm)を長距離伝送する場合、透明度を高めるために不純物を極力取り除く必要があります。

光ファイバの石英ガラスの中に、親水性の水酸基(OH基)が含まれていると、波長:1.4μm付近での赤外線を吸収するため、長距離高速通信に使用することができなくなります。

このため通信用光ファイバのガラスは、不純物である水酸基を高温熱処理などによって極限まで取り除き、高純度化した石英ガラスを使用する必要があります。このような親水基を持たない、高純度ガラス表面は撥水性=疎水性を帯びるようになります。



ガラスコーティングには水酸基が含まれている

ポリシラザンなどのガラスコーティングの説明には、「純粋なガラスだから親水性です」のような表現が見受けられますが、このような表現には疑問があります。
正しくは、「水(H2O)との親和性がある水酸基(OH基)を含んでいるガラスなので親水性です」というべきではないでしょうか。

このように、不純物を含む一般的な製造方法によるガラスは親水性であり、水酸基を含まない高純度のガラスは撥水性=疎水性となるのです。あくまでも一般的なガラスは親水性であるということなのです。


それではガラスコーティングのガラス被膜を含めて、ガラスを作る方法から見てみましょう。



ガラスを作る方法

ガラスを作り出す方法を大きく分類しますと、下記のようになります。


1.溶融法
固体の原料を高温で加熱することで溶かして液体状態にした後、冷却してガラスにします。窓ガラスや食器など最も一般的な方法です。


2.気相法
固体を物理的に蒸発させて薄膜や微粒子を得るPVD法と、気体原料から化学反応によって薄膜や微粒子・バルクを得るCVD法に分類できます。上記の通信用光ファイバーはCVD法を用いています。


3.ゾル・ゲル法
金属アルコキシドなどの液体の原料を、加水分解し縮重合させてゾルとし、水分を除いて生じたゲルを焼結してガラス化するのです。塊や厚みのあるガラスの場合はゲルを高温で焼き固める必要があるのですが、自動車塗装に対するガラスコーティングのように薄いガラス被膜を形成するのであれば、焼き固めなくても常温での被膜形成が可能です。

一般に自動車塗装保護用ガラスコーティングは、このゾル・ゲル法を用いています。


液体の原料に添加成分を混ぜ込むなどにより、いろいろな性質(例えば撥水性や親水性など)のガラスを作ることも可能です。この方法の利点は、気相法ほどではありませんが純度の高いガラスが作れること、そして硬化反応が室温であること、大掛かりな設備を必要としないことです。


自動車塗装保護におけるガラスコーティングの場合は、ガラス被膜を形成する方法によって、親水性あるいは撥水性のどちらもあるのが正解です。その理由をガラス被膜形成方式ごとに見てみましょう。



ゾル・ゲル法によるガラスコーティング

市場にあるガラスコーティングすべてを調べたわけではありませんが、おそらく硬化するガラス被膜コーティングのほとんどはこのゾル・ゲル法によるものと思われます。

異論はあるかもしれませんが、アルキルシラン類のゾル・ゲル法ガラスコーティングの可能性のある方式は、下記の2種類のいずれかに分類されるものと考えます。
 


1.ポリシラザン・ガラスコーティングの撥水化
ポリシラザンは、シランの一種で、ケイ素(Si)・窒素(N)・活性水素基と化学結合する反応基を持つ化合物です。
ポリシラザンは、空気中の水分と反応してシリル基が導入され、塩基性のアンモニアを発生させながら、縮合してSiO2のガラス状被膜を形成するものです。

市場に出ているポリシラザンによるガラスコーティングは、特別に反応基を持たせていないため、縮合(硬化)したSiO2ガラス状被膜には、親水性の水酸基(OH基)が表面に配向するため親水性となります。


このポリシラザンを撥水性=疎水性にするには、数百℃以上の高温で、不純物である水酸基(OH基)を除去する必要がありますが、自動車本体にダメージを与えてしまうためこのような加工は不可能です。

このように市場にあるポリシラザン・ガラスコーティングは親水性となるため、撥水性=疎水性表面にするには、表面張力の小さいシリコーンオイルやシリコーンレジンまたは、フッ素含有レジンなどを上塗り(トップコート)する必要があります。

(参考)親水性と防汚 ~ポリシラザンガラスコーティングを例として~:こちらをご覧ください→http://coating.th-angel.com/2013/11/blog-post_15.html



2.アルコキシシラン・ガラスコーティングの撥水化
アルコキシシラン(オルガノポリシロキサン)は、シランの一種で、ケイ素(Si)・活性水素基と化学結合する反応基を持つ化合物です。
アルコキシシランは、空気中の水分と反応してシラノール基が導入され、アルコールを発生させながら、縮合してSiO2のガラス状被膜を形成するものです。

弊社のアルコキシシラン・業務用ガラスコーティングは、このアルコキシシランを採用しています。
アルコキシシランによるSiO2ガラス状被膜には、親水性の水酸基(OH基)を含むが、一つの分子中に反応性の異なる複数の官能基(原子団)を持たせることができます。


ガラスコーティング表面に配向する官能基を変えることで、メチル基などを配向した場合:撥水性=疎水性にしたり、シラノール基などを配向した場合:親水性とすることができます。


ガラスコーティングの撥水性とは
このように自動車塗装保護用ガラスコーティングでは、下記のようにまとめることができます。


ホリシラザン
親水性のみに対応。撥水性を持たせるにはシリコーンやフッ素を上塗りする。

アルコキシシラン(オルガノポリシロキサン):
設計により、撥水性または親水性にできる。


超撥水性コーティングについてはこちらをご覧ください。→超撥水性コーティング






【関連ページ】

よろしければポチッとお願いします
にほんブログ村 車ブログ 車 洗車・コーティングへ
にほんブログ村

カー用品・装備ランキング

コーティングのはなし ブログの記事一覧を表示します。
一覧リストを表示するまで、少々時間がかかる場合があります。


2015-06-06

ハイブリッドコーティング ~トップコートとして~


前回のブログ記事では「ハイブリッドコーティング」をキーワードとして、ベースコートにおけるハイブリッドコートについて考えてみました。
(前回記事)ハイブリッドコーティング ~ベースコートとして~
http://coating.th-angel.com/2015/05/blog-post_12.html

前回記事の中では、下記のような無機ガラスコーティングに関する課題を提示させていただきました。


旧来からの無機ガラスコーティングは、「ウォータースポット(水シミ、イオンデポジット)」が固着しやすいという弱点を持っている。


ウォータースポットは、水道水や雨に含まれる無機物(シリカやカルシウム・塩素など)が、無機コーティングの表面と結合しやすいことにより、被膜であるガラスと、汚れであるガラスが強く結びつくわけです。

 

トップコートの現状と役割


このような「無機ガラスコーティングが持つ無機汚れの着きやすさ」を対策するために、有機物によって構成されるコーティング剤をトップコートとして上塗りし、そのことを「ハイブリッドコーティング」と呼ぶものがあるようです。

さて、無機ガラスコーティングをされているユーザーさまには、もう少しスマートな解決方法として、ベースコートである無機有機ガラスコーティングと同じ技術を採用したトップコートをご提案いたします。

ベースコートとして、次回は無機有機ガラスコーティングをおこなうとしても、次のベースコートをおこなうまでの間、トップコートを無機有機ハイブリッド化をおこなうことで対策をされてみてはいかがでしょうか。

なーんだ、無機コーティングのベースコートの上に、トップコートとして有機コーティングを施すのであれば、これまでと同じじゃないの!何が違うの?

そうですね「トップコートとして単なる有機物コーティング
をおこなう」ということであれば、違いがわかりにくいかもしれません。

.有機物コーティングの例として、古くからあるカルナバロウを原料としたワックスがあります。カルナバロウワックスは、ウォータースポットなどの、無機系の汚れには強いのですが、カルナバロウ自体が酸化・劣化しやすく、紫外線や熱による分解されやすい欠点がありますので、有機物汚れに弱い特徴があります。

もうひとつ、有機物コーティングの例として、シリコーンなどを含有した合成オイルを主成分としたものがあります。これらは「ガラス系」「ガラス繊維系」などと言い換えられているようです。カルナバロウなどに比べると酸化しにくく、紫外線や熱にも分解されにくくなっています。

合成オイルを主成分としているタイプの中には、若干のシリコーンレジンを添加しているものがありますが、シリコーンレジン原料は高価なため配合量は限られているようです。

弊社のシリコーンレジンコーティングであるキラサクGPコーティングは、シリコーンオイルなどの合成オイルは一切含まれておりません。GPコーティングがリーズナブルな価格でご提供できる理由は、源流に近いシリコーンレジン原料を基にして、弊社工場内で独自にコーティング剤として一貫製造していることによります。


トップコートにおけるハイブリッドコーティングとは


しかし、弊社がご提案するトップコートは、無機有機ハイブリッドによるトップコートです。この有機無機ハイブリッドによるトップコートとはどのようなものでしょうか?

実は、有機無機ハイブリッドによるトップコートと、前回記事でご紹介したベースコートである無機有機ハイブリッドガラスコーティングとは基本的な組成が似たものとなっております。

ハイブリッドコーティングの基本的な組成は、Si-Oによる無機骨格構造の周囲に有機官能基が配置(配向)されています。組成は同じですが無機骨格の密度が異なります。

単純化して申し上げますと、同じ組成でも無機骨格の密度が高い場合は硬いガラスになり、密度が低くなるとゴム状になったり、もっと密度が低くなると液体になるわけです。

特に弊社のトップコートの主成分は、液体のなかでも粘弾性の高いシリコーンレジンを高純度かつ高濃度に配合しています。概念的には液体~ゴム状の中間的なものとイメージされるものです。

弊社のシリコーンレジンによるトップコートにおける「ハイブリッドコーティング」は、以下のふたつの意味を持っています。

 

ふたつのハイブリッドコーティング


1.無機と有機のハイブリッドコーティング


●無機的な性質:
Si-O無機骨格がメッシュ状(網状)に構成されているため、紫外線や熱に分解されにくく、酸化しにくい。化学物質(有機化合物)にも侵されにくい。

●有機的な性質:
強靭な無機骨格を中心とし、首位に機能性をもつ有機官能基が配向されているため、塗装やベースコートとの密着性が高く、有機汚れをはじく撥水性・撥油性や、ウォータースポットといった無機汚れの固着を遅らせることができる。




2.液体と固体のハイブリッドコーティング


液体的な粘性と、固体的な弾性の両方を合わせもつ「粘弾性」により、液体でありながらしなやかに密着し続け、従来の液体コーティングでは実現できなかった持続性を高めることができます。
(参考)シリコーンレジンコーティングの粘弾性と滑り止め
http://coating.th-angel.com/2014/02/blog-post_23.html

液体~ゴム状の中間的な粘弾性を持たせることにより、液体のまま表面に留まる力が強くなります。

しかし、あくまでも液体ですから、硬化型コーティングのように、固着することはありませんので、仮に拭きムラがあってそのままになっていても、一週間後でも一か月後であっても、洗車して汚れを落としてから、拭き上げていただければキレイにムラを修正可能です。

つまり、液体であるが故の取扱のしやすさと、固体的性質を持つが故の耐久性・持続性・保護性の高さを両立することを、ハイブリッドにバランスさせることができるのです。





違いのわかる最高のトップコート


このような「ふたつのハイブリッド」を実現し無機物汚れと有機物汚れの両方に強く、高耐久で持続性のあるハイブリッドコーティングを手軽におこなうことができるのです。

ベースコートであるガラスコーティングの特徴を損なうことがないため、トップコートとして最適なわけです。
「ふたつのハイブリッド」による違いを一番に感じていただけるものに、キラサクGPコーティング Kirasaku GrandPrix coating http://shop-th-angel.com/shopdetail/002000000002/ があります。

一度お試しいただければ、これまでのモノとの違いを実感していただけるものとなっております。



事業者さま専用の業務用タイプもご用意しておりますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。



(参考)
コーティング剤の選び方 ~トップコートとして~
http://coating.th-angel.com/2015/03/blog-post_31.html

ハイブリッドコーティング ~トップコートとして~http://coating.th-angel.com/2015/06/blog-post.html

ハイブリッドコーティング ~ベースコートとして~
http://coating.th-angel.com/2015/05/blog-post_12.html

新しい無機有機ハイブリッドコーティング
http://coating.th-angel.com/2014/12/blog-post.html

新しいガラスコーティング剤について
http://coating.th-angel.com/2014/05/blog-post.html

ガラスコーティングの比較
http://coating.th-angel.com/2014/03/blog-post_12.html


 

よろしければポチッとお願いします
にほんブログ村 車ブログ 車 洗車・コーティングへ
にほんブログ村

カー用品・装備ランキング

本ブログ運営:株式会社THエンゼル

コーティングのはなし ブログの記事一覧を表示します。
一覧リストを表示するまで、少々時間がかかる場合があります。


2015-07-19

ガラス系コーティングと部分合成油 (その4)

前回記事に続いて、自動車レシプロエンジンの潤滑油(エンジンオイル)と、車ボディコーティングの役割と特質を対比してみたいと思います。

なぜエンジンの潤滑油とワックスを含むコーティングを対比させるのか?

エンジンの高性能化や高効率化にともなって、エンジンオイルも進化しており、オイルの技術的な変化の様子と、ボディコーティングの技術的な変化が似ていると感じたからです。

 

部分合成油エンジンオイルとガラス系コーティング


車用のエンジンオイルとコーティング剤として最も一般的なタイプであり、一言で表しますと、コストとパフォーマンスのバランスをとることを目的として商品化されたタイプです。



 

部分合成油エンジンオイル

部分合成油とは、鉱物油をベースにして化学合成油を添加することで、鉱物油と化学合成油の欠点を補い合うことを目的しています。
  • 鉱物油の欠点は、高温時や低温時の流動性が不安定であり、酸化劣化しやすいことです。このため、高出力高性能エンジンには不向きとされており、こまめなオイル交換が必要です。
  • 鉱物油の利点は、製造しやすいので価格が安いことです。
  • 化学合成油の欠点は、製造工程が複雑で高度な生産技術や設備が要求されるため、価格が高いことです。
  • 化学合成油の利点は、低温から高温までの広い温度範囲において流動性が損なわれることなく、酸化劣化しにくく安定した品質が長期間維持できることです。


部分合成油は、鉱物油をベースとして価格が高くなることを抑え、添加した化学合成油が低温時の始動性を向上し、高温になっても油膜切れを防ぐことで、エンジン保護性能を維持します。


 

ガラス系コーティングまたは、ガラス繊維系コーティング

鉱物油オイル的位置づけのワックスと、100%化学合成油的位置づけのシリコーンレジンの中間的なコーティング剤は、シリコーンオイルを原料としたものがあり、ガラス系コーティングやガラス繊維系コーティングと呼ばれています。

ガラス系コーティングやガラス繊維系コーティングは、部分合成油オイルのような位置づけとなるように思います。


シリコーンは基本分子骨格がケイ素(Si)と酸素(O)結合となっており、シリコーンレジンが三次元的構造に対して、シリコーンオイルは二次元的構造となっています。

ケイ素と酸素の結合密度の違いにより、オイル→ゴム→レジン→ガラスといった状態になります。

ワックスのカルナバ原料は、精製しやすく安価ですが、酸化劣化しやすいのでワックス自身が汚れの原因となりやすく、耐久性や防汚性はあまり期待できません。

カルナバワックスよりも、汚れにくく酸化劣化しにくいもので比較的安価な原料、それがシリコーンオイルです。


シリコーンオイルはシリコーンレジンと比較して、製造が容易であり無機骨格を有するケイ素化合物であるため、リーズナブルな価格で酸化劣化しにくいという特徴を持っているわけです。





ガラス系コーティングやガラス繊維系コーティングとは、ガラスに似たケイ素と酸素による分子骨格をもつシリコーンオイルを使用していることから、ガラス系といった名称となっているのではないでしょうか?ガラス系コーティングやガラス繊維系コーティングは、シリコーンオイルを主体として、シリコーンレジンを少量添加しているものもあるようです。


シリコーンオイルといってもベタベタしたものではなく、サラサラのタイプがあり、ガラス系やガラス繊維系コーティングにはサラサラのタイプが使用されれるので、いわゆる「オイル」といった感触ではありません。

 

弊社シリコーンレジンコーティングがリーズナブルな理由

キラサク GPコーティングは、シリコーンレジンのみです。シリコーンオイルを一切含みません。なのにシリコーンオイル原料の他社ガラス系コーティング剤・ガラス繊維系コーティング剤の価格と同等か、それよりも安いのはナゼでしょうか?

答えは、シリコーンレジン原料調達方法と加工方法に弊社独自の特徴があるからです。

くわしいことは、ここで言いたくて仕方がないのですが、遊びではないビジネスですからこれ以上は言えません。(^_-)-☆

もうひとつの答えはキラサク GPコーティングの中にあります。
よろしければ、一度手に取ってお確かめください。




(参考)


よろしければポチッとお願いします
にほんブログ村 車ブログ 車 洗車・コーティングへ
にほんブログ村

カー用品・装備ランキング

本ブログ運営:株式会社THエンゼル

コーティングのはなし ブログの記事一覧を表示します。
一覧リストを表示するまで、少々時間がかかる場合があります。


2014-02-23

シリコーンレジンコーティングの粘弾性と滑り止め

シリコーンレジンコーティングをご利用いただいているお客さまからのご感想をひとつご紹介します。

キラサク GPコーティングを塗布したのち、乾燥したマイクロファイバークロスで拭き上げると少しひっかかる感じがする。コーティングってもっと滑るようなイメージをしていたよ」

結論から申し上げます。

「滑りくい(滑り止め)!これは高純度シリコーンレジンコーティングの特徴です。この滑りにくさが美しく高耐久であることの証です。」


このように滑りくい特徴があるため、滑べると危険なバイクのシート、自動車やご家庭の皮革シートや皮革ソファ、フローリング床、お風呂の床に使用しても安全でかつ耐久性の
高いコーティングとしてご利用いただけるのです。


それではなぜシリコーンレジンコーティング表面は滑りにくい(滑り止め)のでしょうか。
まずは、コーティングまたはワックス表面が「滑る場合」の理由を考えてみましょう。

 

緻密な平滑表面には滑りにくいものがある

例えば窓ガラスや自動車の塗装表面もそうです。

中性洗剤やアルカリ洗剤などで自宅の窓ガラスを洗浄したあと、水を含ませた布で洗剤をきれいに拭き取ります。
仕上げ拭きのために乾燥したきれいな布で窓ガラス表面を拭くと、布がひっかかるような感触になったことはありませんか?

同じように、ワックスや油分などの汚れを脱脂洗浄したあとのフレッシュな自動車ボディも、乾燥したきれいな布やマイクロファイバークロスで拭くと、クロスが滑りにくくなると思います。



滑る表面とは

洗浄直後の窓ガラスは滑りませんが、大気中や雨に含まれる油分などの汚れが付着して、次第に滑る表面に変化していきます。車の塗装も脱脂洗浄したあとにコーティングやワックスをかけずにいても、窓ガラスと同じように油分などが付着して滑る表面に変化します。

一般的には緻密で汚れのない(液体で濡れていない)平滑表面は滑りにくいのですが、液体である油分(粘性の低い液体)などが付着すると、滑る表面に変化してしまうわけです。同じように一部のコーティングやワックスを塗布すると滑る表面になることがあります。

このように本来滑りくい表面が、コーティングやワックスによって滑る表面に変化するのはどうしてなのでしょうか?
そうですね、表面に付着したコーティングやワックスが表面の潤滑状況を変化させたためだと考えられます。

滑りが良いタイプのコーティング剤やワックスを塗布すると、潤滑成分として薄い膜をつくります。この上を乾燥したきれいなマイクロファイバークロスで拭くと、まさに「潤滑成分」として摩擦力を低減させて、クロスを滑らかに動かすことができるのです

 

摩擦と潤滑

塗装表面を拭くと、布が滑るとか引っかかるというのは、塗装表面に塗布された物質によって、下記の「境界摩擦」や「流体摩擦」の状況が変化するために起きるものだと考えられます。

境界摩擦
二つの物体の接触面が、薄い膜などの潤滑成分に覆われている場合の摩擦。

流体摩擦
液体の潤滑成分により相対運動する物体が隔てられている状態であり、この状態での摩擦抵抗は液体の「粘性抵抗」に一致する。

 

コーティング被膜の粘性と摩擦

キラサク GPコーティングなどのシリコーンレジンコーティングの場合は、滑りやすい他のコーティング剤やワックスと同じように、塗装表面に薄い膜をつくります。


シリコーンレジンコーティングは、粘性を持つ物質として塗装表面に被膜を形成します。このコーティング被膜には粘性抵抗があります。


自動車のエンジンオイルを例にしますと、負荷の大きい高出力エンジンには高温において、粘り気のある=粘度の高いオイルを使用し無ければなりませんが、負荷の小さいエンジンには、高温でもさらさらとした粘度の低いオイルを使用しても大丈夫です。

一般的に粘度が高い方が、厚く切れにくい油膜ができるので潤滑保護性能が優れ、シリンダーとピストンの密封性が高くなりますが、その反面粘り気によるピストン運動に対する抵抗が大きくなります。

参考:エンジンオイルの粘度※の例として、省燃費の一般的な自動車エンジン用は、0W-20などが使われており、高出力で負荷が大きいニッサンGT-Rエンジン用は、0W-40などが使われています。ハイフンより右側数字の20や40は、数字が大きいほど高温(100℃)において粘度が高いオイルとなります。

※.粘度とは、粘性を表す数値です。

粘度の例をいくつかあげてみましょう。

単位:Pa・s(パスカル秒)
  1. ガラス(高温で溶けている):10~1000 Pa・s
  2. ガラス(900℃程度で固まりかけている):10000~1000000 Pa・s
  3. 溶けたチョコレート:45~130 Pa・s
  4. 蜂蜜(25℃):2~10 Pa・s
  5. 潤滑油(20℃):0.1~1 Pa・s
  6. オリーブオイル(25℃):0.081 Pa・s
  7. 水(25℃):0.000890 Pa・s

さらさらのオリーブオイルと、粘り気のあるのある蜂蜜を薄く塗り伸ばした表面を、乾いた布で拭き上げることを想像してみてください。きっとオリーブオイルの方は、乾いた布は軽く拭けると思いますが、蜂蜜の方はかなり抵抗感があるのではないかと思います。

コーティングにおいても被膜の粘性の違いにより、布で触れた際の感触「抵抗感」が異なってくるのです。


  • 粘性が大→摩擦抵抗が大きい→布がひっかかるような感触
  • 粘性が小→摩擦抵抗が小さい→布が軽く滑るような感触

ここで少し話の毛色が変わりますが、窓ガラスやガラスコップなどのガラスにも、意外にも液体的性質である粘性がありますのでに少し触れてみます。

 

ガラスやゴムの粘弾性

実は常温において、カチカチに固まったようにみえるガラスコップや窓ガラスは、完全な固体ではなく流動性があります。

しかし、非晶質ガラスの粘性が非常に大きいため固まったように見えるのです。誰も確認したことはないかもしれませんが、ガラスコップも何万年?とか、長い時間を経ることによって、重力に引っ張られ下へ向かって流れるように変形していくものと考えられています。

(参考)ガラスは固体か液体か?(京都市青少年科学センタ―)http://www.edu.city.kyoto.jp/science/online/story/10/index.html

もうひとつ、非晶質ガラスが普通の液体とは異なる性質として、弾性を持つことがあげられます。
弾性とは物に力を加えると変形(ひずみ)を生じますが、その力がなくなれば、ひずみがなくなり原形に戻る性質のことです。

弾性のわかりやすい例はゴムです。ゴムの塊はご存知のように、指で力を加えると変形しますが、指を離すと元の形に戻ります。固体の鉄の塊や固まっているガラスの塊は非常に大きな弾性を持っています。

一般に「粘性は液体的な性質」、「弾性は固体的な性質」と考えられるのですが、非晶質であるガラスやゴムは、その両方の性質を持つものです。つまり、ガラスやゴムは、粘弾性(粘性と弾性の両方の性質)があり、液体と固体両方の性質を併せ持つということです

 

コーティングの粘弾性と滑り

シリコーンレジンコーティングは、ガラスやゴムのような粘弾性を持ちます。

これまでのコーティング剤やワックスは、粘性が小さく液体的な性質が強いものであり弾性はほとんどないものでした。一方のシリコーンレジンコーティングは比較的粘性・弾性とも高く、液体でありながら、固体的な性質も併せ持つようになっています。

粘度が小さく液体的性質の強いコーティングやワックスは、お気づきのように塗装表面に塗られても流れてしまいやすい性質を持ち、弾性(復元しようとする性質)はほとんどないため、乾いた布で拭くと滑りやすいと同時にどんどん布に拭き取られていきやすくなります。洗車や雨の水とともに被膜が流れ落ちやすくなるわけです。

これに対し、シリコーンレジンコーティングは粘性と弾性(粘弾性)を合わせもつため、乾いた布で拭くと滑りにいと同時に布に拭き取られにくいため被膜を簡単に落とすことはできません。これは洗車や雨の水とともに被膜が流れ落ちにくさも同様です。

 

シリコーンレジンコーティングの粘弾性

従来のコーティング剤やワックスとの違いは、分子構造が2次元的な鎖状(チェーン状)なのか、それとも3次元的な網状(メッシュ状)なのかによるものです。

これらを以下のように例えてみたいと思います。

いまここに同じ材質・製造方法でつくられたスポンジがあります。これを薄くシート状にスライスしたスポンジシートと、スポンジをサイコロのように立方体に切り出したスポンジブロックを思い浮かべてみてください。
おなじスポンジ素材でも鎖状を模して仕立てたシートと、網状を模して仕立てたブロックでは、あきらかにその強度:粘り気と復元力が違います。


  • 鎖状(2次元的)分子構造:薄いスポンジシート
  • 網状(3次元的)分子構造:立方体スポンジブロック

このように、同じような単位分子であっても、分子間の結合方法によってその強度が変わってくることに着目して開発したものが「シリコーンレジンコーティング」です

シリコーンレジンコーティングは下記のような性質があります。


  • ガラスのようには固まらない
  • オイルのような流動性は少ない
  • いわば透明なゴム質のようなしなやかさと強さを持つ
  • ガラスコーティングのような施工の難しさがなく失敗がない

いかがでしょうか、シリコーンレジンコーティングは従来のコーティングやワックスとは異なる分子構造により、特徴的な粘弾性を持っています。これが少し引っかかる拭き取りの感触としてあらわれてくるのです。

 

シリコーンレジンコーティング液剤はサラサラの水性

シリコーンレジンコーティングの粘性は、塗装などに塗布した後の性質を表しています。液剤の状態として、ドロドロしているのとはまったく違います。

構成する成分の分子量の違いによって液剤のドロドロ感が違ってくるのですが、低分子量の場合はサラサラに、高分子量の場合はドロドロとなります。

弊社のシリコーンレジンコーティングは低分子量です。
シリコーンレジンを水性エマルジョン化していますので無臭でサラサラです。

 

シリコーンレジンコーティングの特徴

●低分子量レジンを水性エマルジョン化
塗布する際には、嫌な臭いもなく、軽いタッチで塗れるし、簡単で楽に失敗のない作業が行えます。
●粘弾性のある被膜
仕上がりは透明感と膜厚感を兼ね備えた美しさを持ち、しなやかな被膜は長期間にわたりボディ塗装を保護します。
●撥水性、滑水(低撥水)性、滑るタイプなども
シリコーンレジンの特徴を活かしながら、様々な機能性を付与することができますので、プロ用・事業者さまのご相談にも対応させていただきます。

高純度シリコーンレジンを高濃度配合するイチオシのコーティング剤は、キラサクGPコーティング(撥水タイプ)です。
濃色車やメタリック、パール塗装車などすべての塗装に対応し、ガラスコーティングの上塗り保護・メンテナンス剤としても最適です。

安全性が高く無臭、滑らないので皮革ハンドルやシート、プラスチック、金属、メッキ、木材(水分を吸い込まない塗装やニス仕上)など内装にもお使いいただけます。

滑水性の良い「低撥水性シリコーンレジンコーティング」も商品化しておりますが、こちらは事業者さま向けとなっておりますので、お見積りやお問い合わせは下記までお気軽にご相談ください。

  • 電話:0285-24-5959
  • メール:info@th-angel.com




シリコーンレジンコーティングについて
1.シリコーンレジンって何ですか?
2.シリコーン?シリコンではないの
3.シリコンは石ころから、そして・・・
4.シリコンからシリコーンへ
5.シリコーンっていったい何
6.シリコーンの仕組み
7.シリコーンをコーティングに
8.コーティングはみな同じ?
9.シリコーンレジンコーティングとは

(参考)ガラスコーティングを補うコーティング剤 ~メンテナンス剤として~

よろしければポチッとお願いします
にほんブログ村 車ブログ 車 洗車・コーティングへ
にほんブログ村

カー用品・装備ランキング

コーティングのはなし ブログの記事一覧を表示します。
一覧リストを表示するまで、少々時間がかかる場合があります。


2014-03-15

撥水性だから油汚れが着く親油性は本当?

撥水性表面は、親油性なんだよね!?

※撥水性=疎水性(以下、撥水性と表記)

親油性になるから、撥水性表面は油汚れが着きやすく落ちにくい?。みたいな、これもコーティング関係者からときどき聞かれるフレーズです。

実はこれはワックス時代に事実であったことが、ワックスとは物性の異なる現在のコーティング時代になって迷信のようになっているものです。


結論から申し上げますと「正しくもあり
誤りでもある」と言えるのではないでしょうか。もっと正確に言いますと、コーティング剤の材質や、表面が水に濡れているのか、あるいは乾燥しているのか、によって撥油性となるか親油性になるのかが分かれます。

一般的に良く言われる例として、「油を塗った表面は、水をはじく撥水性であり、油同士はよく馴染むから親油性である」
ズバリそのとおりです。しかし、これは「油を塗った表面」のはなしです。



ワックスの場合

ワックスの成分は、カルナバなどのロウ(蝋)やオイル・有機溶剤で構成され油分が豊富に含まれています。つまり油を塗装表面に塗り広げているため、表面は当然のことながら油となじむ親油性となります。

このようにワックスは親油性であるため、大気や雨水や水はねなどに含まれる油分や油分に含まれる汚れが付着しやすくなるわけです。


コーティングの場合

それでは、コーティングはどのようになるのでしょうか?
コーティングの場合は条件によってちょっと複雑になります。それは油分を含む場合と含まない場合があるからです。

  1. 油分を含む:シリコーンオイルコーティング
  2. 油分を含まない:シリコーンレジンコーティング、フッ素レジンコーティング
  3. 油分を含まない:ガラスコーティング

1.シリコーンオイルが主原料のコーティング

撥水性かつ親油性であり油汚れが付着しやすい。
理由はワックスと同じく、オイルを塗り広げてコーティングしているため、油と馴染みが良く、汚れが油と一緒になって付着しやすいわけです。

一方、シリコーンレジンやガラスコーティングの場合は様子が異なります。それは被膜に油分が含まれておらず、被膜表面の撥水性は基本的に表面自由エネルギーの大小によって撥水(疎水)なのか親水であるかが決まるためです。

 

2.シリコーンレジンおよびフッ素レジンが主原料のコーティング

撥水性の場合は、同時に撥油性であり油汚れが付着しにくい。
シリコーンレジンおよびフッ素レジンは基本的に撥水性です。下記ガラスコーティング C.の場合と同様の理由で油が付着しにくいのです。

 

3.ガラスコーティング

ガラスコーティングは、親水性なのか撥水性なのかによって油との馴染み方が異なりますし、親水性の場合は水濡れの状態によっても油との馴染み方が異なります。
  • A.親水性表面が乾燥している場合は、親油性であり油汚れが付着しやすい。
  • B.親水性表面が水で一様に濡れている場合は、撥油性であり油汚れが付着しにくい。
  • C.撥水性表面の場合は、同時に撥油性であり油汚れが付着しにくい。

上記A.の場合:
水に濡れていない乾燥した親水性表面は親油性表面でもありますから、油分がべったりと付着します。
しばしば親水性表面の防汚性について付着した油と、親水性表面の間に水分がもぐり込み、油を含む汚れを浮かして水とともに洗い流すといった表現が見受けられますが、それほど甘いものではありません(光触媒による親水性の場合は、光触媒により有機物を分解することと混同しているものと思われます)。

上記B.の場合:
仮に親水性表面が一様に水に濡れていれば、油汚れは付着しにくい状態です。それは親水性表面上に水の膜があるため、「水」が最強の撥油性を発揮し、文字通りに水と油の関係から混じり合うことはないためです。

しかし、常に一様に水に濡れているわけではありませんね。

上記C.の場合:
油分を含まない表面でかつ、表面自由エネルギー(表面張力)が小さい場合は、水でも油でもはじく撥水性と同時に撥油性表面になりますので、水性汚れ・油性汚れとも付着しにくくなります。


撥水性と油汚れ・誤解の根源

1.「水と油は混じりません」だからと言って、親水性表面はいつも水で濡れているわけではありませんから、水なしの乾いた親水性表面の撥油性はありませんし、むしろ表面自由エネルギーは比較的小さいため親油性傾向ですから、油がベッタリと付着し、水で流した程度では落ちません。常時水で濡れている親水性表面の場合は水の膜がバリアとなって油の付着を防ぐのです。

(参考)親水性と防汚 ~ポリシラザンガラスコーティングを例として~
http://coating.th-angel.com/2013/11/blog-post_15.html



 

2.光触媒による親水性表面の場合は、光が当たると油などの有機物を分解しますので、雨水などかかりますと油も分解された汚れが落ちます。しかし、現場施工可能な光触媒コーティングの実用性は問題があります。下記の参考をご参照ください。

(参考)親水防汚:光触媒の現状と課題 その1
http://coating.th-angel.com/2013/12/blog-post.html
(参考)親水防汚:光触媒の現状と課題 その2
http://coating.th-angel.com/2013/12/blog-post_2.html


 

油で汚れ難い表面は撥油性であり、同時に撥水性でもある

油をはじくことにより、油汚れの付着を防ぐ表面は撥油性です。

油分を含まないコーティング表面においては、撥油性は表面自由エネルギー(表面張力)が、油よりも小さくなければなりません。つまり、水も含めた関係は下記のようになります。

撥水性・撥油性コーティング表面自由エネルギー(表面張力)
水(約70mN/m) > 油(約20~30mN/m) > 撥水性撥油性表面(5~10mN/m程度)

撥油性:油の接触角:80~90度かつ、撥水性:水の接触角:100~110度とする場合のコーティングの表面自由エネルギーは、5~10mN/m程度でなければなりません。



表面自由エネルギーが小さい撥油性表面は、撥水性=疎水性のシリコーンレジンコーティングやフッ素レジンコーティングあるいは、撥水性ガラスコーティングでなければ実現できないことになります。




【関連ページ】

よろしければポチッとお願いします
にほんブログ村 車ブログ 車 洗車・コーティングへ
にほんブログ村

カー用品・装備ランキング

コーティングのはなし ブログの記事一覧を表示します。
一覧リストを表示するまで、少々時間がかかる場合があります。


2016-10-28

ウォータースポットの除去と対策

車の汚れの中でも最も厄介な「ウォータースポット(イオンデポジット)」の除去方法や、コーティングによるウォータースポットの予防とバリアなどの対策についてくわしく説明します。

ウォータースポットに関し、下記のような項目ごとに記載しております。なお、本ブログではイオンデポジット(別名:イオンデポジット)に関して下記のように定義しております。

イオンデポジット Ion Deposit

ネット上などで見かける言葉ですが、英語では”Ion Deposit”とは言いませんので和製英語ではないかと思われます。

確かに、さまざまな無機物イオン(ion)が雨水や水道水などに溶け込み、ボディ塗装面や窓ガラスに付着した水が蒸発したのちに、残留した各種の無機物が堆積物(deposit)となるという意味だと思われます。

これはこれで言いえて妙ということでしょう。

このイオンデポジットについては、日本のコーティング業界独特の言葉と考えて、当ブログでは英語圏でも一般的な用語「ウォータースポット(Water Spot)」に統一しております。


●本記事の関連項目
ウォータースポットの原因に記載】
1.ウォータースポットってなんだろう
2.ウォータースポットの原因物質
3.ウォータースポットの発生

【ウォータースポットの除去と対策(本記事)に記載】
4.ウォータースポットの除去
5.ウォータースポットの予防対策
6.ウォータースポットをバリアする
7.塗装を腐食させるウオータースポット(酸)をバリア
8.塗装につくウオータースポット(シリケート)をバリア
9.窓ガラスにつくウオータースポット(シリカ)をバリア
10.ウオータースポットをがっちり!それともお手軽バリア?
11.ウオータースポットを100%バリアできるの?

ウォータースポットに有効なのは酸性かアルカリ性か

【フッ化水素酸にも負けないコーティング?(絶対に真似しないでください)】

4.ウォータースポットの除去

ウォータースポット除去方法を考えるために、汚れの原因と発生プロセスを整理してみましょう。

ボディ塗装 窓ガラス
有機物汚れ 原因物質
酸性雨や空気中に含まれる酸性物質(NOx, SOx, 有機酸, 炭酸ガスなど)
酸性雨など有機物や酸による腐食や固着はほとんどない
発生プロセス 太陽熱などで酸性雨が濃縮され、同じく太陽熱によって軟化した塗装が酸によって腐食する
無機物汚れ 原因物質
水道水や井戸水などに含まれ、シリケート化する物質(ケイ素イオン、金属イオン)

水道水や井戸水などに含まれ、シリケート化する物質(ケイ素イオン、金属イオン)
発生プロセス 水の蒸発に伴い発生したシリケートが堆積し、塗装との機械的結合により固着する 水の蒸発に伴い発生したシリカ(ガラス)が、窓ガラスと非常に強く化学結合する

ウォータースポットは、上記表のように塗装を腐食させたり、窓ガラスと化学結合したりする大変厄介な汚れです。

厄介であるその理由は、何れの場合も腐食や固着、あるいは化学的結合といった汚れが時間を経てしまうと、溶解や研磨による方法で汚れを除去する必要があるということなのです。

キレイな状態にする作業の手間と、高度な技術を要することを考えれば容易に想像できます。

それでは具体的に、部位・原因ごとのウォータースポット汚れ除去方法はどのようになるのでしょうか?

塗装の有機物(酸性雨)汚れの除去 

塗装が酸によって腐食し、クレーター状に荒らされたような状態ですので、洗浄してキレイになるものではありません。

お気づきの通り、荒れた塗装表面を削り取り、その後平滑にしながら研磨による除去が必要になります。

塗装の無機物汚れの除去 

塗装の上にシリケートが堆積して固着したスケールですので、スケールを溶かして除去しなければなりません。

酢酸、塩酸や硝酸を用いることで、カルシウムやマグネシウムのスケールを溶解し除去することができます。

しかしお気づきの通り、酸の使用は、塗装や金属などを腐食させる危険性をともないます。

酸を使用しない場合は、研磨による除去が必要になります。

窓ガラスの無機物汚れの除去 

シリカが窓ガラスと強く化学結合して、溶け合ったような区別のつかない状態です。

シリカとガラスは同質のものです。

ご存知のようにガラスは濃硫酸・濃塩酸でも溶解できません。

シリカやガラスを溶解する酸としてあまり馴染みがないのですが、フッ酸(フッ化水素酸、フッ化アンモニウム)があります。

フッ酸を使ってシリカと窓ガラスの結合を切り取ろうとすると、同時に窓ガラスも影響を受けてしまいます。

フッ酸は法律上「毒物」に指定されています。非常に強力な酸であり、危険過ぎて大切なクルマに使用することもさることながら、人体保安上からも一般使用を避けるべきものです。

酸を使用しない場合は、研磨による除去が必要になります。

5.ウォータースポットの予防対策

塗装や窓ガラスに付着したウォータースポットをキレイに除去するには、酸を使って汚れを溶解させるか、削り落として磨く必要があることがわかりました。

溶解や研磨は、失敗しますと取り戻すことはおろか、より状況を悪化させる可能性が高くなってしまいます。

このため、ウォータースポットは発生してから対処するよりも、できるだけ発生させないようにすることが一番の対策になります。

つまり予防対策することが一番大切というなのです。

ウォータースポットは、発生部位や原因物質によらず、雨水や水道水などの水滴が付着し、水分が蒸発する際に発生します。

そうです!理想的には水滴が付着したままにしないことが重要なのです。

「水滴がつかないようにする。ついたらすぐに拭き取る」 う~ん、言うことは簡単なのですが・・・。

実際にはほとんど不可能なことですね。

しかし、日頃の心がけとしては良いかもしれません。

雨水の拭き取りは、日常のクルマ使用においては実施困難ですが、「洗車の水滴はすぐに拭き取る」これなら実施可能ですよね。

クルマ好きの皆さんなら、当たり前のことでした。

せっかくキレイに洗車したのに水玉が残っていた。厄介なウォータースポットを発生させる原因を自らがつくっていた。

これだけは避けましょうね。

さて、モグラたたきのような普段のお手入れのお話でしたが、「ボディケアを少しでもラクに、状態の悪化をできるだけ避ける」こんな考え方で、事前防御するための予防手段を考えていきたいと思います。

もったいぶってしまいましたが考え方はこうです。

「塗装や窓ガラスにウォータースポットを固着させない、予防対策する」

この掛け声はなかなか良いと思われませんか?

そうなのです。

巷にあふれるボディコーティングやウインドウコーティングは、正しく使うことによってこのためにも役に立つのです。

次項では具体的にウォータースポットの発生部位と原因ごとに予防(バリア)する方法を考えていきましょう。

6.ウォータースポットをバリアする

ここでもう一度、ウォータースポットの原因と一緒に、汚れを防ぐバリア(コーティング)を考えてみましょう。

ボディ塗装 窓ガラス
有機物汚れ 原因 酸による塗装の腐食 ガラスは酸に強い
バリア 酸に強い被膜による保護
無機物汚れ 原因 シリケートと塗装の機械的結合 シリカとガラスの化学結合
バリア シリケートが結合しにくい海面に改質 シリカとの化学結合を阻害する海面に改質

ウォータースポットは、発生する部位と原因がそれぞれに異なります。

このため、残念ながらすべてに万能なコーティングはありません。

それぞれの目的に合うコーティングを選択するか、複合的に適用することで、効果的にさまざまな原因によるウォータースポットを予防=バリアすることが必要となります。

次項では、ウォータースポットの発生部位と原因ごとのバリアとして「塗装を腐食させる酸をバリア」について触れてみたいと思います。

7.塗装を腐食させるウオータースポット(酸)をバリア

(1)ガラスコーティングによるバリア

窓ガラス(SiO2、無機物)は酸性雨にもびくともしません。

もうお気づきですね。

塗装へのガラスコーティングは、硬くて微細なキズつきから塗装を守ってくれるだけではないのです。

ガラスコーティングは、ガラス(SiO2)状硬化被膜を形成し、塗装を酸による腐食から長期間にわたってガッチリと守ります。

しかし、ガラスコーティングは長寿命で高性能高機能なのですが、ガラス状硬化被膜となるため、失敗が許されない施工は、経験技術と設備が必要となります(施工失敗を取り戻すには研磨からやり直すことになります)。

このため、ガラスコーティングは専門の施工業者さんに委託する必要があり、手軽さや費用の面でやや敷居が高い面があるのはご存知のとおりです。

「ガラスコーティングまではちょっと」という場合は、被膜の寿命や性能の点ではやや劣るものの、誰が施工してもきれいに仕上がり、従来のワックスよりもカンタンで、洗車と一緒にラクな施工ができる、下記のシリコーンレジンコーティングをオススメいたします。

(2)シリコーンレジンコーティングによるバリア

シリコーンレジンは、オイルやワックスのような線状(直鎖状)の二次元的分子構造ではなく、ケイ素(Si)と酸素 (O)原子同士が、ガラス(SiO2)と同様にメッシュ状(網目状)の三次元的分子構造の主骨格(シロキサン結合)となるため、機械的・化学的に強いガラスとよく似 た物性を持っています。

これにより酸による腐食にも強く、柔軟性があり取扱いが容易な被膜を形成します。

シリコーンレジンは上記のとおり、ガラスと近似した無機物のような性質を持ち、酸に対しても強い耐力をもつため、塗装を酸による腐食から保護します。

「レジン=樹脂」という言葉からは、硬い固形の被膜を形成するようなイメージを抱かれるかもしれませんが、シリコーンレジンコーティングは、従来のワックスよりも簡単に施工することができ、ガラスコーティングのように被膜が固形化しないため、施工の失敗がない柔軟性のある被膜を形成します。

次項では、ウォータースポットの発生部位と原因ごとのバリアとして「塗装につくシリケートをバリア」について触れてみたいと思います。

(参考)洗車・コーティングと酸(参考)虫の死骸と鳥の糞 洗車・コーティング
(参考)ウォータースポット除去にサンポール(参考) ガラスコーティングを補うコーティング剤 ~メンテナンス剤として~

8.塗装につくウオータースポット(シリケート)をバリア 

塗装へのシリケート固着を防ぐために、表面自由エネルギーが小さいシリコーンレジンコーティングを施します。

表面自由エネルギーが小さいと、他の物質と接する表面積がミクロな分子レベルで小さくなり、シリケートなどの汚れが付着しにくくなるというわけです。


たとえとして、「表面張力が大きい水」と「表面張力が小さい油」の話があります(液体の場合、表面自由エネルギーのことを「表面張力」とも呼びます)。

油を塗った平滑な板の上に水滴を落とすと、水分子の表面張力の方が油分子の表面張力より大きいため、水はそのまま丸い固まりの状態を保ち、油と最小限の接点しかもたないような撥水性表面になり、お互いが混じり合う(汚れる)ことを防ぎます。

小難しい話ですが、塗装にシリコーンレジンコーティングを施すことによって、シリケートなどの汚れが接する表面積が分子レベルで小さくなります。

この結果、シリコーンレジンコーティングがシリケートなどの汚れをくっつきにくくし、時間経過とともに進行する固着を防ぐわけです。

このほかにも、シリコーンレジンコーティングは、塗装表面の細かなキズなどの凸凹の合間に入り込み、表面を滑らかにする(塗装の凹凸部にシリケートが食い込みにくくする)役割も果たしています。

このような複合的な要因により、塗装とシリケートの機械的接合を防ぎ、スケール汚れの固着を低減します。


補足:

「シリコーンレジンの表面自由エネルギーが小さい」というのは、被膜の強さとは別の話です。

シリコーンレジンは、原子間結合が「シロキサン結合」した主骨格を持ちます。

シロキサン結合はケイ素原子(Si)と酸素原子(O)が三次元的なメッシュネット ワークによって結合するガラス(SiO2、無機物)に近似した強い結合力により、機械的・化学的に強い被膜を形成します。

ケイ素上に多種類の有機置換基 (官能基)を備えているため、さまざまな機能性(界面特性)を発揮するものです。

くわしくは別の機会にご説明いたします。

次項では、ウォータースポットの発生部位と原因ごとのバリアとして「窓ガラスにつくシリカをバリア」について触れてみたいと思います。


9.窓ガラスにつくウオータースポット(シリカ)をバリア

窓ガラスとシリカの化学結合を阻害するためには、上記のようにシリケート付着を防止するシリコーンレジンコーティングの使用も、選択肢として考えられます。

しかし、ピュアなシリコーンレジンだけでは滑り性があまり良くないため、窓ガラスのワイパー動作がビビリやすくなることがあります。

このため、シリコーンレジンと同じく表面自由エネルギーが非常に小さいフッ素レジンコーティングを施します。

フッ素レジンがシリカを阻害する理由は、前記シリコーンレジンと同じく、他の物質を引き寄せる力が小さくなることと、フッ素レジンが、窓ガラスの細かな凹凸に入り込み表面を滑らかにすることによるものです。

フッ素レジンコーティングは、機械的・化学的に強いシロキサン結合した三次元のガラス状主骨格分子構造をベースに、水滴がつく表面側に炭素を結合させた有機フッ素を配向させることで、強い被膜を形成しながら無機物シリカが窓ガラスと化学結合しないように、有機フッ素がブロックする役割を担っています。

フッ素レジンコーティングは、優れた滑り性を持っているため、ワイパーのビビリが起きにくく、撥水性も優れているため、雨天走行時の視界確保にも有利です。

10.ウオータースポットをがっちり!それともお手軽バリア?


窓ガラスは、元来有機物汚れに強いので、無機物汚れに対するバリア:フッ素レジンコーティングを施すことで、ウォータースポットを予防できます。

一方、塗装については、有機物汚れと無機物汚れの両方に対する予防バリアが施すことが理想的です。

その際にはガラスの硬い被膜を長期間形成するガラスコーティングを施し、その上にシリコーンレジンをコーティングする案と、ガラスコーティングのみの案、シリコーンレジンコーティングのみの案の3パターンが考えられます。

さて、どれが一番皆さまのクルマ、カーライフに適しているのでしょうか?悩ましいですね。

キラサクが考える選択の目安をまとめてみます。

塗装のウォータースポット予防策 ガラスコーティングのみ シリコーンレジンコーティングのみ ガラスコーティング+ シリコーンレジンコーティング
有機物汚れ・酸性雨による腐食予防 ★★★ ★★☆ ★★★
無機物汚れ・シリケート固着予防 ★★☆ ★★★ ★★★
有効期間 ガラスコーティング 数年 数年
シリコーンレジンコーティング 3~6カ月程度 3~6カ月程度
施工性 ガラスコーティング プロの経験と技術が必要 プロの経験と技術が必要
シリコーンレジンコーティング 簡単施工 簡単施工、 ガラスコーティングのメンテナンスとしても最適

上記のようなバリアとして各種のコーティングが有効なのですが、それで万全なのでしょうか?


11.ウオータースポットを100%バリアできるの? 

すみません。

最初から謝ってしまうのはなんじゃー。

ですよね。

最強のガッチリコーティングをした。

それならばウォータースポットを100%防げるのか?ここまで能書きを垂れていながら、弊社がオススメするコーティング剤を使用していただいても、残念ながら100%バリアはできません。

いきなりのたとえ話で恐縮ですが、海水浴や女性が日常的使う「日焼け止め」を思い出してください。

海水浴に出かける際、必需品のひとつに日焼け止めがありますね。

オゾン層破壊が進行している現在は、なおさら強烈な紫外線から肌の露出を防御しなければなりません。

そうしないと、あとでとんでもないことになりますでしょう。

んーまぁ、仮にその時のヒリヒリは、なんとか我慢したとしましょう。

それよりも本当に恐ろしいのは、数年の期間を経ての、シミやソバカス、黒ズミといったトラブルの定着に加えて、最悪は皮膚ガンを誘発する可能性も大きくなります。

UVに対して100%の防御はできないけれども、皮膚が元来持っている紫外線に対する耐力を上手に補助してあげる。

そうすることで健康で美しい肌をできるだけ長く維持し続けることができる。

日焼け止めにも、UVカット能力の違いや、皮膚に留まる能力の違い、それぞれに使いやすさなどの使い心地が異なります。

さまざまな日焼け止めの中から、目的や条件に合ったものを上手に選択し使用することで、健康維持に役立てることが求められます。

このほかにも、アフターケアとして日焼け後に肌の様子をみながら、ローションを塗ったりして紫外線による炎症を早めに沈静化し手当てをしてあげる。

そういう日常的な意識をもって、肌のケアをしてあげることが、最も大切なことではないでしょうか。

おっと、どこかの美容部員みたいになってしましました。

塗装や窓ガラスのコーティングは、お肌の日焼け止めと似ているなぁ、と思うのですがいかがでしょうか? クルマの使い方や、ライフスタイルなど自分に合ったコーティングを上手に選んで上手に使う。

コーティングをしていて、もうひとつ良いことがあります。

ウォータースポットが固着する前ならラクにウロコが落せることです。

厄介なウォータースポットから100%防御はできないかもしれないけれど、ときどきは気にして、ウロコ状の模様がついたら早めに洗車をしてあげて、クルマのアンチエイジングにどうぞお役立てください。

ここまで長文になりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。


(参考)
親水性コーティング ~親水のメリットとデメリット~ http://coating.th-angel.com/2013/11/blog-post_13.html

ウォータースポット(イオンデポジット)除去にサンポール(塩酸)? http://coating.th-angel.com/2014/05/blog-post_2.html


●本記事の関連項目
ウォータースポットの原因に記載】

1.ウォータースポットってなんだろう
2.ウォータースポットの原因物質
3.ウォータースポットの発生

【ウォータースポットの除去と対策(本記事)に記載】
4.ウォータースポットの除去
5.ウォータースポットの予防対策
6.ウォータースポットをバリアする
7.塗装を腐食させるウオータースポット(酸)をバリア
8.塗装につくウオータースポット(シリケート)をバリア
9.窓ガラスにつくウオータースポット(シリカ)をバリア
10.ウオータースポットをがっちり!それともお手軽バリア?
11.ウオータースポットを100%バリアできるの?

ウォータースポットに有効なのは酸性かアルカリ性か

【フッ化水素酸にも負けないコーティング?(絶対に真似しないでください)】



よろしければポチッとお願いします
にほんブログ村 車ブログ 車 洗車・コーティングへ
にほんブログ村

カー用品・装備ランキング

本ブログ運営:株式会社THエンゼル

コーティングのはなし ブログの記事一覧を表示します。
一覧リストを表示するまで、少々時間がかかる場合があります。